司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on.

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婚姻の無効及び取消し(その三の四)

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婚姻の取消しに関しては、次のような裁判例があります。

B女と協議により離婚した後、C女と婚姻したA男が死亡したあとで、B女はA男とは真実離婚する意思はなかったという理由で、ABの離婚は無効であったことを裁判により確認してもらった後で、ACの婚姻は重婚になるとして婚姻の取消しを求めたところ、裁判所はそれを認めました(東京高判昭31・10・16)。

一方、妻Bが、精神病で入院した時期に、夫Aは家事手伝いに来ていたC女と一緒に生活するうちに、関係を持つようになり、AはBとの協議離婚の届出をし、その後B女、次いでA男も死亡したところ、ABの子から、ABの離婚届はBが精神病で真実は離婚する意思がなかったのであるから離婚は無効であり。したがって、ACの婚姻は重婚であるとし、その取消しを求めたが、裁判所は取消しを認めませんでした(東京地判昭36・12・20)。


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婚姻の無効及び取消し(その三の三)

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では、婚姻の当事者の一方または双方が死亡した後に婚姻の取消が無条件に認められるかといえば、そうではありません。

当事者の死後に婚姻の取消が許容されるのは、それによって当事者がどのような利益を得るか、またはどのような損失を受けるかによって判断されます。



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婚姻の無効及び取消し(その三の二)

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婚姻の当事者の一方が死亡した後には、公益を代表する検察官が、その婚姻を取り消すことができないとしたのは、一方の死亡により反社会的な婚姻は消滅してしまっているからだとされています。

では、検察官以外の者が、なおその婚姻を取り消すことができるとした理由は何かというと,婚姻自体は当事者の一方または双方の死亡により消滅しますが、その婚姻によって形成された家族関係や財産上の関係は、当然には消滅しませんから、その不安定な地位を解消するために当事者の一方の死亡の後でも、これらの婚姻の取消を認めているのです。


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婚姻の無効及び取消し(その三の一)

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第744条(不適法な婚姻の取消し)
 
第731条から第736条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。
2 第732条又は第733条の規定に違反した婚姻については、当事者の配偶者又は前配偶者も、その取消しを請求することができる。

婚姻適齢、重婚禁止、女性の再婚禁止期間、近親婚の禁止を定める第731条から第736条までの規定に違反した婚姻は、婚姻の当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができます。

ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、その取消しを請求することができません。


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婚姻の無効及び取消し(その二の二)

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婚姻が取り消せるのは、731条から736条までの規定に反した婚姻です。

すなわち、婚姻適齢に達しない者の婚姻、重婚、女性の再婚禁止期間内の再婚、近親者間の婚姻および詐欺または強迫による婚姻です。

もっとも、詐欺または強迫による婚姻以外は、ほんらい740条の規定による審査によって受理されないはずのものです。

したがって、それらは誤って受理されたものだということになります。

なお、父母がありながら父母の同意を得なかった未成年者の婚姻届出は、それがいったん受理されると、もはや取り消すことはできなくなります。

婚姻の取消はすべて裁判によらなければなりません。

もっとも、家庭裁判所による調停が先行し、それが不調におわったとはき、人事訴訟手続法にしたがって、婚姻取消の訴えを提起しなければなりません。


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婚姻の無効及び取消し(その二の一)

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第743条(婚姻の取消し)
 
婚姻は、次条から第747条までの規定によらなければ、取り消すことができない。

婚姻は、744条から747条までの規定によらなければ、取り消すことは許されていません。


いったん成立した婚姻を取り消すことは、夫婦関係のみならず他の身分関係にも多大な影響を与えかねませんから、法律によって婚姻取消の場合の制限を行っています。


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婚姻の無効及び取消し(その一の四)

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婚姻の意思は、届出時に必要です。

したがって、いったん婚姻に合意して届出書に署名押印したとしても、届出前に婚姻意思を失ったならば、その届出は受理されても婚姻は有効に成立しません。

もっとも、事実上夫婦関係が存在していて、婚姻する意思をもって婚姻届出書を作成した場合に、当事者の一方が届出時に意識を失っても、届出前に婚姻の意思を撤回するなど特別な事情がないかぎり婚姻は有効に成立するという判例があります(最判昭44・4・3)。

なお、婚姻の無効は、裁判によって主張しなければならないのか、それとも当然に無効なのかについては、説が分かれています。

実際上は、婚姻の無効を主張する者は、家庭裁判所に調停の申し立てをすることになります。

もし、その調停が成立しない場合には、婚姻無効の訴えを提起することになります。


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婚姻の無効及び取消し(その一の三)

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婚姻の意思がない場合とは、AがBと婚姻したにもかかわらず、AとCとの婚姻届が提出された場合等が、その例となります。

この場合には、BとCとの人違いがあったわけで、もともとAとCには婚姻の意思がありませんから、AとCとの婚姻届が出されていても、それは無効です。

それ以外のケースとしては、当事者である男女には婚姻の意思がないのに、第三者が婚姻届を提出した場合、当事者の一方が他方に婚姻意思がないことを知りながら一方的に婚姻届を提出した場合等が考えられます。


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婚姻の無効及び取消し(その一の二)

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婚姻が無効となるのは、本条の場合だけです。

もっとも、2項において当事者が婚姻届をしないときとありますが、届出をしなければはじめから婚姻は成立していませんので、無効の問題ではありません。

したがって、この2項の趣旨は、婚姻届が婚姻する男女と成年の証人二人以上とが、口頭または書面で届け出るという739条2項の要件を備えていなくても、その届出が受理されれば無効ではないという意味です。

そのため、婚姻が無効になるのは、婚姻届を提出した当事者間に婚姻する意思がない場合に限られます。


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婚姻の無効及び取消し(その一の一)

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第742条(婚姻の無効)
 
婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
1.人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
2.当事者が婚姻の届出をしないとき。ただし、その届出が第739条第2項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。


婚姻は、当事者双方に夫婦という関係を発生させ、夫婦という共同生活も伴うものですから、たとえその婚姻の法律上の効力が喪失したとしても、夫婦関係が存在しなかったものとして取り扱うことは許されません。

もし婚姻が取り消されたとしても、当事者間に生まれた子を生まれなかったものとして取り扱えるはずはありません。

婚姻の成立も法律上の行為ですから、無効や取消しもやむをえませんが、はじめからその婚姻がなかったことにするとはできません。

そこで、婚姻の無効や取消は、民法総則の無効・取消の規定によることなく、特別の規定をおいています。



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婚姻の要件(その十一)

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第741条(外国に在る日本人間の婚姻の方式)
 
外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。この場合においては、前2条の規定を準用する。


外国にいる日本人同士が婚姻しようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使または領事にその届出をすることができます。

この場合には、前2か条の規定を準用します。

もっとも、直接本籍地の市町村長または区長に対して、届出書を郵送することもできます。



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婚姻の要件(その十)

第740条(婚姻の届出の受理)
 
婚姻の届出は、その婚姻が第731条から第737条まで及び前条第2項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。

市町村長・区長は、婚姻届が第731条から第737条までと739条第2項の規定、その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、それを受理することができないことになっています。

婚姻届を受け付けた市町村長または区長は、その届出を審査し、それが法令に違反しているかどうかを確認します。

そして、違反していれば,その届出を届出人に戻し、違反していなければこれを受理し、その時点ではじめて婚姻は成立します。

ただし、この審査は形式的なものであり、内容に立ち入る実質的な審査は許されていません。



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ウイルス作成罪を創設、改正刑法が成立

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110617-00000267-yom-pol

>「コンピューターウイルス作成罪」の創設を柱とした改正刑法などが17日午前、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立しました。

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婚姻の要件(その九の五)

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婚姻届に署名押印する成年の証人の資格については、何らの制限もありません。

また、この証人は、当事者の婚姻については何も責任を負いません。

しかし、この2名以上の証人の署名・押印がないと婚姻届は受理されません。

このように当事者以外に2名以上の成年の証人の署名・押印がないと婚姻届を受理しないという制度は、婚姻は両性の合意にのみ基づいて成立すると宣言している憲法24条に違反している疑いがあります。

しかも、この証人が婚姻に責任を負わないというという点にも問題があります。

したがって、この証人を置く意味は、彼らは婚姻する男女の婚姻意思を確認した者と理解されなければなりません。


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震災の相続手続き延長 、特例法成立

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110617/t10013591651000.html

>東日本大震災で亡くなった人からの遺産相続については、相続手続きの期間をことし11月末まで延長する、民法の特例法が、17日の参議院本会議で全会一致で可決・成立しました。<
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婚姻の要件(その九の四)

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婚姻は、その届出が受け付けられた時に成立します。

受け付けられたというのは、もちろん届出が市町村役場や区役所に届いたという意味ではありません。

届出を受け取った市町村長や区長が審査したうえでなければ受け付けてはならないことになっています。

この審査によって受理されれば、まだ戸籍簿に記載・記録されなくても、その時点で婚姻が成立します。



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婚姻の要件(その九の三)

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婚姻の届出は、一般的には書面をもって行われますが、前述したように当事者と証人が市町村役場または区役所に出頭して口頭で述べても差し支えありません。

この場合には、婚姻する本人の出頭が必要で、代理人による出頭は許されません。

婚姻はあくまでも本人の意思によるものですから、代理に馴染む行為ではありません。

したがって、書面による届出の署名も婚姻する本人がしなければなりません。

しかし、受けつける側では、その署名が本人のものかどうか分かりませんので、代署であったとしても必ずしも無効だとは言えません。

判例は、婚姻届書における婚姻当事者の一方または双方の署名が他人の代筆によるものであっても当該婚姻は無効とならないとしています(大判昭6・7・17)。


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婚姻の要件(その九の二)


婚姻届は様式が定まっており、その用紙は市町村役場または区役所に備え付けられています。

この用紙に必要事項を記載し、各自が署名押印し、さらに成年の証人2名以上の署名押印を得たうえで、夫または妻の本籍地または居住地の市町村役場または区役所に提出しなければなりません。

届出書は必ずしも本人が出頭して提出する必要はなく、郵送または民間事業者による信書の送達に託しても、他人に提出することを託しても差し支えありません。

ただし、郵送または民間事業者による信書の送達による届出の場合、その届出が市町村役場または区役所に送達される前に、婚姻の当事者が死亡しても、その届出は受理され、その死亡の時に婚姻は成立したものとして取り扱われます(戸籍法47条)。


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婚姻の要件(その九の一)

第739条(婚姻の届出)

 婚姻は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
2 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。


婚姻は、戸籍法の規定に基づいて、市区町村長に婚姻届を提出し、それが受理されることによって成立します。

この婚姻届には婚姻する当事者双方と成年の証人二人以上とで、署名した書面で、または口頭でしなければなりません。



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婚姻の要件(その八)

第738条(成年被後見人の婚姻)
 
成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。



後見開始の審判を受けた者が婚姻する場合には、その成年後見人の同意は必要ありません。

成年被後見人は、原則として財産上の取引は禁止されています。

この場合には、成年後見人が代理して行います。

しかし、婚姻はその性質上代理に馴染む行為ではありませんから、成年後見人が代理して婚姻することもできません。

もっとも、成年被後見人が婚姻できるのは、その者が婚姻の意味を理解し判断できる能力があることが前提です。

このような能力のことを婚姻能力といいますが、成年被後見人にその能力がない場合には婚姻は無効になります。

したがって、成年被後見人が婚姻をするのは本心に復し、婚姻能力を備えたときですから、その意思を尊重して成年後見人の同意は不要だとしているのです。


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婚姻の要件(その七の三)

父母の同意については、戸籍法により、婚姻届書に同意を証する書面を添付することになっています(戸籍法38条)。

ただし、同意をした者に、届書にその旨を附記させて、署名させ、印をおさせるだけで足りるとされています。

父母の同意を証する書面の添付がないと、婚姻届は受理されませんが、万一受理されたら、それは有効に成立します。

しかも、後ほど取り消すことはできません(法743条)。

未成年の子が養子である場合には、その養父母の同意が必要であることはいうまでもありません。

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婚姻の要件(その七の二)

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では、なぜ未成年者の婚姻に父母の同意が必要なのかといえば、未成年者はまだ十分な思慮分別が備わっていないので、軽はずみな婚姻をするおそれがあるため、父母の判断が求められているのだ、と説明されています。

父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意があればよいことになっています。

また、父母の一方が行方不明であったり、死亡したりして同意ができないとき、またはその意思表示をすることができない場合にも、他の一方の同意で足ります


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婚姻の要件(その七の一)

第737条 (未成年者の婚姻についての父母の同意)
未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。
2 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。


結婚は家のためであるという家族制度的な思想に基づいた旧民法においては、婚姻するには、男は満30歳、女は満25歳になるまでは親の同意が必要とされていました。

現憲法24条は、婚姻は両性の合意のみに基づくと宣言していますから、婚姻は親その他の者の意思で制限を受けてはなりません。

したがって、成年者の婚姻には親の同意を必要とせず、ただ未成年者の婚姻にだけ父母の同意を要するとしているのです。


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婚姻の要件(その六の二)

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本条の規定は、養子と養親が離縁して、法律上の親子関係が消滅した後でも、これらの者の間では、婚姻することはできないとしているのです。

この制限は735条の場合と同様な趣旨から設けられています。

すなわち、一旦親子関係にあった間柄の者が、夫婦関係を結ぶことは、心理的にも倫理的にも好ましくなく、親子関係と夫婦関係の混乱が生じて妥当ではないという考えによるものです。

もっとも、養子縁組前に生まれた養子の子は、養親との間に親族関係は生じませんから、それらの者の婚姻は禁止されていません。


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婚姻の要件(その六の一)

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第736条(養親子等の間の婚姻の禁止)
 
養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第729条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。

養子とその配偶者,その直系卑属とその配偶者は、離縁よって養子関係が終了して、親族関係がなくなって後でも、養親やその直系尊属と婚姻することは許されません。

養子およびその直系卑属と養親とその直系尊属は、直系血族関係にあります。

また、養子やその直系卑属の配偶者と養親およびその直系尊属は直系姻族関係にあります。

したがって、これらの間では、前2か条の規定により婚姻することはできません。


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婚姻の要件(その五)

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第735条 (直系姻族間の婚姻の禁止)

直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第728条又は第817条の9の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする

直系姻族、すなわち舅と嫁、姑と婿の間や、継父や継母と子の間は、本来の親子ではありませんが、それに準ずる関係にあります。

そのため、感情的にも親子を意識するようになります。

このような事情を考察して、直系姻族間の婚姻は認められないことになっています。

もっとも、姻族関係は、結婚によって生じた親族関係ですから、離婚すれば姻族関係も当然終了します。

また死別した配偶者の血族と姻族関係を終了させる届出をした場合にも、姻族関係は終了します。

したがって、理論的にはこのような場合に、もとの直系姻族と間での婚姻を禁止する必要はありません。

しかし、法は姻族関係が終了した後でも、その間の婚姻を禁止しています。

これは、姻族関係が存在したとき育まれた疑似的な親子感情を重視したための措置です。

また、特別養子縁組によって養子と実方との親族関係が終了した場合でも、同様な理由に基づいて、婚姻が禁止されています。


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婚姻の要件(その四の二)

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一般に、近親者間で婚姻が禁止されるのは、倫理的配慮に加えて生物学的配慮という公益的要請がその理由なっていいます。

生物学的理由としては、劣性遺伝子の問題があります。

近親者間で出産された子は先天性遺伝疾患を有する確率が高いとされています。

また、社会的倫理的な理由としては、近親者が、同じ血縁者と結ばれると言うことに対する社会的な心理的不快感と嫌悪感が存在するからだとされています。

なお、法律で近親婚が禁止されている国においても、その近親の範囲が国によって異なるっています。

例えば、中国法においては4親等内の傍系血族、韓国では、男系血族の配偶者・夫の血族・八親等以内の姻戚間婚姻の禁止を規定しています。


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婚姻の要件(その四の一)

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第734条(近親者間の婚姻の禁止)
 
直系血族又は3親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
2 第817条の9の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。


婚姻届が受理されない近親婚は次のとおりです。

直系血族
3親等内の傍系血族(具体的には兄と妹、姉と弟、おじと姪、おばと甥)ただし、養子と養方の傍系血族は除きます。
直系姻族、この場合は、婚姻関係終了後も継続します。
養親とその直系尊属及び養子とその直系卑属、この規定は、離縁後も適用されます。
この他にも、特別養子と実方との親族関係が終了した場合にも、近親婚制限規定が適用されます。


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婚姻の要件(その三の五)

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待婚期間については、さまざまな批判があります。

女性の再婚機会を奪っているといったものから、現在は医学的アプローチによって、容易に親子関係を確定することができるのに、法律だけで制約するのは、今の時代に合致していないのではないかという指摘もあります。

このような批判に応えて、女性の再婚禁止期間を現行の6カ月から100日に短縮する民法733条の改正案が国会に提出されたこともあります。

民法の一部を改正する法律案

一 再婚禁止期間(第733 条関係)
1 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して100 日(現行:前婚の解消
又は取消しの日から6箇月)を経過した後でなければ、再婚をすることができ
ないものとすること。
2 女が前婚の解消又は取消しの日以後に出産したときは、その出産の日から、
1を適用しないものとすること。
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婚姻の要件(その三の四)

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現在の規定では、女性にだけ再婚禁止期間があり、男性にはありません。
そのため女性差別、平等権を定めた憲法に違反しているという指摘があります。

しかし、この規定は父性推定の混乱を防止するためのものですから、最高裁は、合理的な根拠に基づいて各人の法的取扱いに区別を設けることは憲法14条1項に違反するものではなく、女性の再婚禁止期間は合憲であるとしています。


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