司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on.

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遺言の執行(その十四の一)

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第1017条(遺言執行者が数人ある場合の任務の執行)
 
遺言執行者が数人ある場合には、その任務の執行は、過半数で決する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
2  各遺言執行者は、前項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。


数人の遺言執行者がいる場合には、その任務の執行は、過半数の意思により決定することになります。

もっとも、遺言者が遺言の中でこれと異なる意思表示をしている場合には、その意思に従います。

なお、遺言執行者は、保存行為については単独ですることが許されています。


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遺言の執行(その十三の五)

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遺言執行者は、本人である相続人の意思に基づいて、代理人に就職したわけではありません。

したがって、法定代理人に該当します。

もっとも、その職務権限は、任意代理人に近いため、民法はその復任権についても任意代理人と同一にしているのです。


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遺言の執行(その十三の四)

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遺言執行者が、遺言者の指定した者を選任した場合には、その者が執行者として不適任または不誠実であることを知りながら、解任することを怠った場合にのみ責任を負うことになります(民法105条2項)。

遺言執行者は、遺言者の指名に従って復代理人を選任しているわけですから、責任の範囲が縮小されているわけです。


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遺言の執行(その十三の三)

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復代理人となった第三者は、遺言執行者に代わりその地位に就きます。
そして、遺言執行事務の全部またはその一部の処理に当たります。

遺言執行者が第三者を選任して、自己の任務を行わせた場合には、遺言執行者は、その選任及び監督について、相続人に対して責任を負うことになります。


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遺言の執行(その十三の二)

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遺言執行者は、その任務にふさわしい信頼できる者として遺言で指定されたり、また家庭裁判所の審判を経て選任されている者ですから、原則として自ら任務を行わなければなりません。

ただし、止むを得ない事情がある場合、たとえば病気であるとか、特別の知識・経験を必要とするときなどは、遺言執行者は自己の責任で第三者に任務を行わせる事が許されています。

また、遺言者が遺言の中で「遺言執行者に差し支えのある場合には、第三者にその任務を行わせてもよい。」と意思表示をしている場合も同様です。



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遺言の執行(その十三の一)

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第1016条(遺言執行者の復任権)
 
遺言執行者は、やむを得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることができない。ただし、遺言者がその遺言に反対の意思を表示したときは、この限りでない。
2  遺言執行者が前項ただし書の規定により第三者にその任務を行わせる場合には、相続人に対して、第105条に規定する責任を負う。

遺言執行者は、やむを得ない事由がない限り、第三者、つまり復代理人にその任務を代行させることは許されていません。

もっとも、遺言者がその遺言の中で反対の意思を表示したときは、この限りでないことになっています。
遺言執行者が第三者にその任務を行わせる場合には、相続人に対して、105条の責任を負わなければなりません。


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遺言の執行(その十二の八)

札幌地~1

少々寄り道しましたが、学説によれば、遺言執行者は実質的には遺言者の代理人として、その意思を実現する立場にありますから、相続人廃除の遺言を執行するために相続人に対して廃除の請求をすることもできますし、また、相続人が遺贈の目的となっている不動産を自己名義に登記した場合には、当該相続人に対して登記抹消の訴えを提起することもできます。

すなわち、遺言執行者がいくら相続人の代理人であるとしても、もっぱら相続人の利益をはかることだけを任務としているのではないと解されているのです。



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遺言の執行(その十二の七)

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これに対して、D弁護士は、東京高裁に対して、日弁連の処分の取り消しを求めました。

東京高裁は、遺言執行者の中立的立場を重視し、遺言執行者は、全ての相続人のために職務を遂行する義務があり、このことは、一人の相続人に遺産の全部を相続させる場合も異ならないという判断を下しました。

結局、東京高裁と最高裁が日弁連の判断を維持した形となりました。


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遺言の執行(その十二の六)

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そこで、B,Cは、愛媛弁護士会に対して、D弁護士が遺言執行者でありながら、特定の相続人(A)の代理人になったことを理由に、懲戒の申立をしたところ、愛媛弁護士会は、D弁護士が遺言執行者に就職したとは認められないとして、懲戒にふさない旨の決定をしました。
 
この決定に対して、B、Cは、日弁連に対して、異議の申し立てをしました。

それに対して、日弁連は、黙示的に遺言執行者に就職していたとして、D弁護士を戒告処分としました。




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遺言の執行(その十二の五)

札幌地~1


ケースは、次のような内容です。
遺言者には、相続人がA・B・Cと3名いましたが、このうちのAにすべての財産を「相続させる」旨の内容を盛り込んだ公正証書遺言を作成しました。遺言の中ではD弁護士が遺言執行者に指定されています。
 
その後、遺言者はなくなりましたが、不幸にも相続人間で、紛争が生じました。

相続人B,Cの代理人弁護士は、D弁護士に対して、遺言執行者として相続財産目録の交付を請求し、D弁護士は、調査中のため、猶予を求める通知をしていました。
 
その後、B,Cは、Aに対して、遺留分減殺請求の申立を、松山家庭裁判所今治支部に申し立てたところ、D弁護士は、Aの代理人になりました。


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遺言の執行(その十二の四)

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ところで、弁護士である遺言執行者が、遺留分減殺請求事件について特定の相続人の代理人となることは、弁護士倫理に反し懲戒事由にあたるとされた事例(東京高裁平成15年4月24日)があります。

これは、愛媛弁護士会所属の弁護士に対する懲戒事案ですが、同会が「懲戒せず」と判断したのを日弁連がひっくり返して「戒告処分」にしました。

その後、東京高裁にその取消しを求める訴えが提起され、東京高裁と最高裁が日弁連の判断を維持したという事件です。


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遺言の執行(その十二の三)

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学説は、本条の解釈として、実質的には遺言者の権利能力の一部が死後にも存続するのであるが、法律構成上は、このことはそのまま認めることはできないため、遺言者の地位を承継する相続人に託して、財産上の行為のつじつまを合わせる趣旨で、民法は遺言執行者を相続人の代理人としている、と説いています。

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遺言の執行(その十二の二)

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それでは、遺言執行者を特別財産である相続財産の代表者とみなした場合にはどうなるのでしょうか。

この場合には、相続財産自体に法的な主体性が認められるか否かについては疑問が生じますし、遺言が相続財産に関しないものである場合には説明がつかなくなります。

そこで、民法は、遺言執行者の行為の法的効果が、遺言者の地位を承継した相続人に帰属する点に注目して、遺言執行者を相続人の代理人であるとみなしているのです。


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遺言の執行(その十二の一)

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第1015条(遺言執行者の地位)
 遺言執行者は、相続人の代理人とみなす。

遺言執行者の法律上の地位については争いがあります。

遺言執行者は、遺言者の意思を実現する立場にありますが、遺言者がその死後においても、なお権利能力が残存することはありませんから、遺言執行者を遺言者の代理人とみなすことは適切ではありません。



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遺言の執行(その十一の二)

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遺言が特定財産に関する場合とは、遺贈が相続財産中の他の部分と区別することができる特定できる一部に関係している場合と言う意味です。

したがって、特定物に関する遺贈というよりは広い意味合いを持っています。

たとえば、遺言者が不動産と動産を所有している場合の不動産だけに関する遺言のことを指します。


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遺言の執行(その十一の一)

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第1014条(特定財産に関する遺言の執行)
 前三条の規定は、遺言が相続財産のうち特定の財産に関する場合には、その財産についてのみ適用する。

遺言が特定財産に関するものである場合には、その財産についてのみ1011条から1013条の規定が適用されます。

すなわち、本条は遺言が特定の財産に関する場合には、遺言執行者の職務権限がその財産に限られることを明らかにした規定だといえます。

したがって、それ以外の財産については遺言執行と無関係ですから、遺言執行者の職務権限の対象から除外されることになります。


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遺言の執行(その十の十九)

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もっとも、平成11年最判によると、前述したように「特定の不動産を特定の相続人に相続させる趣旨の遺言がある場合には、他の相続人が相続開始後に当該不動産につき被相続人から自己への所有権移転登記を経由しているときは、遺言執行者は、右所有権移転登記の抹消登記手続のほか、受益相続人への真正な登記名義の回復を登記原因とする所有権移転登記手続を求めることができる」としています。

したがって、判例および登記事務の考え方によると、登記が被相続人の名義である限りは、遺言の執行の余地はなく、遺言執行者には登記手続に関与する権限は全くないことになります。


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遺言の執行(その十の十八)

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もっとも、遺言執行者の登記申請権限については、平成7年の最判は、前述のとおり当事者適格否定する考えを示していますし、登記実務も「特定の不動産を相続人Aに相続させる旨の遺言に基づくAのための相続を原因とする所有権移転登記の申請について、遺言執行者がAの代理人として申請する場合には、代理権限を証する情報として、Aの委任状を添付する必要があり、遺言執行者を指定した遺言書をもってこれに代えることはできないとしています(登記研究722号)。

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遺言の執行(その十の十七)

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では、不動産登記についての係わりについてはどうかというと、「相続させる」旨の遺言による受益相続人の登記申請権限に関しては、平成3年4月19日の最判により、「相続させる」旨の遺言による承継は相続であるとされたため、「相続」を登記原因として受益相続人が単独で所有権移転登記をすることができるとしていた、それまでの登記実務が理論的に裏づけされたことになりました。


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遺言の執行(その十の十六)

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なお、最判平成10年2月27日は、「相続させる」旨の遺言の対象となった不動産について、遺言執行者を被告とする賃借権確認請求訴訟が提起された事件において、遺言執行者が被告適格を有するのは、遺言書に当該不動産の管理及び相続人への引渡しを遺言執行者の職務とする旨の記載があるなどの特段の事情がないかぎり、当該不動産を管理する義務や相続人に引き渡す義務を負わないとして、遺言執行者の被告適格を否定しています。

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遺言の執行(その十の十五)

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結局、遺言執行者の執行の内容と範囲は、まず遺言書に表示された遺言者の意思によって定まり、次に遺言者が遺言の執行について格段の意思表示をしていない場合や遺言執行者の権限について触れていない場合には、前述の判例が判示した内容に従うこととなります。


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遺言の執行(その十の十四)

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ここで、もう一度、平成11年最判の判示をまとめておくと、「相続させる」旨の遺言による不動産については、①権利移転に対抗要件が必要であるか否かを問わず、受益相続人に所有権移転登記を取得させることは、遺言執行に必要な行為として遺言執行者の職務権限に属する、②不動産の名義が被相続人にある場合には、遺言執行者の職務権限は顕在化せず、その範囲においては、遺言執行者には登記手続をする権利も義務も発生しない、③ただし、遺言の実現が妨害されている状態が生じている場合あるいは生じようとしている場合には、その妨害排除あるいは妨害予防のための登記手続、たとえば、所有権移転登記の抹消手続や真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続等を求めることができる、となります。

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遺言の執行(その十の十三)

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平成11年最判は、前述したように、「相続人自らが抹消登記手続や所有権移転登記手続ができることを理由にして、遺言執行の余地はなく、遺言執行者は、遺言の執行として所有権移転登記手続をする権利または義務を有するものではない。」とした原判決を破棄したものです。

もっとも、平成11年最判は、小法廷判決であり、従前の判例を変更したものではないと解されています。


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遺言の執行(その十の十二)

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本最判は、さらに「受益相続人にへの所有権移転登記がされる前に、他の相続人が当該不動産につき自己名義の所有権移転登記を経由したため、遺言の実現が妨害される状態が出現したような場合には、遺言執行者は、遺言執行の一貫として、右の妨害を排除するため、右所有権移転登記の抹消登記手続を求めることができ、さらには受益相続人への真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続を求めることもできると解するのが相当である。」と判示しました。

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遺言の執行(その十の十一)

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同判決は、続けて「不動産取引における登記の重要性に鑑みると、相続させる遺言による権利移転について対抗要件を必要とすると解すると否とを問わず、受益相続人に当該不動産の所有権移転登記を取得させることは、民法1012条1項にいう遺言の執行に必要な行為に当たり、遺言執行者の職務権限に属するのが相当であると」と判示しました。

このような解釈は遺言執行の実務に照らしても、登記実務上から見ても、実に妥当な判断だといえます。


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遺言の執行(その十の十)

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ところが、最判平11・12・16は、この流れを打ち切るような判示をしました。

すなわち、同最判は、前記の平3最判を引用しつつも、「しかしながら、相続させる遺言が右のような即時権利移転の効力を有するからといって、当該遺言の内容を具体的に実現するための執行行為が当然に不要になるというものではない」との判断を示したのです。


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遺言の執行(その十の九)

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このような最判以後、遺言執行者の権限の範囲を限定的に捉えようとする見解が増えてきました。

そして、不動産登記についての遺言執行の余地を認めない下級審の裁判例が続きました。

このような判例の趨勢のもとで、「相続させる」旨の遺言については、遺言執行者が指定されていても、遺言執行の余地がないため、遺言においての遺言執行者の指定は無効ではないかとの論議が行われる結果を招きました。


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遺言の執行(その十の八)

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その後、最高裁は、特定の不動産を特定の相続人に相続させる旨の遺言について、受益する相続人がその旨の所有権移転登記をすることができ、遺言執行者は遺言の執行として右の登記手続きをする義務を負うものではない、と判示しました(平7・1・24)。

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遺言の執行(その十の七)

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特定の不動産を特定の相続人に相続させると言う旨の遺言がなされた場合、遺言執行者の執行の余地があるのかが議論されてきましたが、最高裁は、「相続させる」旨の遺言は法的性質およびその効力について、この趣旨は遺産分割方法を定めたものであり、特段の事情がないかぎり、何らの行為を要せずして、被相続人の死亡の時に直ちに当該特定物が当該相続人により承継される旨の判示をしました(平3・4・19)。

この判決の結果、遺言執行者は相続登記申請の代理権はないものとされることになりました。


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遺言の執行(その十の六)

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遺言執行者は遺言の執行に必要な一切の行為をなす権限を有するとされています。

したがって、その範囲は非常に広範にわたることになります。

しかし、その具体的な権限の範囲は法文上には明確にはされていません。

そのため、権限の範囲については解釈上の疑義が生じがちです。


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