司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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民法の改正(その七百五十七)

もちろん、賃貸借も契約である以上、賃借人に賃料不払等の債務不履行となり賃貸人からの解除が認められるべきです。
しかし、これを安易に認めてしまうと、特に不動産賃貸借においては賃借人は居住や営業といった生活の基盤を失うこととなります。
そのため、判例は当事者間の信頼関係が破壊されたと認められるか否かを基準とする信頼関係破壊の法理を準拠とすることにしています。

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民法の改正(その七百五十六)

参照判例

事件番号
 昭和37(オ)747

事件名
 家屋明渡等請求

裁判年月日
昭和39年7月28日

法廷名
最高裁判所第三小法廷

裁判種別
判決

結果
棄却

判例集等巻・号・頁
 民集 第18巻6号1220頁

原審裁判所名
 大阪高等裁判所

原審裁判年月日
昭和37年2月28日

判示事項
賃料不払を理由とする家屋賃貸借契約の解除が信義則に反し許されないものとされた事例。

裁判要旨

 家屋の賃貸借において、催告期間内に延滞賃料が弁済されなかつた場合であつても、当該催告金額九六〇〇円のうち四八〇〇円はすでに適法に弁済供託がされており、その残額は、統制額超過部分を除けば、三〇〇〇円程度にすぎなかつたのみならず、賃借人は過去一八年間にわたり当該家屋を賃借居住し、右催告に至るまで、右延滞を除き、賃料を延滞したことがなく、その間、台風で右家屋が破損した際に賃借人の修繕要求にもかかわらず賃貸人側で修繕をしなかつたため、賃借人において二万九〇〇〇円を支出して屋根のふきかえをしたが、右修繕費については本訴提起に至るまでその償還を求めたことがなかつた等判示の事情があるときは、右賃料不払を理由とする賃貸借契約の解除は信義則に反し許されないものと解すべきである。

参照法条
 民法1条3項,民法541条

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民法の改正(その七百五十五)

しかし、わずか一度の賃料不払いで、即刻立ち退かなければならないとすると、賃借人にとってあまりにも酷です。
そこで、判例では、契約書で取り決めにかかわらず、たった一度の賃料の不払いがあっただけでは、契約の解除はできないという扱いをしています。

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民法の改正(その七百五十四)

もっとも、但し書き部分については、日弁連の異論と同じく、筆者も多少の疑問を抱きます。
そもそも賃料支払いは賃貸人の基本的な義務であり、この履行が遅滞することは契約の根底に存在する信頼関係を損なう結果になることは言を俟ちません。
通常の賃貸契約書には、「1カ月でも賃料の不払いがあった場合は、催告なしに賃貸借契約を解除できる」との一文が挿入されているのが常です。

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民法の改正(その七百五十三)

本文(5)に対する日弁連意見は次のとおりです。

【意見】
賛成する。
【理由】
判例法理を明文化するものであり,実務上の取扱いにも沿うことから,賛成する意見が多い。もっとも,ただし書については,そうした裁判例があることは事実であるが,民法に規定する程度に熟した規律といえるか疑問であるとして,反対し,引き続き解釈に委ねるべきという意見も有力である。

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民法の改正(その七百五十二)

本来、転貸借は,原賃貸借を基礎として成立しているものです。
したがって、基礎となっている原賃貸借が消滅すれば、自然と転貸借も消滅すべきです。
しかし、適法な転貸借がされた後に原賃貸人と転貸人との間の賃貸借契約が合意解除された場合には、正当に成立した転借人の権利を一方的に害することになり、信義則に反するものと言えます。
この様な意味で、筆者も本判例の法理に賛同します。

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民法の改正(その七百五十一)

この部分についての補足説明は下記のとおりです。

3 転貸借は,原賃貸借を基礎として成立しているため,原賃貸借が消滅すれば転貸借はその存在の基礎を失うことになる。もっとも,原賃貸借が合意解除によって終了した場合について,(概要)に掲げた判例(最判昭和62年3月24日判時1258号61頁,最判昭和38年2月21日民集17巻1号219頁等)は,適法な転貸借がされた後に原賃貸人と転貸人との間の賃貸借契約が合意解除された場合には,その合意解除の時点において債務不履行解除の要件を満たしていたときを除き,原賃貸人はその合意解除の効力を転借人に主張することができないとしている。これは,権利の放棄は正当に成立した他人の権利を害する場合には許されないからであるとされている。本文(5)は以上の理解を踏まえたものである。

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民法の改正(その七百五十)

参照凡例

事件番号
 昭和59(オ)1178

事件名
建物収去土地明渡

裁判年月日
昭和62年3月24日

法廷名
 最高裁判所第三小法廷

裁判種別
 判決

判例集等巻・号・頁集民 第150号509頁

原審裁判所名
 広島高等裁判所  岡山支部

原審事件番号
 昭和56(ネ)126

原審裁判年月日
 昭和59年7月31日

判示事項
 無断転貸にもかかわらず賃貸借の解除ができない場合にされた賃貸借の合意解除と転借人の地位

裁判要旨
 土地の無断転貸が行われたにもかかわらず賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるため賃貸人が賃貸借を解除することができない場合において、当該賃貸借が合意解除されたとしても、それが賃料不払等による法定解除権の行使が許されるときにされたものである等の事情のない限り、賃貸人は右合意解除の効果を転借人に対抗することができない。

参照法条
 民法545条1項,民法612条

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民法の改正(その七百四十九)

本文(5)には、次の概要が付されています。

本文(5)は,適法な転貸借がされた後に原賃貸人と転貸人との間の賃貸借契約が合意解除された場合には,その合意解除の時点において債務不履行解除の要件を満たしていたときを除き,原賃貸人はその合意解除の効力を転借人に主張することができない旨を定めるものであり,判例法理(最判昭和62年3月24日判時1258号61頁,最判昭和38年2月21日民集17巻1号219頁等)を明文化するものである。

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民法の改正(その七百四十八)

次は、中間試案本文(5)に移ります。

(5) 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合において,賃貸人及び賃借人が賃貸借契約を合意により解除したときは,賃貸人は,転借人に対し,当該解除の効力を主張することができないものとする。ただし,当該解除の時点において債務不履行を理由とする解除の要件を満たしていたときは,この限りでないものとする。

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民法の改正(その七百四十七)

この部分は、要綱案では次のように引き継がれています。

(2) (1)の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。(民法第613条第2項と同文)

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民法の改正(その七百四十六)

日弁連意見は下記のとおりです。

【意見】
賛成する。

【理由】
現行法の規律を維持するものであり,特段異論はない。

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民法の改正(その七百四十五)

次に中間試案(4)に進みます。

(4) 上記(2)及び(3)は,賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げないものとする。

この部分は現行法613条2項の規律を引き継いでいます。

筆者に異論はありません。

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民法の改正(その七百四十四)

このように、要綱仮案・要綱案においては、賃貸人に対抗できない「前払」の明確化が図られています。
つまり、「転貸借契約に定めた当期の賃料を前期の賃料の弁済期以前に支払ったことをもって賃貸人に対抗することができない」と定めているのです。

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民法の改正(その七百四十三)

なお、要綱仮案では、この部分は次のようになっています。

(1) 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と転貸人との間の賃貸借に基づく債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
(2) (1)の場合において、転借人は、転貸借契約に定めた当期の賃料を前期の賃料の弁済期以前に支払ったことをもって賃貸人に対抗することができない。

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民法の改正(その七百四十二)

転借人が予め転貸人に賃料を前払いしていた場合、賃借人(転貸人)の賃料不払いのリスクは、全てが賃貸人の負担となります。
これは余りにも賃貸人に酷な結果です。
そごで、現行民法613条1項は賃貸人の利益に配慮して、転借人の前払は賃貸人に対抗できないと定めているのです。

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民法の改正(その七百四十一)

この点に関しては、要綱案において次のように修正されています。

(1) 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。この場合においては、転貸借契約に定めた当期の賃料を前期の賃料の弁済期以前に支払ったことをもって賃貸人に対抗することができない。

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民法の改正(その七百四十)

日弁連意見の中は反対論がいう「転貸借契約に定めた時期の前に」という要件が曖昧すぎるという点に関しては、補足説明では「本文(3)の「転貸借契約に定めた時期の前に」賃料を支払うことの意味については,例えば4月分の賃料を3月末日までに,5月分の賃料を4月末日までに支払うという前月末日払いの約定がされている場合であれば,5月分の賃料を4月1日から4月末日までの間に支払うことはこれに該当せず,5月分の賃料を3月末日以前に支払うことがこれに該当するとも理解することができる。」(前掲)とされています。

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民法の改正(その七百三十九)

この本文(3)については、日弁連も次の賛成論を提示しています。

【意見】
賛成する。

【理由】
判例法理の明文化であるとして,本文に賛成する意見が多い。他方で,「転貸借契約に定めた時期の前に」という要件が曖昧であることもあり,転借人に二重払いの危険を負担させるといった理由で本文に反対する意見も有力である。
なお,賃貸借契約では,賃料の支払時期について,例えば「翌月分の賃料を前月末日までに支払う」といった取決めが多いところ,「転貸借契約に定めた時期の前に」とすると,いつの期間が「転貸借契約に定めた時期の前」に該当するか疑義が生じるので,判例法理の明文化自体は望ましいとしても,文言には引き続き検討が必要という意見もあった。

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民法の改正(その七百三十八)

本文(3)は、前掲した概要が述べるように、民法第613条第1項後段の「前払」という文言の意味を,判例(大判昭和7年10月8日民集11巻1901頁)に基づいて定義づけたものです。
本判例は、前払とは転貸借契約の転貸料請求権の履行期より前に転貸料が転借人から転貸人に支払われたことを意味するとしています。

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民法の改正(その七百三十七)

付け加えておけば、本文(2)第2文についても、転借人が賃貸人に直接履行すべき債務の内容は,補足説明が述べるように、「転借人自身が当事者となっている転貸借契約に基づく債務であり,直接の履行をすべき範囲は,賃貸人が当事者となっている原賃貸借契約に基づく債務の範囲に限られる。」のは当然の理であり、一般的な理解にも一致しています。

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民法の改正(その七百三十六)

本文(2)は、概要が指摘するように、民法第613条第1項前段の規律の内容を明確にしたもので、「転借人は,賃料支払債務や目的物返還債務等の債務を賃貸人に対して直接履行する義務を負う」とするもので、一般的に理解を明文化したものであり、筆者も異論はありません。

日弁連も賛成意見を提出しています。
【意見】
賛成する。
【理由】
一般的な理解に基づいて現行法の規律を明確化するものであり,特段異論はない。

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民法の改正(その七百三十五)

本文(1)については、概要が述べるように、「適法な転貸借がされた場合における賃貸人と転借人との関係に関する一般的な理解を明文化するもので」現行法613条1項の内容を補うものです。
筆者も全く異論はありません。
なお、日弁連も次のような賛成意見を提出しています。
【意見】
賛成する。
【理由】
一般的な理解に基づいて現行法の規律を明確化するものであり,特段異論はない。

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民法の改正(その七百三十四)

中間試案 補足説明

(補足説明)
1 賃貸人と転借人との間には直接の契約関係はないから,本来であれば賃貸人と転借人との間に直接の権利義務は生じないが,民法第613条第1項前段は,「賃借人が適法に賃借物を転貸したときは,転借人は,賃貸人に対して直接に義務を負う」と規定している。もっとも,「直接に義務を負う」というのみでは,賃貸人と転借人との間の法律関係は明らかでないため,判例及び学説がこれを解釈によって補っている。具体的には,まず転借人の基本的な地位は,原賃貸借によって賃借人(転貸人)に与えられた権限の範囲内で転貸借に基づく使用収益の権限を与えられ,その限度で賃借物の使用収益をすることを賃貸人から妨げられないというものであるとされている(本文(1))。また,転借人は,賃料支払債務や目的物返還債務等の債務を賃貸人に対して直接履行する義務を負う(本文(2)第1文)。この場合の直接履行すべき債務の内容は,転借人自身が当事者となっている転貸借契約に基づく債務であり,直接の履行をすべき範囲は,賃貸人が当事者となっている原賃貸借契約に基づく債務の範囲に限られる(本文(2)第2文)。したがって,例えば賃貸人の転借人に対する直接の賃料請求権については,原賃貸借の賃料が転貸借の賃料より高い場合であっても,転貸借の賃料の額を超えて請求することはできないし,逆に,転貸借の賃料が原賃貸借の賃料より高い場合であっても,原賃貸借の賃料の額を超えて請求することはできない。
2 本文(3)の「転貸借契約に定めた時期の前に」賃料を支払うことの意味については,例えば4月分の賃料を3月末日までに,5月分の賃料を4月末日までに支払うという前月末日払いの約定がされている場合であれば,5月分の賃料を4月1日から4月末日までの間に支払うことはこれに該当せず,5月分の賃料を3月末日以前に支払うことがこれに該当するとも理解することができる。もっとも,「転貸借契約に定めた時期の前に」という文言からはそのことが読み取れないとの問題点が指摘されている。また,上記の理解によると,月払いではなく年払いの賃料(例えばゴルフ場の敷地の賃貸借は少なくとも民法上は年払いであることが前提とされている。民法第614条本文参照。)については,例えば平成25年分の賃料を平成25年12月末日までに支払うという当年末日払いの約定がされている場合であれば,平成25年12月の使用収益の対価に相当する分の賃料を平成25年1月に支払うことは「転貸借契約に定めた時期の前に」賃料を支払うことには該当しないことになるが,その結論には疑問の余地があるとの指摘があり得る。
3 転貸借は,原賃貸借を基礎として成立しているため,原賃貸借が消滅すれば転貸借はその存在の基礎を失うことになる。もっとも,原賃貸借が合意解除によって終了した場合について,(概要)に掲げた判例(最判昭和62年3月24日判時1258号61頁,最判昭和38年2月21日民集17巻1号219頁等)は,適法な転貸借がされた後に原賃貸人と転貸人との間の賃貸借契約が合意解除された場合には,その合意解除の時点において債務不履行解除の要件を満たしていたときを除き,原賃貸人はその合意解除の効力を転借人に主張することができないとしている。これは,権利の放棄は正当に成立した他人の権利を害する場合には許されないからであるとされている。本文(5)は以上の理解を踏まえたものである。

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民法の改正(その七百三十三)

中間試案には、次の概要が付されています。
(概要)
本文(1)は,適法な転貸借がされた場合における賃貸人と転借人との関係に関する一般的な理解を明文化するものであり,本文(2)と併せて民法第613条第1項前段の規律の内容を明確にすることを意図するものである。
本文(2)は,適法な転貸借がされた場合における転借人が賃貸人に対して直接負う義務の具体的な内容について定めるものであり,民法第613条第1項前段の規律の内容を一般的な理解に基づいて明確にするものである。
本文(3)は,民法第613条第1項後段の「前払」という文言の意味を,判例(大判昭和7年10月8日民集11巻1901頁)に従って明確にすることを意図するものである。
もっとも,本文(3)のように改めると転貸人と転借人との間における弁済期の定め方次第で適用を免れるおそれがある等の指摘があることから,同項後段の「前払」という文言を維持すべきであるという考え方を(注)で取り上げている。
本文(4)は,民法第613条第2項の規律を維持するものである。
本文(5)は,適法な転貸借がされた後に原賃貸人と転貸人との間の賃貸借契約が合意解除された場合には,その合意解除の時点において債務不履行解除の要件を満たしていたときを除き,原賃貸人はその合意解除の効力を転借人に主張することができない旨を定めるものであり,判例法理(最判昭和62年3月24日判時1258号61頁,最判昭和38年2月21日民集17巻1号219頁等)を明文化するものである。

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民法の改正(その七百三十二)

参照条文

民法
(転貸の効果)
第613条1.賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
2.前項の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。

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民法の改正(その七百三十一)

中間試案

11 転貸の効果(民法第613条関係)
民法第613条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは,賃貸人は,転借人が転貸借契約に基づいて賃借物の使用及び収益をすることを妨げることができないものと
する。
(2) 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは,転借人は,転貸借契約に基づく債務を賃貸人に対して直接履行する義務を負うものとする。この場合において,直接履行すべき債務の範囲は,賃貸人と賃借人(転貸人)との間の賃貸借契約に基づく債務の範囲に限られるものとする。
(3) 上記(2)の場合において,転借人は,転貸借契約に定めた時期の前に転貸人に対して賃料を支払ったとしても,上記(2)の賃貸人に対する義務を免れないものとする。
(4) 上記(2)及び(3)は,賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げないものとする。
(5) 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合において,賃貸人及び賃借人が賃貸
借契約を合意により解除したときは,賃貸人は,転借人に対し,当該解除の効力を主張することができないものとする。ただし,当該解除の時点において債務不履行を理由とする解除の要件を満たしていたときは,この限りでないものとする。
(注)上記(3)については,民法第613条第1項後段の文言を維持するという考え方がある。

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民法の改正(その七百三十)

要綱案

11 転貸の効果(民法第613条関係)

民法第613条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。この場合においては、転貸借契約に定めた当期の賃料を前期の賃料の弁済期以前に支払ったことをもって賃貸人に対抗することができない。
(2) (1)の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。(民法第613条第2項と同文)
(3) 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。

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民法の改正(その七百二十九)

要綱案(2)では、中間試案(3)が、一部字句修正のうえで採用されています。

(2) 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

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民法の改正(その七百二十八)

筆者は、この日弁連意見に全面的に賛成します。
賃貸借契約の基本は、下記の要綱案にもあるように、「当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約す」ことにあります。
したがって、その基盤となる部分に全面的な破綻をきたした場合に、最も被害を受ける立場のにある賃借人に解約権を認めるのは理にかなった措置だと思われます。


要綱案
第33 賃貸借
1 賃貸借の成立(民法第601条関係)
民法第601条の規律を次のように改めるものとする。
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。

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