司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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民法の改正(その三百三)

これに対して、自由法曹団の意見書には、次のように記述されています

(2)に賛成する理由

中間試案の(2)は,金銭債務の履行遅滞についても債務不履行の一般原則により免責されるようにしようとしている。
民法第419条第3項は,「不可抗力をもって抗弁とすることができない。」としており,一切免責が認められないというのは,例えば大規模自然災害等などを考えれば,債務者に過酷であり,具体的妥当性を欠く場合がある。債務不履行の一般原則により免責されるとしても,不当に免責の範囲が広がるものとはいえない。

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民法の改正(その三百三)

東京弁護士会の民法(債権関係)改正に関する中間試案に対する意見書は、本件について次のように述べています。

(2)について

金銭債務の不履行にも様々な理由がありうる。東日本大震災においては,銀行の決済システムが停止した。

現行民法では,このようなケースであっても,支払いが遅れた以上債務不履行の効果が生じることとなるが,通常であれば支払が可能な者についてまで,一切の免責を認めないのは不当である。

したがって,何らかの免責の余地を認めるべきであるが,現行民法第419条第3項を廃止し,一般の債務不履行の規定に委ねる考え方も,妥当ではない。

債務不履行の一般規定に委ねる考え方の理由として,金銭は高度の代替性を有することから,実際上ほとんど免責されないという点が挙げられている。確かに,この点はそのとおりであろう。

しかし,取引社会における金銭債権債務関係とその履行は,人体における血液の流れのごとく,決定的に重要な地位を占めている。

このような金銭債務の地位に鑑みると,民法のユーザーに対して,金銭債権については特に免責の余地が乏しく,不履行のないよう常に備えておくべきであるということをメッセージとして示し,周知する意義は大きいと考えられる。

そこで,金銭債務の不履行については免責の余地が乏しいことを,民法の一般ユーザーにも分かるよう,注意的に規定するべきである。

したがって,債務不履行の一般原則より限定された事由,すなわち不可抗力のみを免責事由とする考え方に賛成する。

なお,この考え方は,契約債権のみならず不法行為に基づく損害賠償請求権などの法定の金銭債権についても妥当するのであるから,法定債権について別途規定を設ける必要はないと思料する。

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民法の改正(その三百二)

【理由】

金銭債務であるからと言って,一切免責されないと言うのは現実的ではなく,また,近時の大震災においては,銀行の決済システムが停止するなどの事態も生じているので,現行民法第419条第3項の「不可抗力をもって抗弁とすることができない」という規定を削除すること自体は妥当である。

しかし,そのことから直ちに金銭債務の免責について,債務不履行の免責事由の一般原則に委ねて良いということにはならない。むしろ,金銭の高度の通用性や,一般原則に委ねた場合は債務者から種々抗弁がなされることにより債権者の負担が増大するおそれがあるので,不可抗力以外の免責を認めるべきではないと思料する。

また,金銭の重要性に鑑みると,民法のユーザーに対して,金銭債務については特に免責の余地が乏しく,不履行のないよう常に備えておくべきであるということをメッセージとして示し,周知する意義はあると考えられる。

したがって,債務不履行の一般原則より限定された事由,すなわち不可抗力のみを免責事由とする考え方が妥当である。

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民法の改正(その三百一)

「民法第419条第3項を削除する。」との提案に対して、日弁連の意見は次のとおりです。

民法第419条第3項を削除するものとする。

(注1)上記(1)については,規定を設けないという考え方がある。
(注2)上記(2)については,民法第419条第3項を維持するという考え方が
ある。

【意見】
金銭債務の不履行について「不可抗力があっても免責しない」旨の現行法の規定を削除すること自体は賛成する。
ただし,このような削除をした上で,さらに不可抗力の場合には免責を認める規定を設けるのが妥当である。span>

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民法の改正(その三百)

債権法改正の中間試案は、民法第419条関係について、次のように提案しています。

金銭債務の特則(民法第419条関係)

(1) 民法第419条の規律に付け加えて,債権者は,契約による金銭債務の不履行による損害につき,同条第1項及び第2項によらないで,損害賠償の範囲に関する一般原則(前記6)に基づき,その賠償を請求することができるものとする。
(2) 民法第419条第3項を削除するものとする。
(注1)上記(1)については,規定を設けないという考え方がある。
(注2)上記(2)については,民法第419条第3項を維持するという考え方がある。

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民法の改正(その二百九十九)

この規定は、阪神淡路大震災の折に、厳しすぎるとの批判を受けました。

内田貴氏の調査によれば、諸外国にはこれほど厳しい責任を定めている例は見当たらないそうです。

したがって、この規定は、ボアソナ-ドの創意によるものだとされています。

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民法の改正(その二百九十八)

金銭は、手元にない場合でも、借入などで調達できるものであるので、たとえ不可抗力によって履行できなかった場合でも、賠償責任は免れないとするのが、立法者の考えであったのです。

不可抗力とは、戦争、動乱、自然災害がその典型とされます。

この規定は、旧民法の規定を承継したものです。

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民法の改正(その二百九十七)

つまり、民法419条3項は、遅延損害金の賠償について、「債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。」と定めているのです。

不可抗力という観念は,賠償義務者に無過失責任を認めようとする場合に,その責任のあまりに過重となることを制限するために用いられるものですが,金銭債権については,この制限をも撤廃して,絶対的責任を認めようとするものだとされています(我妻栄・債権総論)。
なお、我妻氏は、「立法例としては特異なものであるが、その当否は疑問である。」と述べておられます。

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民法の改正(その二百九十六)

 金銭の給付を目的とする債務の不履行については,要件についての特則が民法419条に定められています。

(金銭債務の特則)

第419条1.金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2.前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。


3.第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。

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民法の改正(その二百九十五)

この停止期間の延長案には、反対説はあまり見当たりません。

筆者も賛意を表します。

ただし、さらに延長して1年を提案します。

災害の規模によっては、6か月では短すぎることは想定されます。

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民法の改正(その二百九十四)

この161条に対しては、天災等には様々な程度のものがあり、例えば、東日本大震災のような大規模な被害をもたらす自然災害の場合には、震災発生から2週間以内に、裁判所に訴えを提起することを被災者である債権者に求めるのは.現実的には不可能ともいえるほど困難であると指摘されています。

つまり、この2週間という停止期間は、あまりにも短すぎると言われているのです。

そこで、天災等による時効の停止の期間を他の停止事由と同等のものに長期化することが提案されているのです。

中間試案は、6か月を提示しています。

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民法の改正(その二百九十三)

日弁連は、これに対して次のような意見を表明しています。

【意見】

賛成する。

【理由】

さらに6か月では短すぎるのではないかという意見もあるが,現行法よりも長期化させることについて問題はないと考える。

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民法の改正(その二百九十二)

中間試案では、次の提言がなされています。

(5) 民法第161条の規律を改め,時効期間の満了の時に当たり,天災その他避けることのできない事変のため上記(1)アからカまでの手続を行うことができないときは,その障害が消滅した時から6か月を経過するまでの間は,時効は,完成しないものとする。

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民法の改正(その二百九十一)

今回の民法改正では、災害に対応できる民法という面が取り上げられています。

自然災害の多発国であるわが国においては、現行の民法は不適切な点を抱えています。

たとえば、消滅時効の停止制度です。

民法には、次の規定が置かれています。

第161条(天災等による時効の停止)

時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため時効を中断することができないときは、その障害が消滅した時から2週間を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

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民法の改正(その二百九十)

前述したように契約法の分野でも、国際的な統一化は進展しています。

内田氏が説かれるように、日本だけが旧態依然の民法を維持していると国際取引において日本企業が不利になります。

「ガラパゴス民法」を固守することに、どのような意義があるのか、筆者には理解しかねます。

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民法の改正(その二百八十九)

ところで、筆者は、内田貴氏の「法のグローバル化」のために民法改正すべきという主張には賛成いたします。

世界的に見て、法はグローバルスタンダードになりつつあります。

企業が行う国際取引に関する分野では、特にそれが顕著です。

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民法の改正(その二百八十八)

したがって、解除では問題が処理できない場合や、または解除で処理することが合理的でない場合に限って、契約改定を認めておく必要性はあると考えられます。

ドイツ民法が述べるように、先ず、契約の改定があり、次いで「契約の改定が不可能であるか、または当事者に求め得ないときは、不利益を受ける当事者は、契約を解除することができる。」と同様な規定が求められます。

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民法の改正(その二百八十七)

現実においても、事情変更の原則が適用される事案の中には、契約の解除では解決にはならないものがあります。

たとえば、ハイパ-インフレに見舞われた際に、既に貸し付けられたロ-ンの返済の金額を巡っての争いが起こっている場合においては、契約を解除しても何の解決にもなりません。

このように、契約改定以外に不利益を被る当事者の救済方法がない場合を想定して、各国の民法が効果としての契約改定を認めているのだとおもわれます。

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民法の改正(その二百八十六)

第一の点の解決方法は、裁判所の審理体制の専門化です。

つまり,専属管轄化や専門部による対応が求められることになります。

それは裁判官のスペシャリスト化を意味します。

第二の点に関しては、必要な証拠は早期に一括提出するという実務上の運用指針を確立することによって防げるのではないでしょうか。

そのためには、裁判官により強力な訴訟指揮権を付与することも求められるでしょう。

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民法の改正(その二百八十五)

契約改定を認める条文を置くことに対する反対論の根拠は、裁判所に困難な判断を強いることとなるという点にあります。

つまり、取引については素人である裁判官が契約の改定などできるのかという疑問が存在するからです。

さらには、契約の改定を認めると、自己に有利な改定を勝ち取ろうとする当事者が、戦略的に立ち回り、情報を小出しにする等の振舞をすることにより、結局裁判では望ましい改定の実現は困難ではないかとの危惧があるからでだといわれています。

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民法の改正(その二百八十四)

判例の説示によれば、事情変更の原則は、信義衡平の原則の要請により認められるところの、法律行為の解釈の規範だとされています。

そして、それは①法律行為成立当時その環境となった事情について著しい変更が生じ、②その事情の変更は当事者双方の予見し得なかったもので、③当事者の責めに帰することのできない事由によって発生し、④その結果当初の法律効果を発生させ、もしくはその法律関係を維持することが著しく信義衡平の観念に反するという四つの要件がそなわる場合に、信義衡平の観念上法律行為の内容の変更を相当とするときにはその変更請求権を、その法律行為から生じる拘束を免れさせることを要するときには法律行為の解約又は解除権を当事者に取得させる効果を持つ規範です。

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民法の改正(その二百八十三)

わが国でも、戦中の大審院判例には、適用事例があります。

不動産売買について事情の変更により契約の解除が認められることを判示した最初の重要な判例としての昭和19年の大審院判決です。

その後、終戦に伴う混乱とその後の貨幣価値の下落に伴って事情変更の原則の適用を扱った数多くの判決が出されました。

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民法の改正(その二百八十二)

同様な規定は、イタリア民法やオランダ民法にも置かれています。

さらに、ヨ-ロッパ契約法原則、ユニドロワ国際商事原則にも採用されています。

なお、英米法にも似たような法理が存在します(以上、民法改正・内田貴より)。

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民法の改正(その二百八十一)

ドイツ民法313条2項以降は次のようになっています。

(2)契約の基礎となった大前提があやまりであることが明らかになったときも、事情の変更と同様とする。

(3)契約の改定が不可能であるか、又は当事者の一方に求め得ないときは、不利益を受ける当事者は、契約を解除することができる。
継続的債権関係については、解約告知権が解除権に代わる。

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録音・録画や司法取引、 法改正の要綱答申

法制審議会は総会を開き、取り調べの録音・録画を裁判員裁判の対象事件や検察の独自捜査事件で義務化するとともに、新たな捜査手法としていわゆる司法取引を導入するなどとした法改正の要綱を決定し、松島法務大臣に答申しました。

司法取引は容疑者や被告が、共犯者など他人の犯罪を解明するために供述したり証拠を提出したりすれば、検察官は起訴の見送りや取り消しなどの合意ができます。

検察官、弁護士、容疑者・被告人の3者間で行うと規定されました。

殺人などの重大事件は対象外で、経済事件や薬物事件などに限定されました。


法務省は来年の通常国会に刑事訴訟法などの改正案を提出したい考えです。

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民法の改正(その二百八十)

もっとも、日弁連意見書が述べる「事情変更の法理が適用となる要件を明確にすること」という意見には賛成します。

ただし、「事情変更の法理の効果としては契約解除に限定することが必要である。」という条には賛成しかねます。

因みに、ドイツ民法313条(行為基礎の障害)は、次のように規定されています。

(1)契約の基礎となった事情が、契約締結後に著しく変更し、かつ、両当事者がこの変更を予見していたならば契約を締結せず、または異なる契約を締結したであろう場合において、個々の事案におけるあらゆる事情、特に契約上または法律上のリスク配分を考慮して、契約を変更せずに維持することを当事者の一方に求めえないときは、契約の改定を求めることができる。

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民法の改正(その二百七十九)

事情変更の法理の適用が、きわめて例外的なものであり、その明文化が安易な適用を招くおそれがあることへの警戒心からの主張と思われますが、「契約は守られるべし」といったたぐいの道徳的な訓示規定が果たして素直に法文に馴染むものかについては疑問があります。

さらに言えば、あたかも国民の民度を疑われるような文言を法文化することには反対です。

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民法の改正(その二百七十八)

筆者も「事情変更の原則」の明文化に賛成します。

誰もが否定することができない大原則を明文化するのは当然の事理です。

ところで、日弁連の意見書では、「事情変更の法理の適用が例外的なことを明確にするため契約締結後に契約の前提となった事情に変更が生じても原則として契約を履行しなければならないこと(契約は守られるべし)を定めること」という前提条件が付されています。

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民法の改正(その二百七十七)

日弁連の賛成理由は次のとおりです。

【理由】

事情変更の法理は学説及び判例で広く認められているので,この法理の明文化に賛成である。

しかし,現実に事情変更の原則の要件を満たすとした最高裁判決はなく,要件を満たすとされた例としては不動産の売買の予約等の事件で何件かの地方裁判所の判決が認められるだけである。

すなわち,この法理の適用がすこぶる例外的な事案に限定されることが,共通の理解となっているといえる。この理解は正当で有り,明文化に当たっては,まず,契約は守らなければならないという原則を明らかにした上で,例外的に事情変更の法理があることを条文上も明らかにすべきである。

さらに,濫用を防ぐために,適用要件を明確に示す必要がある。効果については条文上は,解除だけで十分である。解除という重大な効果と結びついていることで,その適用が非常に例外的になる一方,当事者は和解で適切な解決を模索することとなり,妥当な解決が得られるからである。

法律上の効果として契約変更を認めると,裁判所にフリーハンドの契約変更権を認めることとなり,契約という当事者の意思に基づく行為の解決としては不適切である。

もっとも当事者が示した変更案のいずれかを裁判所が選択する方法もあるが,これもいずれが適切であるかの基準がないところで裁判所に自由裁量を認めることとなり妥当でない。

また,解除の前に交渉を義務づけることも,引き延ばしに利用される危険があり,妥当でない。

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民法の改正(その二百七十六)

これに対して、日弁連は次のような賛成意見を表明しています。

【意見】

賛成する。

ただし,立法に当たっては,事情変更の法理の適用が例外的なことを明確にするため契約締結後に契約の前提となった事情に変更が生じても原則として契約を履行しなければならないこと(契約は守られるべし)を定めること,事情変更の法理が適用となる要件を明確にすること,事情変更の法理の効果としては契約解除に限定することが必要である。

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