司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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民法の改正(その八百八十)

本文(2)は,適法に再受寄者を選任した場合における寄託者,受寄者及び再受寄者の法律関係について,民法第105条を準用しないこととして,同法第658条第2項の規律を改めるものである。履行補助者である再受寄者を選任することができる場合であっても,再受寄者の行為によって生じた受寄者の責任が履行補助者の選任又は監督の責任に縮減される理由はないことから,履行補助者の行為によって債務不履行が生じた場合にはその責任を負うという一般原則に従うこととしている。

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民法の改正(その八百七十九)

(概要)

本文(1)は,やむを得ない事由がある場合にも寄託者が再受寄者を選任することができることとして(本文(1)イ),民法第658条第1項の規律を改めている。寄託者の承諾を得た場合にのみ再寄託をすることができるとする同項の規律については,硬直的で実務的に
不都合を生ずるおそれがあるとの指摘のほか,委任の規律(前記第41,1参照)との整合性を欠くとの指摘があることを踏まえたものである。なお,本文(1)イについては,委任の規律と同様に,再受寄者を選任することができるのが,寄託者の承諾を得た場合のほかは「やむを得ない事由があるとき」に限定されているのは狭過ぎるとして,再受寄者の選任が契約の趣旨に照らして相当であると認められる場合にも再受寄者の選任を認めるべきであるという考え方があり,これを(注)で取り上げている。

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民法の改正(その八百七十八)

中間試案

2 寄託者の自己執行義務(民法第658条関係)

(1) 民法第658条第1項の規律を次のように改めるものとする。
ア 受寄者は,寄託者の承諾を得なければ,寄託物を使用することができないものとする。
イ 受寄者は,寄託者の承諾を得たとき,又はやむを得ない事由があるときでなければ,寄託物を第三者に保管させることができないものとする。

(2) 民法第658条第2項の規律を次のように改めるものとする。
再受寄者は,寄託者に対し,その権限の範囲内において,受寄者と同一の権利を有し,義務を負うものとする。

(注)上記(1)イについては,「受寄者の承諾を得たとき,又は再受寄者を選任することが契約の趣旨に照らして相当であると認められるとき」でなければ,寄託物を第三者に保管させることができないものとするという考え方がある。

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民法の改正(その八百七十七)

「寄託者の破産手続開始の決定による解除」という新設規定は、要綱案では姿を消しています。
その理由は明らかではありませんが、反対論の多さが原因かも知れません。
筆者も大阪弁護士会意見にあるように、公平性の原則に則り、受寄者破産の場合の規定も必要だと思います。
いずれにしても、取り急ぎ規定すべき性質の規律ではありませんから、将来より一層の検討が求められます。

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民法の改正(その八百七十六)

【その他の意見】

・ 受寄者破産の場合の規定は設けられていないが、寄託者としては破産した受寄者に寄託することは不安であり、寄託者に無条件の解除権を認めるのが相当と考えられる。そのような規定がなければ、上記(1)イが適用され、寄託者は解除することは
できるが、損害賠償義務を負担することになり妥当でない。(大阪弁)
・ 中間試案によれば、書面による無償の寄託の場合において、寄託物受取前に寄託者が破産手続開始の決定を受けたときに、受寄者が寄託契約を解除することができないことを想定していると思われる。しかし、そうすると、理論的には以下の点に
おいて不都合が生ずるのではないか。破産管財人が寄託物を受寄者に対して寄託することを望む場合には、寄託契約が存在している限り、受寄者は寄託物を受領し、保管しなければならないことになると思われる。ここで、仮に、当該寄託物の「性質又は状態」に起因して損害が生じた場合に、(破産法との関係で明確ではないが、)当該損害賠償請求権は破産債権に含まれることになり、受寄者が損害の填補を受けることが困難になる可能性がある。有償寄託においては寄託契約からの離脱を認め、寄託物の「性質又は状態」に起因する損害から免れることを認めているのに対し、書面による無償の寄託においては受寄者に寄託物の「性質又は状態」に起因する損害リスク(解除に伴う損害とは明らかに性質が異なる)を負わせるのは妥当ではないのではないか。したがって、「書面による無償の寄託」契約においても受寄者による寄託契約の解除を認めるべきではないかと思われる。(法友会)

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民法の改正(その八百七十五)

【反対】
親和会、日司連、改めて見直す会、法友会、愛知弁司法制度調査委、一弁、東弁倒産法、札幌弁、個人2名
・ 内容は妥当であるが、この際、民法上は削除し破産法に同趣旨の規定を設ける方が分かりやすい。
・ 受寄者が契約の解除をしたときであっても、契約の解除によって受寄者に損害が生じたのであれば、受寄者は、その損害賠償について、破産財団の配当に加入することができるとすべきである。寄託者の破産管財人が契約の解除をしたときに限らず、受寄者が契約の解除をしたときであっても、受寄者に損害が生じ得ることもあるからである。
・ 報酬債権は財団債権として保護されるのであるから、受寄者に解除権を認める必要はないとの意見があった。
・ 寄託者が目的物を引き渡さない段階での同人の破産の場合の処理については、破産法第53条が適用されると解すべきであり、同条の定めに従って処理すれば足りるのであって、あえて本提案のような条項を設ける必要性はない。

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民法の改正(その八百七十四)

寄せられた意見・部会資料71-6

(2) 寄託者の破産手続開始の決定による解除
有償の寄託の受寄者が寄託物を受け取る前に寄託者が破産手続開始の決定を受けたときは、受寄者又は破産管財人は、契約の解除をすることができるものとする。この場合において、契約の解除によって生じた損害の賠償は、破産管財人が契約の解除をしたときにおける受寄者に限り、請求することができ、受寄者は、その損害賠償について、破産財団の配当に加入するものとする。

【賛成】
沖縄弁法制委、東弁、平田総合、早大、日大、日弁連、大阪弁、裁判所(比較的多数)、
横浜弁、堂島、二弁、濱口他、個人1名
・ 受寄者が寄託物を受け取る前に、寄託者が破産手続開始の決定を受けたときでも、破産管財人がまだ寄託をしたいという局面があり得るので、寄託契約を当然には失効させず、破産管財人・受寄者の双方から解除権を認めるという規定を設けること
は、妥当である。かかる規定は、破産法53条とも整合する。
・ 有償寄託の寄託者に破産手続開始の決定があった場合に、受寄者が報酬全額を受け取ることができないおそれがあるため、受寄者からの解除を認めるべきである。
この場合の損害賠償請求権の帰すうについては、請負や委任と平仄を合わせることが相当である。

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民法の改正(その八百七十三)

(概要)

受寄者が寄託物を受け取る前に寄託者について破産手続開始の決定があったときに,受寄者又は寄託者の破産管財人が契約を解除することができるとするものである。有償寄託の寄託者について破産手続開始の決定があった場合には,報酬全額を受け取ることができないおそれがあるため,受寄者が契約を解除することができるようにする必要があるという考慮に基づくものである。また,この場合における損害賠償請求権の帰すうについては,民法第642条第2項及び前記第41,5(2)と同様の趣旨である。
なお,本文記載の案の検討に当たっては倒産法との関係にも留意する必要がある。

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民法の改正(その八百七十二)

中間試案

(2) 寄託者の破産手続開始の決定による解除

有償の寄託の受寄者が寄託物を受け取る前に寄託者が破産手続開始の決定を受けたときは,受寄者又は破産管財人は,契約の解除をすることができるものとする。この場合において,契約の解除によって生じた損害の賠償は,破産管財人が契約の解除をしたときにおける受寄者に限り,請求することができ,受寄者は,その損害賠償について,破産財団の配当に加入するものとする。

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民法の改正(その八百七十一)

「寄託物が引き渡されない場合における受寄者の解除権」についての規律は、文言の多少の改変を除いては、中間試案と要綱仮案とはほぼ同文です。
したがって、妥当なものであると考えられます。

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民法の改正(その八百七十)

素案は、無償寄託の受寄者の解除権という観点からまとめられており、中間試案から内容の変更は行われていません。
文言的な整理により簡潔明瞭なものとなっており、妥当であると思われます。

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民法の改正(その八百六十九)

民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案の原案(その3)補充説明

(3) 無償寄託における受寄者の解除権

無償寄託における受寄者の解除権について、次のような規律を設けるものとする。

無償の寄託の受寄者は、寄託物を受け取るまでは、契約の解除をすることができる。ただし、書面による寄託については、この限りでない。
(説明)
素案は、部会資料73A第2、1(2)及び(3)の規律を改めて整理し、受寄者の解除権という観点から規定するものであり、実質的な規律を変更するものではない。

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民法の改正(その八百六十八)

補充説明後段の尚書き部分、すなわち、「なお、ここでの損害の内容は、契約が解除されなければ受寄者が得たと認められる利益から、受寄者が債務を免れることによって得た利益を控除したものになると考えられる。」という文言は条文中に挿入し、「損害」の定義を明文化しておくぺきだと筆者は考えます。

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民法の改正(その八百六十七)

中間試案について文言の整理が行われて、要綱仮案として再提案されています。
補充説明が述べるように、確かに規律の実質的な変更は行われていません。
しかし、有償の寄託という縛りが外され、寄託者の解除権という一般的な規定に改められています。
これは、寄託の原則は有償であるということを意味するものと思われます。

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民法の改正(その八百六十六)

民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案の原案(その3)補充説明
(2) 寄託者の解除権
寄託者の解除権について、次のような規律を設けるものとする。
寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまでは、契約の解除をすることができる。この場合において、寄託者は、受寄者に対し、これによって生じた損害を賠償しなければならない。
(説明)
素案は、部会資料73A第2、1(2)及び(3)の規律を改めて整理し、寄託者の解除権という観点から規定するものであり、実質的な規律を変更するものではない。なお、ここでの損害の内容は、契約が解除されなければ受寄者が得たと認められる利益から、受寄者が債務を免れることによって得た利益を控除したものになると考えられる。

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民法の改正(その八百六十五)

確かに保管とは、他人の物や公共の物を預かり、保護および管理することですから、受託者が返還義務を負うことは理の当然です。
したがって、「保管した物を相手方に返還することを約し」という文言は、二重表現になるといえば、その通りです。
しかし、法文においては、くどいほどの念押しも必要です。
筆者は返還義務の明文化を求めます。

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民法の改正(その八百六十四)

民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案の原案(その3)補充説明
第13 寄託
1 寄託契約の成立(民法第657条関係)
(1) 要物性の見直し
民法第657条の規律を次のように改めるものとする。
寄託は、当事者の一方が相手方のためにある物を保管することを約し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
(説明)
部会資料73A第2、1(1)では、寄託契約の成立の要件として、当事者の一方が相手方のためにある物を保管することだけでなく、保管した物を相手方に返還することを約することが必要であるという考え方の当否を取り上げていた。しかし、保管することを約するという文言には、保管した物を相手方に返還することを約するという意味が含まれているといえ、これを重ねて表記する必要があるとは必ずしも言えないと考えられることから、この考え方は取り上げないこととした。

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民法の改正(その八百六十三)

要綱案(案)

第38 寄託
1 寄託契約の成立(民法第657条関係)
(1) 要物性の見直し
民法第657条の規律を次のように改めるものとする。
寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

(2) 寄託者の解除権
寄託者の解除権について、次のような規律を設けるものとする。
寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、受寄者は、その契約の解除によって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。
(3) 無償寄託における受寄者の解除権
無償寄託における受寄者の解除権について、次のような規律を設けるものとする。
無報酬の受寄者は、寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。ただし、書面による寄託については、この限りでない。
(4) 寄託物が引き渡されない場合における受寄者の解除権
受寄者の解除権について、次のような規律を設けるものとする。
受寄者(無報酬で寄託を受けた場合にあっては、書面による寄託の受寄者に限る。)は、寄託物を受け取るべき時期を経過したにもかかわらず、寄託者が寄託物を引き渡さない場合において、相当の期間を定めてその引渡しの催告をし、その期間内に引渡しがないときは、契約の解除をすることができる。

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民法の改正(その八百六十二)

④寄託物が引き渡されない場合における受寄者の解除権を認めることは当然の理です。
寄託者の債務不履行に対する対抗権として、受託者に契約の束縛から解放される権利を与える規律として、「相当の期間を定めてその引渡しの催告をし、その期間内に引渡しがないときは、契約の解除をすることができる。」と定めるのは、一般の債務不履解除の要件と平仄が合っており相当だと考えられます。

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民法の改正(その八百六十一)

③無償寄託の場合には、契約の本質は受寄者の好意にすがるものですから、契約締結後であっても、少なくとも寄託物を受け取るまでは、受寄者が自由に契約解除することは認めるべきです。
受寄者が寄託物を受け取ることは、契約の再度の承諾という意味合いがあります。
また「書面による無償の寄託の受寄者は,受寄者が寄託物を受け取る前であっても,契約の解除をすることができないものとする。」という規律は、,贈与や使用貸借との平仄を合わせるために必要です。

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民法の改正(その八百六十)

①要物性の見直しには、筆者も賛成です。
現行の実務に合致していますし、要物性に拘る積極的な理由も見出せません。

②要物性を排除したのであれば、受寄者が寄託物を受け取る前の規律を新設しておくことは当然です。
寄託契約は寄託者の意思が優先されるべき性質を有していますから、寄託者の意思に従って、契約後であっても解除を認めることが妥当であると思えます。
一方、解除した場合に寄託物を受け入れるために受寄者が支出した費用があれば,これを寄託者に賠償させるのも当然な措置です。

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民法の改正(その八百五十九)

本提案に対する日弁連の意見は次のおりです。
【意見】
ア 賛成する。
イ 賛成する。
ウ 賛成する。
エ 賛成する。
【理由】
(1) アについて、諾成契約とすることは現在の実務に合致し,また現在において要物性を維持する合理的な理由も見出しがたい。
(2) イについて、寄託を諾成契約に改めることを前提とした場合,寄託物の受取前の法律関係を明確にする必要があり,寄託が寄託者のための契約であることから,寄託者が契約存続を望まないのであれば,契約締結後であっても解除を認めるのが相当である。
また,解除した場合に寄託物を受け入れるために受寄者が支出した費用があれば,これを寄託者に賠償させるのが相当である。
(3) ウについて、無償寄託が好意的契約であることから,合意のみによって受寄者に寄託物の受取義務を負わせるのは相当でなく,契約締結後であっても引渡前の拘束性を緩和して受寄者からの解除も認めるべきである。
ただし,贈与や使用貸借との平仄を合わせるため,書面による無償寄託の場合は,受取前の解除を認めるべきではない。
(4) エについて、寄託者が寄託物を引き渡さない場合に受寄者が契約に拘束され続けることを防止するため,債務不履行解除と同様の要件での受寄者による解除を認めるべきである。

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民法の改正(その八百五十八)

参照条文

(寄託)

第657条
寄託は、当事者の一方が相手方のために保管をすることを約してある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

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民法の改正(その八百五十七)

(概要)
本文アは,寄託を諾成契約に改めるものである。寄託を要物契約とする民法の規定は,現在の取引の実態とも合致していないと指摘されていることを踏まえ,規律の現代化を図るものである。
本文イは,寄託を諾成契約に改めることに伴い,有償寄託について,寄託物受取前の寄託者による解除についての規律を定めるものである。寄託物受取前には,寄託者が自由に寄託を解除することができるとともに,これによって受寄者に生じた損害を寄託者が賠償しなければならない旨の規律を設けている。寄託は寄託者のためにされる契約であることから,寄託者が契約締結後に寄託することを望まなくなった場合には契約関係を存続させる必要はなく(民法第662条参照),受寄者に生じた損害があればそれを賠償することで足りると考えられるからである。
本文ウは,無償寄託について,寄託物受取前の各当事者による解除についての規律を定めるものである。寄託物を受け取るまで各当事者は自由に契約の解除をすることができることを原則としつつ,例外的に書面による無償寄託の受寄者については寄託物の受取前であっても契約の解除をすることができない旨を定めている。使用貸借における目的物引渡
し前の規律(前記第39,1(2))と同趣旨のものである。
本文エは,寄託者が寄託物を引き渡さない場合に受寄者が契約に拘束され続けることを防止するために,受寄者による契約の解除を認める必要があるので,その旨の規律を設けるものである。もっとも,このような規律を設ける必要性はないとの考え方があり,これを(注)で取り上げている。

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民法の改正(その八百五十六)

中間試案

第43 寄託
1 寄託契約の成立等
(1) 寄託契約の成立(民法第657条関係)
民法第657条の規律を次のように改めるものとする。
ア 寄託は,当事者の一方が相手方のためにある物を保管することとともに,保管した物を相手方に返還することを約し,相手方がこれを承諾することによって,その効力を生ずるものとする。
イ 有償の寄託の寄託者は,受寄者が寄託物を受け取るまでは,契約の解除をすることができるものとする。この場合において,受寄者に損害が生じたときは,寄託者は,その損害を賠償しなければならないものとする。
ウ 無償の寄託の当事者は,受寄者が寄託物を受け取るまでは,契約の解除をすることができるものとする。ただし,書面による無償の寄託の受寄者は,受寄者が寄託物を受け取る前であっても,契約の解除をすることができないものとする。
エ 有償の寄託又は書面による無償の寄託の受寄者は,寄託物を受け取るべき時を経過したにもかかわらず,寄託者が寄託物を引き渡さない場合において,受寄者が相当の期間を定めて寄託物の引渡しを催告し,その期間内
に引渡しがないときは,受寄者は,契約の解除をすることができるものとする。
(注)上記エについては,規定を設けないという考え方がある。

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民法の改正(その八百五十五)

「借主の用法違反による、貸主の損害賠償請求権については,貸主が目的物の返還を受けた時から1年を経過するまでの間は,消滅時効は,完成しないものとする。」旨の規律を追加規定する件については、賃貸借の場合と同様に筆者も賛成します。
長期にわたる契約において,貸主が借主による用法違反の事実を知らない間に消滅時効が進行してしまうおそれがあるからです。
その結果、目的物の返還を受けたときには既に損害賠償請求権の消滅時効が完成していたという不合理な事態が生じ、貸主に不測の損害を被らせることが予想できるからです。

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民法の改正(その八百五十四)

中間試案で提案された「借主の用法違反による貸主の損害賠償請求権について短期の期間制限を維持し、借主の費用償還請求権についてこれを撤廃するという」部分は、要綱仮案の時点で取り上げないこととされました。
その理由は、賃貸借の場合と同様で、「貸主と借主の間の利益の均衡を失しているとの問題があることを考慮した。」とあります。
これは賃貸借と平仄を合わせるという点でも妥当な扱いだと思われます。

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民法の改正(その八百五十三)

部会資料81-3、17頁

部会資料70A第5、4(1)(3)「損害賠償及び費用償還の請求権に関する期間制限(民法第600条関係)」
【中間試案第39、4(1)(3) → 第81回会議(部会資料70A)で審議】
本論点は、借主の用法違反による貸主の損害賠償請求権について短期の期間制限を維持し、借主の費用償還請求権についてこれを撤廃するというものであるが、これに対しては貸主と借主の間の利益の均衡を失しているとの問題があることを考慮し、取り上げないこととした。

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民法の改正(その八百五十二)

要綱案(案)

5 損害賠償の請求権に関する期間制限(民法第600条関係)
民法第600条に次の規律を付け加えるものとする。
民法第600条の損害賠償の請求権については、貸主が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

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民法の改正(その八百五十一)

続・日弁連意見

(3) 借主が支出した費用の償還請求権に関する期間制限の部分を削除するものとする。

【意見】
賛成する。
【理由】
通常の費用償還請求権と別異に扱う必要はない。
賃貸借と平仄を合わせるもので妥当。

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