司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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民法の改正(その三百六十五)

要綱仮案

(2) 委任事務を処理することができなくなった場合等の報酬請求権(民法第648条第3項関係)

民法第648条第3項の規律を次のように改めるものとする。
ア 委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務を処理することができなくなったとき又は委任が履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
イ 2(1)に規定する場合において、委任者の責めに帰することができない事由によって成果を得ることができなくなったとき又は成果を得る前に委任が終了したときは、既にした委任事務の処理による結果のうち、可分な部分の給付によって委任者が利益を受けるときに限り、その部分を得られた成果とみなす。この場合において、受任者は、委任者が受ける利益の限度において、報酬を請求することができる。

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民法の改正(その三百六十四)

この報酬の支払時期に関する規定の明文化には筆者も賛意を呈します。

まさに一般通念・慣習に即した規定であり、何人も反対できないものです。

このような規定の置くことこそが解りやすい民法としての第一歩の里程だと思われます。

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民法の改正(その三百六十三)

この提案に対する日弁連の意見は、次のとおりです。

【意見】
賛成する。

【理由】
合理性があり,かつ当事者の通常の意思にも合致する。

東京弁護士会の意見は、次のとおりです。

【意見】
賛成する。

【理由】
委任事務を処理したことによる成果に対して報酬を支払う旨を合意した場合(成功報酬の特約)に,報酬支払時期について規定を設けることに対して,特に反対する理由はない。

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民法の改正(その三百六十二)

中間試案においても、次のように提案されています。

報酬の支払時期(民法第648条第2項関係)

民法第648条第2項の規律に付け加えて,委任事務を処理したことによる成果に対して報酬を支払うことを定めた場合には,目的物の引渡しを要するときは引渡しと同時に,引渡しを要しないときは成果が完成した後に,これを請求することができるものとする。

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民法の改正(その三百六十一)

委任契約における報酬には,時間的又は量的に区分された履行の割合に応じて報酬が支払われることが約定されている方式(履行割合型)と,役務の提供そのものではなく,その結果もたらされる成果に対して報酬を支払うことが約定されている方式(成果完成型)とがあるとされています。

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民法の改正(その三百六十)

法制審議会民法(債権関係)部会第17回会議の部会資料17-1では、報酬に関する規定について三つの問題が取り上げられました。

その第一の「報酬の支払方式」では,委任の報酬の支払方式には成果が完成して初めて報酬を請求できる成果完成型と,委任事務処理の履行の割合に応じて報酬を請求できる履行割合型とがあることを明文で規定すべきであるとの考え方について審議されました。

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民法の改正(その三百五十九)

要綱仮案の委任の条には次の記述があります。
報酬に関する規律
(1) 報酬の支払時期(民法第648条第2項関係)
報酬の支払時期に関し、民法第648条第2項に付け加えて、次のような規律を設けるものとする。
委任事務の処理により得られた成果に対して報酬を支払うことを約したときは、報酬は、その成果の引渡しと同時に、支払わなければならない。ただし、その成果が引渡しを要しないときは、民法第648条第2項本文の規定を準用する。

第648条
1.受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。
2.受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第624条第2項の規定を準用する。
3.委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

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民法の改正(その三百五十八)

要綱仮案において、「代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したとき」と規定された復受任者の直接報酬請求権を否定することは、復代理の規定と間で平仄がとれないことになります。

したがって、中間試案に対して出されたこの点に関する異議は、取り下げざるを得なくなるでしょう。

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民法の改正(その三百五十七)

なお、民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案の原案(その3) 補充説明には次の記述があります。

受任者の自己執行義務

受任者の自己執行義務について、次のような規律を設けるものとする。

(1) 受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない。
(2) 代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したときは、復受任者は、委任者に対して、その権限の範囲内において、受任者と同一の権利を有し、義務を負う。
(説明) 19
素案(2)は、受任者及び復受任者がいずれも委任者を本人とする代理権を有する場合の規定であるが、部会資料72A第2、1(2)の「代理権の授与を伴う復委任において」との文言では、その点が不明確であるとの指摘があった。そこで、これを明確にするため、素案(2)では、「代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したとき」と表現を改めた。

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民法の改正(その三百五十六)

この点については、最高裁の判例(昭和51年4月9日)があります

「思うに、本人代理人間で委任契約が締結され、代理人復代理人間で復委任契約が締結されたことにより、民法一〇七条二項の規定に基づいて本人復代理人間に直接の権利義務が生じた場合であつても、右の規定は、復代理人の代理行為も代理人の代理行為と同一の効果を生じるところから、契約関係のない本人復代理人間にも直接の権利義務の関係を生じさせることが便宜であるとの趣旨に出たものであるにすぎず、この規定のゆえに、本人又は復代理人がそれぞれ代理人と締結した委任契約に基づいて有している権利義務に消長をきたすべき理由はないから、復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭等を受領したときは、復代理人は、特別の事情がないかぎり、本人に対して受領物を引渡す義務を負うほか、代理人に対してもこれを引渡す義務を負い、もし復代理人において代理人にこれを引渡したときは、代理人に対する受領物引渡義務は消滅し、それとともに、本人に対する受領物引渡義務もまた消滅するものと解するのが相当である。」

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民法の改正(その三百五十五)

要綱仮案では、「代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したとき」の規律として、復受任者が、委任者に対し、その権限の範囲内において受任者と同一の権利義務を有するとの明文を委任契約に関する条文として設けることが提示されています。

つまり、復受任者は委任者に対し善管注意義務や目的物引渡義務などを直接に負い、他方、委任者に対し報酬請求権を有することになっているのです。

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民法の改正(その三百五十四)

ここで、もう一度復習しておきますと、現行民法は、委任者と復受任者との関係について明文をおいていません。

しかし、復代理については民法107条2項において「復代理人は、本人及び第三者に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負う」という規定を置いています。

もっとも、この規定は、本人と復代理人との内部関係についての規律となっています。

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民法の改正(その三百五十三)

ここでも触れられている破産法上の取扱いというのは、「直接請求権を認めた場合,元請負人が破産しても,下請負人は元請負人の一般債権者に優先して元請負代金から回収できることになるため、このこと自体,元請負人の一般債権者と下請負人の平等を害しています。」
という問題です。

これは委任においても、想定されることであり、直接請求権を認める上での障害となり得ます。

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民法の改正(その三百五十二)

もちろん審議会においても反対論一色ではなく、直接請求権に賛意を表する意見もありました。

中田委員 直接請求権について否定的な御見解が非常にたくさんありまして,おっしゃっていることはよく理解できるように思います。ただ,その上で完全になくするのか,今,松本委員が最後におっしゃったような,ある部分について認める余地がないのかどうかということは,なお検討できるのではないかと思います。
  というのは,価値判断の問題という言葉が何度か出てまいりましたけれども,下請契約というのはもともと元請契約を履行するために行われるものですから,その意味で,二つの契約の関連性は非常に密接だと思います。経済的に考えますと,元請人は注文者と合意することで自分の債権を確保する方法がありますけれども,下請人はしばしばそれができない。先ほど来,特別法があるとか,あるいは債権者代位権を使えばいいという御指摘もございましたけれども,しかし,それは実際にはなかなか使えない,あるいは特別法から漏れるところがあるというところで,直接請求権というのはなお意味があるのではないかと思います。破産法上の取扱い,あるいは会社更生法上の取扱いということがございましたけれども,これは恐らく実体法上の判断を経て,それが倒産法秩序の中で反映されるということになるのではないかと思います。

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「妊娠降格は均等法違反」で最高裁初判断

妊娠を理由に降格されたのは男女雇用機会均等法に反するとして、広島市の病院に勤めていた理学療法士の女性が運営元に約170万円の損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)は23日、均等法に違反すると判断、女性側敗訴とした1、2審判決を取り消し、審理を広島高裁に差し戻しました。

 妊娠をめぐる降格処分について、最高裁が均等法違反と判断したのは、これが初めてです。

 女性が妊娠や出産を理由として解雇や雇い止めになる「マタニティーハラスメント」は社会問題化していますが、均等法はこうした理由での不利益な取り扱いを禁じています。

 1、2審判決などによると、女性は平成16年4月に勤務先のリハビリテーション科副主任となりましたが、第2子を妊娠した20年2月に軽い業務への転換を希望。翌月付で副主任の地位を外されました。

 上告審で女性側は「降格を簡単に許しては女性労働者に萎縮効果を与える。努力を重ねて得た地位を安易に奪うことは許されない」と主張。病院側は「副主任の免除を伴う異動は本人の同意を得ており裁量権の逸脱はない」と訴えていました。

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民法の改正(その三百五十一)

請負においては、その下請け関係の重層的な構造性から、下請からのけ直接請求権を認めることに対して反対論は根強いものがみられます。

そのため、中間試案においては、外されたのだと思われます。

もっとも、委任については、このような状態は起こりようがありません。

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民法の改正(その三百五十)

大島委員の意見は次のとおりです。 

「下請負人の直接請求権」についてでございますが,下請負といっても実際には一次,二次と重層的な下請構造にある例も多くございます。いずれかの下請負人が平時の通常取引において注文者に直接,支払を請求できるということになれば,実務に大きな混乱が生じるのではないかとの声がかなりございました。
また,混乱を避けるために下請負を利用することができない旨の特約を付す注文主が増えることも考えられ,そうすると,中小企業に仕事が回ってこないという実態を引き起こしかねないのではないかと懸念する声もございました。
報酬債権の保護については,現在,特別法で手当てされているものと認識しております。このような規定を一般法に設けるかどうかについては,経済活動に与える影響も含めて慎重に御検討をいただきたいと思います。

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民法の改正(その三百四十九)

奈須野関係官も下請負人の直接請求権を認めることに反対意見を述べています。

下請負人の直接請求権を認めることに反対します。
理由の第一は,下請負人からの請求に対応するために注文者が下請負契約を管理しないと,見ず知らずの人から請求をされるおそれがあるということで取引の安全を害し,あるいは注文者の事務負担を増大させるというおそれがあるということです。
第二に,注文者の元請負人に対する抗弁権や相殺に関する権利関係はどうなるのかという問題があり,これを解決することが必要になると考えられます。第三に,中小企業は金融機関の提供する一括支払システムを活用して,下請代金を前もって現金化しているという実態がありますので,直接請求権を認めると,この債権の取扱いはどうなるのかという問題が生じ,結果的に債権譲渡による資金調達ができなくなるというおそれがあると考えております。
  以上のように,下請負人の直接請求権を認めますと,請負契約を結ぶと下請負人から直接請求がなされるおそれがあるということから,こういった取引自体を萎縮させることになり,中小企業にとっては厳しい環境になるのではないかということで,このような方向には反対です。
もし必要であれば,現行の法制度では下請代金法ですとか,あるいは建設業法において,そういった問題への対処が可能な仕組みになっておりますので,これらの個別の法律において,そういった仕組みを設けることの要否を検討すればよいのではないかと考えております。

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民法の改正(その三百四十八)

この数次にわたる下請け関係の場合の問題は、佐成委員からも次のような意見が述べられています、

ただいま出ておりました意見は反対の意見が非常に多かったと思いますが,実務家,経済界にもやはり相当懸念がありまして,反対する意見が多かったと思われます。その主要な点は皆さんいろいろ御議論されておりますが,特に数次にわたる下請関係,これが一般的であって,三次,四次,五次ぐらいは当たり前といいますか,その末端になりますと契約関係自体が非常に不分明になって,口頭でなされているとか,あるいは誰から誰に注文がいっているのかも分からないとか,そういった状態が結構多いということでございまして,これを入れますと非常に混乱するだろうというのが一つございます。
  それと,平時といいますか,有事に近いような場面で起こる場合,代金債権というのは一番紛争が多いところですから,これを入れるとかなり紛争が多くなるのではないかという懸念もあります。特に有事に近いような場面ですと,信用の維持というのが非常に大きな要素になるんですけれども,下請が直接,上位といいますか,上の階層をたどってクレームを述べるということになりますと,これまで微妙に維持されてきた信用秩序が瓦解する可能性がありまして,特に有事の一歩手前でそういう信用秩序が崩壊しますと,本当に倒産になるとか,倒産の引き金を引くとか,そういうことが実際にあり得ると思われますので,ここは十分慎重にやっていただきたいと思います。

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民法の改正(その三百四十七)

 第三に,これは事実上の問題かもしれませんが,元請,下請,孫請と,契約関係が数次にわたる場合に,だれがだれに対して,どこまで直接請求できるのか不分明です。



また,元請負人に対する複数の下請負人が報酬請求権を有し,その債権合計額が,元請負人の報酬債権額より大きい場合には,報酬債権の重なる限度が明らかではありませんし,下請負人のいずれかの早い者勝ちなのか,下請負人らの按分になるのかも不分明です。
いずれの場合を想定しても,実務が混乱するのではないかと懸念します。他方,そのような複数請求がある中で弁済を求められる注文者の地位も極めて不安定で弁済リスクが大きくなります。
  また,仮に,請負の定義を仕事の完成プラス引渡しとする見解を採用するとしますと,多くの下請負契約は,労務提供型か役務提供型で引渡しを観念できない場合が多いですから,下請負債権は相当限定され,下請の保護としては不十分のものになります。
他方,下請負契約の範疇に入るもののみが優先弁済を受けることになり,元請負代金債権の発生に等しく寄与した密接な牽連関係のある他の契約類型の関係者との間の平等も害されることになります。
  これまでの実務では,元請負人が無資力であれば,下請負人は債権者代位権に基づき元請負人の請負代金債権を行使することになりますし,また,注文者は,元請負人に代わって,元請負人の下請負人に対する請負代金債務を第三者弁済した上,注文者はその求償権と元請負代金債務を相殺することが多いように思います。
相殺禁止に該当するリスクはありますが,現行実務でも,それなりに下請負人の権利保護は可能です。
一般論としてこのような保護では不十分であるとすれば,密接な牽連関係のある契約類型の一つとして,下請負人に元請負代金債権に対する先取特権を認めるとか,下請法等による保護を更に充実させるなどの対応を採るほうが実務に適合するように思います。

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民法の改正(その三百四十六)

  第二に,直接請求権を認めた場合,元請負人が破産しても,下請負人は元請負人の一般債権者に優先して元請負代金から回収できることになるようです。

このこと自体,元請負人の一般債権者と下請負人の平等を害しています。しかも,理論的にも,元請負人の一般債権者が元請負人の注文者への請負代金債権を差し押さえたとき,注文者の弁済は禁止されますから,差押え後は下請負人も注文者に直接請求はできないはずです。
それとの平仄から言えば,破産手続の開始は包括的差押えと理解することができますので,破産が開始しても下請負人が直接請求できるのはおかしいように思います。
また,元請負人が破産したとき,下請負人の元請負人に対する報酬請求権は破産債権となり破産手続でしか行使できないはずですが,提案によると,下請負人は,破産債権であるはずの下請負代金の報酬請求権を,元請負人が破産した後も注文者に直接行使できることになります。
元請負代金債権から見ても,下請負代金債権から見ても,平仄が合わないように思います。

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民法の改正(その三百四十五)

請負における下請けの発注者に対する直接請求権についての論議は、法制審議会民法(債権関係)部会・第17回会議(平成22年10月26日)で行われています。




議事録によれば、中井委員が次のように述べられています。

「下請負が適法な場合に,下請負人の元請負人に対する報酬債権と元請負人の注文者に対する報酬債権の重なる限度で,下請負人は注文者に対して直接支払を請求することができるとの考え方について,確かに,下請負人の保護に資する面があり,評価できるところもありますが,以下の理由で,賛成できません。
  第一に,下請負人と元請負人,元請負人と注文者と密接な牽連関係のある契約において,その利益が共通し,元請負人の仕事の価値が下請負人の仕事に依存しているような場合に,報酬債権の重なる限度で直接請求を認めることの経済的な合理性を認めることができますが,そもそも,契約関係にないものの間になぜ直接請求権が生じるのか,十分な説明がないように思われます。
  しかも,利益ないし価値が共通して密接な牽連関係が認められるのは,元請負契約と下請負契約の関係に限りません。
元請負契約の対象となる建築中の建物に,例えば,売買契約に基づいて材料を納入した場合の売買契約と請負契約の関係,又は屋根をふく,内装工事をするといったように建物自体に労務と材料等を提供する場合の雇用契約ないし役務提供契約と請負契約の関係,反対に,請負契約により建物を完成させた後に売買する建売りの場合における請負契約と売買契約の関係においても,経済的な意味で密接な牽連関係がありますが,本提案もそのような場合にまで直接請求権を拡張するものではないと理解できます。なぜ,請負契約と請負契約の場合にのみ,直接請求権が認められるのか,その違いの説明が十分ではありませんし,その説明は困難であるように思われます。

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民法の改正(その三百四十四)

復受任についての明文規定を置くことに関しては大方の同意があるようです。

しかし、復受任者の委任者に対する報酬請求権については強固な反対論が展開されています。

日弁連は、この点について次のように述べています。

「受任者と同一の権利を有し」の点において,復受任者の委任者に対する直接請求権を認めるのは,請負における下請けの発注者に対する直接請求権の提案が削除されたこととの対比からもその合理性があるとは言えない。

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民法の改正(その三百四十三)

ところで、この提案に対して日弁連は、次のような意見書を提示しています。

【意見】

提案には基本的に賛成するが,復受任者の委任者に対する直接請求権を認める点については反対する。

基本的に賛成だが、復受任者の委任者に対する直接請求権は認められないとしているのです。

東京弁護士会の意見も、「報酬の直接請求については反対するが,その余は賛成する。」とする同意見です。

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民法の改正(その三百四十二)

中間試案の委任の条での第2提案は、「代理権の授与を伴う復委任において,復受任者は,委任者に対し,その権限の範囲内において,受任者と同一の権利を有し,義務を負うものとする。」です。

これは、民法107条2項の規定の内の復代理人と本人との関係の規定と同趣旨のものを委任の箇所に明文化したものです。

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民法の改正(その三百四十一)

ここで付言しておきたいのは、復委任についての明文の規定を置くことについては、多大の賛意を表したいということです。

復委任という制度や概念について、民法は何も触れてはいませんでしたが、現在まで、復代理の規定が当然の如く類推適用されてきました。

果たして、これが解りやすい、国民に親切な民法といえるでしょうか。

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民法の改正(その三百四十)

委任は本来、他人を信頼して事務処理を委託する契約ですから、受任者に自己執行義務が課されるのは当然の仕儀です。

しかし、受任した契約の迅速な実行のためには、受任者本人の自己執行に過剰にこだわることは、賢明な措置とは言いかねます。

そのためには、実務的にも、受任者の誠実性に期待して、復受任者の選任要件について,「契約の趣旨に照らして相当であると認められるとき」を許容することは合理的だと思われます。

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民法の改正(その三百三十九)

ところで、筆者は中間試案の(1)については「注」に記載された、「『許諾を得たとき,又は復受任者を選任することが契約の趣旨に照らして相当であると認められるときに』復受任者を選任することができるものとするという考え方がある。」に賛成します。

これは日弁連と同一意見です。

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民法の改正(その三百三十八)

すなわち、通説に従うと「委任者の許諾がある場合あるいはやむを得ない事由がある場合には復委任が認められる。」ことになります。

そして、原則として委任者は選任及び監督につき責任を負うと解されています。

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民法の改正(その三百三十七)

ところで、委任は本来、当事者の信頼関係を基礎とするものです。

したがって、受任者が自ら受けた仕事をさらに他者に委託することは、委任者の信頼を裏切ることになります。

しかし、通説は復代理に関する第104条・第105条の規定を類推適用することを認めています。

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