司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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民法の改正(その七百二十七)

本文(3)に対しては、日弁連は次のような賛成論を提出しています。

【意見】
賛成する。
【理由】
賃借物の一部の使用・収益が不可能になり,賃借人が賃借をした目的が達成されない状況になる以上,(一部滅失の場合に限らず)賃借人による解除を認めることが賃借人の保護に資する。なお,この場合において,賃借人の過失によるときであっても,解除権の行使を否定する必要はなく,あとは賃借人から賃貸人に対する損害賠償の問題として対処すればよい。

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民法の改正(その七百二十六)

次に中間試案本文(3)に移ります。
念のために本文(3)を再掲しておきます

(3) 賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合において,残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは,賃借人は,契約の解除をすることができるものとする。
(注)上記(1)及び(2)については,民法第611条第1項の規律を維持するという考え方がある。

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民法の改正(その七百二十五)

(2)については、筆者は賛成説に与します。
合理的であり、かつ実務上の扱いに合致しています。
反対論がいう加害者から被害者に対する要求は認められないというのは、問題点のすり替えにすぎないと思われます。
しかし、この規定は仮案においては、きれいに削除されています。

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民法の改正(その七百二十四)

参照条文
(債務者の危険負担等)

第536条
1.前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。
2.債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。
この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

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民法の改正(その七百二十三)

次に中間試案(2)に移ります。
(2)については、部会資料61-5に下記の賛否両論が記載されています。
【賛成】
・ 実務の明文化である。
・ 現行法の規定では必ずしも明らかでなかった規律を補うため、賃借物の一部の使用収益をすることができなくなったことにより賃貸人が賃貸借契約に基づく債務例えば当該部分のメンテナンスに関する債務)を免れ、これによって利益を得たときは、それを賃借人に償還しなければならないこととして、民法536条2項後段の規律を取り入れるものであり、合理的である。

【反対(注の考え方に賛成>】
賃借人の債務不履行により、損害が発生している賃貸人(=被害者)に対し、賃借人(=加害者)から利益の返還を請求できるという規定は一般的に見て理解を得にくい。

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民法の改正(その七百二十二)

もっとも、この部分は要綱仮案においては、削除されています。
反対論に配慮したものと思われます。

(1) 中間試案
賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合には,賃料は,その部分の割合に応じて減額されるものとする。この場合において,賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなったことが契約の趣旨に照らして賃借人の責めに帰すべき事由によるものであるときは,賃料は,減額されないものとする

(1) 要綱仮案
賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。

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民法の改正(その七百二十一)

「その部分の割合」の判断基準が明確でなく、現場の混乱を引き起こすのではないか、との批判にも筆者は賛同できません。
基本法である民法の規定が自然と抽象的にならざるをえないのはその宿命であり、それ以後は個々の処理に任さざるをえないことです。
規定そのものが必要ではないとは、現場感覚そのものであり納得しがたい思いです。

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民法の改正(その七百二十)

(2)については、次のような反対論が提出されました。

「その部分の割合」の判断基準が明確でなく、現場の混乱を引き起こすのではないか。特に、零細な高齢者が多くを占める賃貸人に、適正な賃料を示めさなければならなくなるような過度の負担を負わせるべきではない。」

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民法の改正(その七百十九)

この提案に対しては、筆者は賛同いたしかねます。
個々の損害賠償の問題として、その解決を当事者間に委ねるよりも、中間試案提案の如く一律に賃料債務を存続させることによって、簡明明瞭な調整を諮るべきだと思います。

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民法の改正(その七百十八)

(1)についての【第2文反対】説の中には、損害賠償で対処すべきとの意見がありました。

日弁連消費者委
・ 本規定を設け、一律に賃料債務を存続させることによって賃貸人と賃借人間の利益を調整するよりも、本規定を設けず、損害賠償の問題として利益を調整した方が柔軟かつ妥当な解決が期待できる。

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民法の改正(その七百十七)

また、後段の「賃借人の賃料減額請求の意思表示を不要とすると、賃借人が故障をそのまま放置し、賃貸人もその状況を認識していない状況下で、後日、賃借人から、その間の賃料が当然に減額されていると主張されて、建物賃貸借の現場が混乱するおそれがある。」という部分に関しても、確かに現実にはそのような事態が生じるおそれはあり、現場での混乱も予想されます。
しかし、その様な特殊なケ-スを恐れて、基本的なル-ルの設定を躊躇うことは本末転倒であると筆者は思料します。

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民法の改正(その七百十六)

反対論が言う「賃借物の一部が滅失した場合に、当然に賃料が一部減額されるとすることは、賃貸人にとって予測可能性を害する。
賃借人の賃料減額請求の意思表示を不要とすると、賃借人が故障をそのまま放置し、賃貸人もその状況を認識していない状況下で、後日、賃借人から、その間の賃料が当然に減額されていると主張されて、建物賃貸借の現場が混乱するおそれがある。」という説に対しては、筆者は違和感を覚えます。
当然に一部減額されるのは賃貸借の基本的性格から生じる効果であり、「賃貸人にとって予測可能性を害する」とするのは余りにも賃貸人の保護をはかりすぎている説だと思われます。

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民法の改正(その七百十五)

なお、次のような反対意見も掲示されています。

【反対(注の考え方に賛成)】
・ 賃借物の一部が滅失した場合に、当然に賃料が一部減額されるとすることは、賃貸人にとって予測可能性を害する。賃借人の賃料減額請求の意思表示を不要とすると、賃借人が故障をそのまま放置し、賃貸人もその状況を認識していない状況下で、後日、賃借人から、その間の賃料が当然に減額されていると主張されて、建物賃貸借の現場が混乱するおそれがある。
・ 「その部分の割合」の判断基準が明確でなく、現場の混乱を引き起こすのではないか。特に、零細な高齢者が多くを占める賃貸人に、適正な賃料を示めさなければならなくなるような過度の負担を負わせるべきではない。
・ 賃借人に帰責性がある場合に減額を認めないのであれば、減額を「請求」に基づく効果として位置づけるほうがよい(賃借人から減額請求があったときに、帰責性の有無が判断された上で、減額が認められるか否かが決せられる)。
・ 試案だと、賃借人の帰責事由により賃借物の一部の使用収益が不可能になったことについて、賃貸人が挙証責任を負うこととなるが、賃借物を賃借人が占有している状況下で賃貸人に挙証責任を負わせることは適切でなく、賃借人に挙証責任を負わせるべきである。

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民法の改正(その七百十四)

確かに、試案においての賃借人の帰責事由により賃借物の一部の使用収益が不可能になったことについて、賃貸人が挙証責任を負うこととなる点については不合理が存在すると思われます。
したがって、筆者も賃借人に挙証責任を負わせるべきであるという意見には賛意を表します。

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民法の改正(その七百十三)

次に第1文賛成、第2文反対】という意見が掲示されています。

損害賠償で対処すべきとの意見
日弁連消費者委
・ 本規定を設け、一律に賃料債務を存続させることによって賃貸人と賃借人間の利益を調整するよりも、本規定を設けず、損害賠償の問題として利益を調整した方が柔軟かつ妥当な解決が期待できる。
賃借人に挙証責任を負わせるべきとの意見
ビル協、虎門、堂島

・ 試案だと、賃借人の帰責事由により賃借物の一部の使用収益が不可能になったことについて、賃貸人が挙証責任を負うこととなるが、賃借物を賃借人が占有している状況下で賃貸人に挙証責任を負わせることは適切でなく、賃借人に挙証責任を負わせるべきである。
賃借人に帰責事由がある場合でも賃料が減額されるべきとの意見
早大、堂島
・ 賃借物が全部滅失した場合には、賃借人の帰責事由による場合であっても、使用収益不能のために賃料債務が発生しなくなることから、賃貸借は終了すると規律されている。これとパラレルに考えて、賃借人の帰責事由によって賃借物の一部の使
用収益ができなくなった場合も、これに対応する賃料は発生せず、その分の賃料が当然に減額されると処理すれば、整合的である。また、賃料が減額されないとすると、賃貸人が賃借人に対して債務不履行に基づく損害賠償請求をする際の損害額の算定等に困難が生じかねない。

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民法の改正(その七百十二)

(1)については、次のような賛成論が寄せられています。

!、実務の明文化である。

2、第一文については、賃借物の一部滅失に限らず、賃借人の使用収益ができなくなった場合にも、賃料減額を認めることについては、賃貸借契約が、賃貸人が賃借人に賃借物を使用収益させ、その対価として賃料を支払うことを内容とするものであることからすれば、その割合に応じて賃料が減額されるとすることは合理的である。また、賃借人の請求を待たずに、当然に賃料が減額されるとすることも、賃借物の全部が滅失等した場合に、賃貸借契約が当然に終了すること(第38の12)との対比からすると、妥当である。第二文については、使用収益権者(賃借人)の過失(帰責事由)で貸す義務が一部履行不能となった場合は、反対債権(賃料請求権)を失わない(民法536条2項)から、妥当である。

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民法の改正(その七百十一)

部会資料71-6によると、中間試案についはかなりの賛否両論がよせられています。
まず、冒頭に「改正案は冗長で国民にとって分かりにくいので、反対。(日大)」とする反対論が掲示されています。
筆者も冗長な、回りくどい文章は今回の「わかりやすい民法」という改正コンセンサスに反するものだと思料します。
したがって、整理された要綱仮案の文体に賛意を表します。

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民法の改正(その七百十)

中間試案においては、賃借人の帰責事由に関する立証責任は賃貸人負担とされていました。
ところが、要綱仮案では、賃借人が帰責事由ないことの立証責任を負うことと修正されています。
また、中間試案では、賃借人に帰責事由があり一部滅失部分の賃料が減額されない場合に賃貸人が得る利益の償還義務が記されていましたが、要綱仮案では削除されています。
結局、この規律は民法536条2項に委ねることとされたものと思われます。

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民法の改正(その七百九)

要綱仮案においては、賃借物の一部滅失等の場合には、賃料減額については、賃借人の帰責事由のないことを引き続き要件としていますが、目的不達成を理由とする解除については、賃借人の帰責事由がないことを要件から外しています。
これは、解除について、賃貸借契約の本来の目的を達成することができなくなった以上、それが賃借人の帰責事由によるか否かに関係なく、契約の解除を認めるべきであるとの考慮に基づきなされた改正であると思われます。

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民法の改正(その七百八)

この部分は、要綱仮案では次のように修正されています。

【要綱仮案】
民法第611条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。
(2) 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

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民法の改正(その七百七)

中間試案に対する日弁連の意見は次のとおりです。

10 賃借物の一部滅失等による賃料の減額等(民法第611条関係)
民法第611条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合には,賃料は,その部分の割合に応じて減額されるものとする。この場合において,賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなったことが契約の趣旨に照らして賃借人の責めに帰すべき事由によるものであるときは,賃料は,減額されないものとする。
【意見】
賛成する。
【理由】
賃料は,目的物を使用収益することの対価と考えるのであれば,このような規律が合理的である。他方で,当然に減額されるとすることは,当事者の予測可能性が害するとして当然減額を否定する意見も有力である。

(2) 上記(1)第2文の場合において,賃貸人は,自己の債務を免れたことによって利益を得たときは,これを賃借人に償還しなければならないものとする。
【意見】
賛成する。
【理由】
法律関係の明確化に資する。
(3) 賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合において,残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは,賃借人は,契約の解除をすることができるものとする。
(注)上記(1)及び(2)については,民法第611条第1項の規律を維持するという考え方がある。
【意見】
賛成する。
【理由】
賃借物の一部の使用・収益が不可能になり,賃借人が賃借をした目的が達成されない状況になる以上,(一部滅失の場合に限らず)賃借人による解除を認めることが賃借人の保護に資する。なお,この場合において,賃借人の過失によるときであっても,解除権の行使を否定する必要はなく,あとは賃借人から賃貸人に対する損害賠償の問題として対処すればよい。

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民法の改正(その七百六)

中間試案の概要は、提案理由について次のように述べています、

(概要)
本文(1)第1文は,民法第611条第1項の規定を改め,賃借物の一部滅失の場合に限らず賃借物の一部の使用収益をすることができなくなった場合一般を対象として賃料の減額を認めるとともに,賃借人からの請求を待たずに当然に賃料が減額されることとするものである。賃料は,賃借物が賃借人の使用収益可能な状態に置かれたことの対価として日々発生するものであるから,賃借人が賃借物の一部の使用収益をすることができなくなった場合には,その対価としての賃料も当然にその部分の割合に応じて発生しないとの理解に基づくものである。
本文(1)第2文は,賃借物の一部の使用収益をすることができなくなったことが賃借人の責めに帰すべき事由によるものであるときは,本文(1)第1文の例外として賃料の減額はされない旨を定めるものである。これは,賃料債務の発生根拠に関する上記理解を踏まえたとしても,賃借人に帰責事由がある場合にまで賃料の減額を認めるのは相当でないとの指摘を踏まえたものであり,この限りにおいて民法第611条第1項の規定を維持するものである(請負,委任,雇用,寄託の報酬請求権に関する後記第40,1(3),第41,4(3)イ,第42,1(2),第43,6参照)。
本文(2)は,賃借物の一部の使用収益をすることができなくなったことによって,賃貸人が賃貸借契約に基づく債務(例えば当該部分のメンテナンスに関する債務)を免れ,これによって利益を得たときは,それを賃借人に償還しなければならない旨を定めるものである。民法第536条第2項後段の規律を取り入れるものであり,同法第611条第1項の下では従前必ずしも明らかではなかった規律を補うものである。
もっとも,以上の本文(1)(2)に対しては,現行の民法第611条第1項の規律のほうが合理的であるとして,同項の規律を維持すべきであるという考え方があり,これを(注)で取り上げている。
本文(3)は,民法第611条第2項の規定を改め,賃借物の一部滅失の場合に限らず賃借物の一部の使用収益をすることができなくなった場合一般を対象として賃借人の解除権を認めるとともに,賃借人の過失によるものである場合でも賃借人の解除権を認めることとするものである。賃借物の一部の使用収益をすることができなくなったことによって賃借人が賃借をした目的を達することができない以上,それが一部滅失によるものかどうか,賃借人の過失によるものかどうかを問わず,賃借人による解除を認めるのが相当であると考えられるからである。賃貸人としては,賃借人に対する損害賠償請求等によって対処することになる。

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刑事司法改革案:可視化や司法取引を導入 衆院通過

毎日新聞

警察や検察による取り調べの録音録画(可視化)義務付けや日本版司法取引の導入、通信傍受の対象犯罪拡大などを柱とした刑事司法改革関連法案は7日午後の衆院本会議で、共産などを除く与野党の賛成多数により可決され、衆院を通過した。参院に送付され、今国会で成立する見込み。公布後3年以内に順次施行され、日本の刑事司法制度は大きな転換点を迎える。

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性犯罪の厳罰化検討=非親告罪化も課題に―法務省

時事通信 8月6日(木)

性犯罪の罰則見直しに関する法務省の検討会(座長・山口厚早大大学院教授)は6日、強姦(ごうかん)罪などの性犯罪を厳罰化し、被害者の訴えがなくても起訴できる「非親告罪」に改める意見が多数を占めたとする報告書を正式に決めた。
 これを受け、同省は性犯罪の罰則強化に向けた法改正の検討に着手。改正が適当と判断すれば、上川陽子法相が法制審議会に諮問する運び。
 現行刑法は法定刑の下限について、強姦(ごうかん)罪は懲役3年、強姦致死傷罪は懲役5年と定めている。報告書は、両罪の法定刑の下限を引き上げるよう求める意見が多数だったと記載。その上で、委員から出た意見として、強姦罪の下限を懲役5年とする案や、強姦致死傷罪の下限を強盗致傷罪と同じ懲役6年とする案を明記した。
 強姦罪や強制わいせつ罪は、被害者の訴えがなければ起訴できない親告罪となっている。報告書では、実際に訴えるには「被害者の負担が大きい」との見方から、訴えがなくても起訴できる非親告罪化が多数意見だった。

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民法の改正(その七百五)

この部分は、中間試案においては、次のように提案されています。

10 賃借物の一部滅失等による賃料の減額等(民法第611条関係)
民法第611条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合には,賃料は,その部分の割合に応じて減額されるものとする。この場合において,賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなったことが契約の趣旨に照らして賃借人の責めに帰すべき事由によるものであるときは,賃料は,減額されないものとする。
(2) 上記(1)第2文の場合において,賃貸人は,自己の債務を免れたことによって利益を得たときは,これを賃借人に償還しなければならないものとする。
(3) 賃借物の一部が滅失した場合その他の賃借人が賃借物の一部の使用及び収益をすることができなくなった場合において,残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは,賃借人は,契約の解除をすることができるものとする。
(注)上記(1)及び(2)については,民法第611条第1項の規律を維持するという考え方がある。

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民法の改正(その七百四)

参照条文

(賃借物の一部滅失による賃料の減額請求等)
第611条
賃借物の一部が賃借人の過失によらないで滅失したときは、賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することができる。
2.前項の場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

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民法の改正(その七百三)

要綱案

10 賃借物の一部滅失等による賃料の減額等(民法第611条関係)

民法第611条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。
(2) 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

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民法の改正(その七百二)

筆者は、要綱案に賛成します。
特別法に規定があるという理由で、基本法の同趣旨規定を削除するというのは、本末転倒の仕儀です。
基本法の規定を特化したものが特別法の規律であるのが本来の姿であり、同趣旨の規律が両者上に併存するのが自然の形であると思料します。

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民法の改正(その七百一)

その点に関して、民法(債権関係)部会資料84-3には、次の説明が付されています。

(説明)
要綱仮案第33の9では、民法第609条及び第610条を削除することとされていたが、関係省庁から、農地法第2条第1項に規定する農地及び採草放牧地の賃借人を保護する観点から、これらの土地については民法第609条等の規律は存置する必要があるとの指摘があったことを踏まえ、この規律の適用対象を必要な範囲に狭め、その限度で存続させることしている。これに伴い、同法第610条も存続させることとなるが、同条の適用対象については、同法第609条に依存する規定ぶり(「前条の場合において」)が用いられていることから、改正を要しないこととなる。
農地法第2条第1項は、「農地」は「耕作の目的に供される土地」であり、「採草放牧地」は「農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるもの」をいうと規定しているが、民法においては、「農地」及び「採草放牧地」の語そのものは用いられていない。民法では、第270条において「耕作」及び「牧畜」の語が用いられており、同条の「耕作」の意義について、判例(大判明治39年11月12日)は、「五穀、草花、肥草等…耕作により価値を生ずる物は、同条の耕作の目的物とすることができる」旨判示していることを踏まえ、「農地」及び「採草放牧地」のうち「採草…の目的に供されるもの」については、「耕作…を目的とする土地」で表現することとし、「採草放牧地」のうち「家畜の放牧の目的に供されるもの」については、「牧畜…を目的とする土地」で表現することとしている。

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民法の改正(その七百)

ところで、要綱仮案までは民法第609条及び第610条を削除する旨で貫かれていた提案が、要綱案に至って突如として以下のように改められました。

減収による賃料の減額請求(民法第609条関係)
民法第609条を次のように改めるものとする。
耕作又は牧畜を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。

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