司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on.

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

(民法の改正(その九百七十)

中間試案に寄せられた意見

1 組合契約の無効又は取消し
組合契約に関し、組合員の一部について意思表示又は法律行為に無効又は取消しの原因があっても、他の組合員の間における当該組合契約の効力は、妨げられないものとする。
【賛成】
最高裁(比較的多数)、日弁連、東弁、東弁倒産法、一弁、二弁、大阪弁、横浜弁、愛知弁司法制度調査委、沖縄弁法制委、札幌弁、堂島、平田総合、虎門、親和会、日司連、経営法友会、日大、個人2名

・ 組合契約の団体的性格や、第三者の信頼保護、他の組合員の合理的意思の尊重等の要請から、組合契約締結の意思表示に無効又は取消しの原因があっても、当該原因のある組合員のみが離脱し、組合はなお存続するという通説的な見解を明文化す
るものであり、規律を明確化し、分かりやすい民法の実現という法改正の趣旨に合致する。
・ 組合の存在を信頼して取引関係に入った第三者を保護すべきである。他の組合員にとっても、組合契約の効力が維持されても特段の不都合はなく、それが組合契約締結の意図に反する場合には組合を脱退すれば足りる。仮に、第三者との取引開始の前後によって他の組合員間の契約の効力を分けて考えることとする場合には、取引開始時期との先後に関する紛争を生じ、適切でない。
・ 事業目的により多数人間で組合契約が締結される場合には、組合員の一部に無効又は取消しの原因があることによって組合契約全体が無効となり、又は取り消され得るような法制度は、事業にとって大きなリスクとなる。本文のような規律を明示するのが適切である。
補足意見
・ 本提案の趣旨は、「取消しの原因」があったときではなく「取消しの意思表示」があったときを意味すると思われるため、表現の仕方を検討する必要があるとの指摘もあった。(最高裁)

スポンサーサイト

PageTop

(民法の改正(その九百六十九)

(3) 本文アに関しては,無効又は取消しの原因がある意思表示により組合契約を締結した者が,善意の第三者を保護する規定等によって損害を被ったときは,組合に対する求償権を持ち,組合財産及び他の組合員に対してその権利を行使することができることを規定するべきであるとする立法提案(参考資料1[検討委員会試案]・393頁)もあるが,これについては,解釈に委ねることで足りるとも考えられることから,本文では取り上げなかった。

PageTop

(民法の改正(その九百六十八)

(2) 本文アは,組合員の一人又は数人について組合契約を締結する意思表示に無効又は取消しの原因がある場合における意思表示の無効又は取消しに関する規定の適用関係について,以上の解釈を明文化するという提案を取り上げ,その当否を問うものである。
なお,以上の解釈においては,意思表示に無効又は取消しの原因がある組合員の他に二人以上の組合員がいるか否かによって,組合契約の効力への影響の有無が区別されているが,二人以上の組合員が残らない場合の処理は,組合の解散(後
記5(1)参照)の問題として処理することが可能であると考えられる。そこで,本文アでは,他に二人以上の組合員がいるか否かは問わないことにした。仮に,組合員が一人になることが組合の解散事由に当たらないものとされた場合には,意思表示に無効又は取消しの原因がある組合員の他に残るのが一人の組合員のみであっても,組合契約の効力は妨げられないものとするのが,組合の団体としての外形を信頼して取引関係に入った第三者の利益の保護という観点からの一貫した帰結といえるように思われる。
本文アのように組合が第三者と取引を開始する前後で効果を異にする考え方に対しては,第18回会議における意見やパブリック・コメントの手続に寄せられた意見において,第三者と取引をする前であっても残りの組合員の意思を尊重し,組合契約の効力を認める必要があるとも考えられる上,第三者と取引を開始する前か後かをめぐる紛争を生ずるおそれもあり,実務に耐え得るかどうか疑問であるとする指摘があった。そこで,本文アの第1文のみを規定することにより,第三者との取引の開始の前後を問わないルールにするという考え方もあり得る(別案)。

PageTop

(民法の改正(その九百六十七)

(補足説明)
1 意思表示の無効又は取消しに関する規定の適用関係(本文ア)
(1) 組合契約については,その団体的性格から,意思表示の無効又は取消しに関する規定の適用に一定の修正が加えられると解されている。
具体的には,組合が第三者と取引を開始した後は,組合の団体としての外形を信頼して取引関係に入った第三者の利益を保護する必要があることなどから,組合員の一人又は数人について組合契約を締結する意思表示に無効又は取消しの原因がある場合であっても,他に二人以上の組合員がいるときは,意思表示に無効又は取消しの原因がある組合員のみを脱退させることによって処理するものとして,組合契約全体の効力には影響を及ぼさないようにするべきであると解されている。
他方,組合が第三者と取引を開始していない場合には,第三者の利益を保護するという要請は働かないから,組合員の一人又は数人について組合契約を締結する意思表示に無効又は取消しの原因がある場合には,組合契約は,原則どおりに無効とされ,又は取り消されることになると解されている。

PageTop

(民法の改正(その九百六十六)

部会資料47

第4 組合
1 組合契約の成立
(1) 組合契約の無効又は取消し
組合契約の無効又は取消しに関して,以下のような規定を設けるという考え方があり得るが,どのように考えるか。
ア 意思表示の無効又は取消しに関する規定の適用関係
組合員の一人又は数人について組合契約を締結する意思表示に無効又は取消しの原因があっても,組合契約の効力は,妨げられないものとする。
その例外として,組合が第三者と取引を開始するまでの間は,組合契約の効力は,意思表示の無効又は取消しに関する規定に従うものとする。
イ 組合契約の取消しの効果
組合が第三者と取引を開始した後に組合契約が取り消された場合には,その取消しは,将来に向かってのみその効力を生ずるものとする。

PageTop

(民法の改正(その九百六十五)

(債務者の危険負担等)
第536条 前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。
2 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

PageTop

(民法の改正(その九百六十四)

現行法

(同時履行の抗弁) 
第533条 双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

PageTop

(民法の改正(その九百六十三)

(概要)

 本文(1)は,組合契約における同時履行の抗弁の規定の適用に関し,組合員は,他の組合員が出資債務の履行をしないことを理由として,自己の出資債務の履行を拒むことができないという一般的な理解を明文化するものである。
 本文(2)は,組合契約の終了に関しては,組合員の脱退,組合員の除名,組合の解散に関する規定が置かれていることから解除の規定の適用はないという理解が一般的であり(大判昭和14年6月20日民集18巻666頁参照),このことを明文化するものである。

PageTop

(民法の改正(その九百六十二)

中間試案
2 他の組合員が出資債務を履行しない場合
 (1) 組合員は,他の組合員が出資債務の履行をしないことを理由として,自己の出資債務の履行を拒むことができないものとする。
 (2) 組合員は,他の組合員が出資債務の履行をしない場合であっても,組合契約の解除をすることができないものとする。

PageTop

(民法の改正(その九百六十一)

付け加えておきますと、中間試案(2)においては消費寄託に準消費貸借に関する民法588条も準用することになっていました。
しかし、成立における要物性に関する見直しが行なわれた後の寄託の条文(要綱仮案第38、1(1))が適用されるため、要綱仮案では準用対象から除外されています。

PageTop

(民法の改正(その九百六十)

預貯金契約については、引き続き消費貸借の規律を準用することが適当であるとの意見が出されたのは当然です。消費寄託について、全面的に寄託の規定を適用してしまうと、例えば、定期預金について、返還時期前に寄託者が自由に返還を請求することができないとされている現在の契約実務に大きな影響を与えてしまいます。
そこで、預貯金契約については、寄託物の返還に関する現状の規律を維持する趣旨で、民法第663条第2項の適用を排除し、受寄者が、寄託物をいつでも返還することができる旨の特則を設けることとしたのは妥当な措置だ思われます。

PageTop

(民法の改正(その九百五十九)

預かってもらう契約と貸す契約とは、その性格上明らかに異なっています。
したがって、現行法がその典型契約の違いを無視して消費貸借の規定を準用していることは体系的に無理があるという意見を踏まえて、要綱案では、消費寄託について、原則として寄託の規定を適用することとしています。
そして、その上で、消費寄託と消費貸借は寄託物及び目的物の処分権が移転する点で共通することから、その限度で消費貸借の規律を準用することとしています。

PageTop

(民法の改正(その九百五十八)

法律案
(消費寄託)
第六百六十六条
受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
2 第五百九十条及び第五百九十二条の規定は、前項に規定する場合について準用する。
3 第五百九十一条第二項及び第三項の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。

PageTop

(民法の改正(その九百五十七)

要綱案

消費寄託(民法第666条関係)
民法第666条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
(2) 第32の5(2)及び(3)並びに民法第592条の規定は、(1)に規定する場合について準用する。
(3) 第32の6の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。

PageTop

(民法の改正(その九百五十六)

(説明)
素案(2)については、成立における要物性に関する見直しが行われた後の寄託の条文(第38の1(1)参照)を適用するため、消費貸借の成立に関する民法第588条を準用の対象から除いている。規律の実質を変更するものではない。
素案(3)については、従前の案である部会資料81-1第13の7(3)の実質が民法第666条第1項において準用される同法第591条第2項の規律を維持するものであったことから、これを明示する表現に改めている。

PageTop

(民法の改正(その九百五十五)

部会資料83-2
7 消費寄託
(2) 民法第590条及び第592条の規定は、(1)の場合について準用する。
(3) 民法第591条第2項(第32の6参照)の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。

PageTop

(民法の改正(その九百五十四)

これに対して、(ii)の方法を採る場合には、どのような基準によって分類をするかという点が問題となる。この点については、例えば、上記①②や預金契約のように受寄者が寄託者に対して対価を支払う類型の契約と、上記③のように寄託者が受寄者に対して対価を支払う類型とで、その契約内容が大きく異なっているので、対価の支払方法に着目して区別することが一つの案として考えられるように思われる。また、パブリック・コメントに寄せられた意見の中には、預金契約についてのみ現在の規律を維持しつつ、上記③の類型について中間試案の規律を整備するという考え方があったが、上記のとおり、上記①の類型の位置付けに留意が必要であることを踏まえると、一つの有力な考え方となり得るようにも思われる。

PageTop

(民法の改正(その九百五十三)

(i)の方針を採る場合には、上記③の類型を念頭に置いて中間試案の考え方を採用することのほか、上記①の類型や預金契約を念頭に置いて現行法の規律を基本的に維持することが考えられる。もっとも、上記①の類型を消費寄託と構成することには、異論もあり得るように思われることに留意する必要がある。

PageTop

(民法の改正(その九百五十二)

3 今後の検討について
以上の調査結果は限られた範囲の調査にとどまるものではあるが、その中においても、複数の類型の消費寄託が実務上用いられていることが明らかであり、このことからすると、それらの全てを適用対象とする一つのルールを設けることは困難であるように思われる。これを前提とすると、民法第666条の改正方針としては、(i)預金契約又は上記①から③までのいずれかの類型のみを念頭に置いた規律を設けることとして、他の類型の消費寄託については当事者間の合意に委ねるという方法のほか、(ii)消費寄託を複数の類型に分けて、それぞれの類型ごとに規律を整備するという方法が考えられる。

PageTop

(民法の改正(その九百五十一)

③ 原油・重油・液化天然ガス等の消費寄託
寄託者が、受寄者に対して、原油・重油・液化天然ガスなどを消費寄託により預け、受寄者は、その原油等を消費し、同種同量の原油等を返還することを予定している。
この類型の取引の契約の特徴としては、以下の点が挙げられる。
・ 寄託者が受寄者に対して対価を支払う。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合であっても、寄託者は受寄者に対して、いつでも寄託物の返還を請求することができる。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合には、受寄者は寄託者に対して、いつでも寄託物を返還することができるわけではない。

PageTop

(民法の改正(その九百五十)

② 金の消費寄託
(消費者である)寄託者が、受寄者である企業に対して、金などの貴金属を消費寄託により預け、受寄者は、運用益を得ることを目的としてその貴金属を運用し、寄託者の求めに応じて、預けた量に相当する貴金属を返還するとともに、対価として金銭を交付するという契約がある。
この類型の契約の特徴としては、以下の点が挙げられる。
・ 受寄者が寄託者に対して対価を支払う。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合であっても、寄託者は受寄者に対して、いつでも寄託物の返還を請求することができる。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合には、受寄者は寄託者に対して、いつでも寄託物を返還することができるわけではない。

PageTop

(民法の改正(その九百四十九)

① 金属の消費寄託
例えば、金、銀、プラチナ、ロジウム等の金属を保有する企業が、メーカー等に対して、その金属を消費寄託によって預け、受寄者であるメーカー等は、その金属を消費して製品の製造等を行い、返還期限が到来すると、受寄者は、返還期限を延長することと、金属の返還又は対価の支払により金属の返還債務を免れることのいずれかを選択する。
この類型の契約の特徴としては、以下の点が挙げられる。
・ 受寄者が寄託者に対して対価を支払う。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合には、寄託者は受寄者に対して、いつでも寄託物の返還を請求することができるわけではない。
・ 寄託物の返還時期の定めがある場合には、受寄者が寄託者に対して、いつでも寄託物を返還することができるわけではない。

PageTop

(民法の改正(その九百四十八)

(3) 消費寄託の契約実務に関する実態調査
以上のように、預金契約を消費寄託の典型例とする立場からの意見が多く寄せられてはいるが、他方で、中間試案の考え方のほうが、消費寄託の実務に合致しているとして評価する意見も寄せられている。このような意見の対立を踏まえると、どのよう
な規律を設けるかを決するに当たっては、預金契約以外の消費寄託の契約実務の実態の把握が必要であると考えられることから、事務当局において、可能な範囲での実態調査を行った。以下は、その調査の概要である。

PageTop

(民法の改正(その九百四十七)

(2) パブリック・コメントに寄せられた意見等における問題の指摘
この論点についてパブリック・コメントの手続に寄せられた意見は、賛否が分かれている。このうち、中間試案の考え方に反対する主な意見は、消費寄託の寄託物の返還に関する規律として民法第662条及び第663条第2項を準用することが妥当でなく、現状を維持すべきであるというものである。これは、預金契約を消費寄託の典型例とする立場から主張されている意見であり、同法第662条が準用されることについては、これによって、定期預金契約においても預金者がいつでも預金の返還を求めることができるようになってしまい、既存の契約書を変更しなければならなくなる負担が生ずるため、規律を変更すべきではないとし、仮に規律を変更するのであれば、少なくとも同条が任意規定であることを明確化しなければならないとする。また、同法第663条第2項が準用されることについては、金融機関が定期預金債権を自働債権として、満期前に貸付債権と相殺をする場合に、同項の「やむを得ない事由」があることが要件となるが、この要件を充足するか否かが不明確であるので、金融取引に支障を生ずるというものである。
また、部会における審議の中では、寄託物の引渡前の法律関係を有償の寄託と無償
の寄託とで区別する規律を消費寄託について準用する点について、特に預金契約のように、受寄者が寄託者に対して寄託の対価を支払う類型の契約は有償と無償のいずれと考えるべきかという問題提起があった。部会資料73Aの第2、1において有償の寄託とは、寄託者が受寄者に対して対価を支払う類型の寄託を念頭に置いているため、受寄者が寄託者に対価を支払う類型の契約は、無償の消費寄託と言わざるを得ないが、無償の寄託と位置付けることによって妥当な結論を導くことができているかどうかという問題があるのみならず、受寄者が対価を支払っているにもかかわらず、無償の契約と整理する考え方自体が分かりやすいと言えるかどうかという点にも問題があるように思われる。

PageTop

(民法の改正(その九百四十六)

2 中間試案とこれに対して寄せられた意見の概要
(1) 中間試案の概要
以上のような問題の所在を踏まえて、中間試案では、寄託物の引渡前の法律関係と寄託物の返還に関する規律として寄託の規定を準用し、それ以外の法律関係については消費貸借の規律を準用することとしている(中間試案第43、11)。すなわち、消費寄託の寄託者は、寄託物の返還の時期を定めた場合であっても、寄託物の返還を自由に請求することができるが(民法第662条)、これに対して、受寄者は、返還の時期を定めなかったときは、いつでもその返還をすることができ、返還の時期の定めがあるときは、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができないことになる(同法第663条)。

PageTop

(民法の改正(その九百四十五)

また、寄託や消費貸借を諾成契約として改める場合には、消費寄託も同様に諾成契約として改めることが妥当であり、寄託物の引渡前の法律関係についての規律を設ける必要があるが、寄託について、寄託の利益が寄託者にあることを根拠として規律を整備する考え方が取り上げられていることからすると、消費寄託における寄託物の引渡前の法律関係については、消費貸借ではなく、寄託の規定を準用するのが妥当であると考えられる。

PageTop

(民法の改正(その九百四十四)

他方、消費寄託は、目的物(の価値)を寄託者が自ら保管する危険を回避しようとす
るものであって、その利益が寄託者にあるのに対し、消費貸借は、借主がその目的物を利用するためのものであり、ここに消費寄託と消費貸借との違いがあることを理由として、消費寄託が寄託の一種として位置付けられているとも説明されている。そして、寄託のうち、寄託物の返還に関する規律(民法第662条、第663条)については、寄託の利益が寄託者にあることに着目したルールであると言われていることからすると、消費寄託の規律のうち、特に寄託物の返還に関する規律については、現在のように消費貸借の規定を準用するのは適切ではなく、寄託の規定を適用することが妥当であると指摘されている。

PageTop

(民法の改正(その九百四十三)

(説明)
1 現行の規定及び問題の所在
消費寄託についての規律を定める民法第666条は、寄託物の返還に関する規律の一部を除き、基本的に消費貸借の規定(民法第587条から第592条まで)を準用している。消費寄託は、目的物(寄託物)の処分権を受寄者に移転するという点で他の寄託と異なり、むしろ、受寄者が寄託物を自由に消費することができ、これと同質・同量の物の返還義務を負うのみであるという点で消費貸借と類似することから、消費貸借の規定を準用していると説明されている。しかし、この説明は、寄託物の保管と返還する寄託物の内容に関する規律が消費貸借に類似するということを指摘するにとどまり、寄託物の返還の可否やその時期に関する規律について消費貸借の規律を準用することの合理性を説明しているとは言い難い。

PageTop

(民法の改正(その九百四十二)

部会資料75B

第6 寄託(消費寄託)
消費寄託については、特に寄託物の引渡前の法律関係や寄託物の返還に関する規律について、寄託の規定を適用又は準用する方向での改正を求める意見がある一方で、特に預金契約を念頭に置いて、寄託物の返還について民法第662条及び第663条を準用することが適当ではないとして、中間試案の内容に反対する意見がある。また、預金契約を中心として、受寄者が寄託者に対して寄託の対価を支払う類型の消費寄託については、寄託物の引渡しまでの法律関係に関する寄託の規律を適用又は準用することが適当であるかという問題もある。以上を踏まえ、民法第666条の改正の要否及びその内容について、どのように考えるか。

PageTop

(民法の改正(その九百四十一)

部会資料83-2

7 消費寄託
(2) 民法第590条及び第592条の規定は、(1)の場合について準用する。
(3) 民法第591条第2項(第32の6参照)の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。
(説明)
素案(2)については、成立における要物性に関する見直しが行われた後の寄託の条文(第38の1(1)参照)を適用するため、消費貸借の成立に関する民法第588条を準用の対象から除いている。規律の実質を変更するものではない。
素案(3)については、従前の案である部会資料81-1第13の7(3)の実質が民法第666条第1項において準用される同法第591条第2項の規律を維持するものであったことから、これを明示する表現に改めている。

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。