司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on.

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相続の承認及び放棄(その十八の二)

限定承認者は、相続財産を換価する場合には、民事執行法の規定に従って競売をしなければならないことになっていますが、これは限定承認者が競売手続きの煩雑さを嫌って、不当な廉価で任意に売却してしまうことをおそれての措置です。

もっとも、限定承認者は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価にしたがって、相続財産の一部または全部の価額を弁済して、競売を止めることができることになっています。

相続財産中には、相続人にとって主観的には値打ちの高い物で、手放しがたい物も含まれている場合があります。
一方、相続債権者にとっては、その財産がいくらで売却できるかという客観的な価値だけが大事です。

そこで、その財産を手放したくない債権者が自己の負担でその財産の価額を弁済するのであれば、あえて競売にかける必要はないわけです。

ただし、その相続財産のうえに、先取特権・質権・抵当権等を有している債権者が、それらの担保物権にもとづいて、競売する場合には、限定承認者が本条によって、その競売を止めさせることはできません(大判昭15・8・10)。



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相続の承認及び放棄(その十八の一)

第932条(弁済のための相続財産の換価)
 前3条の規定に従って弁済をするにつき相続財産を売却する必要があるときは、限定承認者は、これを競売に付さなければならない。ただし、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従い相続財産の全部又は一部の価額を弁済して、その競売を止めることができる。

929条から931条までの規定に従って、弁済していくために、相続財産を売却する必要がある場合には、限定承認者は、民事執行法の手続きによって競売にかけなければなりません。

限定承認をして相続した積極財産を債権額に応じて弁済する場合には、すべての債権は金銭に換算して弁済することになります。

そのため、相続財産中に金銭以外の物がある場合や特定の物を引き渡しを要求する債権があるような場合には、これらの物を金銭と取り換える必要が生じます。

したがって、多くのケースで相続財産を売却する必要がでてきます。



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相続の承認及び放棄(その十七)

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第931条(受遺者に対する弁済) 

 限定承認者は、前2条の規定によって各相続債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができない。

限定承認者は、929条および930条の規定にもとづいて、各相続債権者に弁済した後でなければ、受遺者に弁済することはできません。

相続債権者は、被相続人の財産状態を勘案しながら債権を保有したはずですし、一方、被相続人の側も、債務の弁済ができないような状態で遺贈する余裕などはないはずです。

したがって、相続債権者が受遺者に優先して弁済を受けられるものとしたのは、極めて当然のことです。

そこで、民法は相続債権者に弁済しても、まだ余裕がある場合に限って、受遺者に弁済できるものとしているのです。



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相続の承認及び放棄(その十六)

第930条(期限前の債務等の弁済)
 限定承認者は、弁済期に至らない債権であっても、前条の規定に従って弁済をしなければならない。
2 条件付きの債権又は存続期間の不確定な債権は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って弁済をしなければならない。

相続財産の清算はできる限り早めてしてしまうほうがよいことは論を俟ちません。

そこで、本条は弁済期限が到来していない債権についても、期限までの利息も含めて、その全額を前条の規定にしたがって弁済しなければならないものとしています。

また、条件付きの債権についても、その条件が成就するまで待っていたのでは、いたずらに清算が遅れることをおそれて、これも弁済しなければならないものと定めています。

もっとも、条件が成就する可能性の大小によって、その価値は大きく異なってしまいます。

そこで、家庭裁判所の選任した鑑定人の評価にしたがって弁済することとしています。

なお、存続期間が不定な債権についても、同様な扱いがされます。


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相続の承認及び放棄(その十五)

第929条(公告期間満了後の弁済)
 第927条第1項の期間が満了した後は、限定承認者は、相続財産をもって、その期間内に同項の申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。ただし、優先権を有する債権者の権利を害することはできない。

927条1項所定の期間が満了すると、限定承認者は、相続財産をもって、その期間内に申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければなりません。

もっとも、遺産のうえに、質権や抵当権のような優先権を有する債権者については、その全額を弁済しなければなりません。

限定相続人が既知の債権者には、申し出るよう催告しなければなりませんが、この債権者については、申出がなくても除外することはできません。

特定物の引き渡しを求める債権についても、債権額の割合に応じて弁済する場合には、これを金額に引き直して弁済することになります。



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相続の承認及び放棄(その十四の二)

限定承認者が、申出期間内に弁済したことによって、他の相続債権者や受遺者に対して弁済できなくなったときには、これに損害賠償をしなければなりません(934条1項)。

債権申出期間を徒過したときには、たとえ、積極財産の総額や、消極財産の損額が把握できていない場合でも、もはや弁済の拒絶は許されません(大判昭6・5・1)。

なお、相続財産上に先取特権、質権、抵当権等を有している債権者が、競売する場合には、債権の申出期間には制限を受けません。


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相続の承認及び放棄(その十四の一)



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第928条(公告期間満了前の弁済の拒絶)
 限定承認者は、前条第1項の期間の満了前には、相続債権者及び受遺者に対して弁済を拒むことができる。


限定承認者は、前条所定の期間の満了前には、相続債権者にも受遺者にも弁済を拒絶する権利を有しています。

限定承認が行なわれる場合は、消極財産の方が積極財産を上回っているのが通常ですから、債権の申出期間が満了して、債権が出揃うまで弁済を拒否しておかないと、公平な清算はできなくなります。

このために、民法は限定承認者に弁済拒否の権利を与えているのです。


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相続の承認及び放棄(その十三の二)

官報に掲載してする公告には、相続債権者や受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を付記することになっています。

もっとも、限定承認者は、知れている相続債権者や受遺者を除斥することができないものとされています。

限定承認者は、知れている相続債権者や受遺者には、個別にその申出の催告をしなければなりません。

かつては、本条第2項で民法第79条の第2項から第4項の規定を準用していましたが、平成18年の改正により、民法第79条が削除されたため、本条に直接規定が追加されることになりました。




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相続の承認及び放棄(その十三の一)

第927条 (相続債権者及び受遺者に対する公告及び催告)
限定承認者は、限定承認をした後5日以内に、すべての相続債権者(相続財産に属する債務の債権者をいう。以下同じ。)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、2箇月を下ることができない。
2 前項の規定による公告には、相続債権者及び受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者を除斥することができない。
3 限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
4 第1項の規定による公告は、官報に掲載してする。


限定承認が行なわれると、相続債権者や受遺者にとっては、多大な影響が発生します。

そこで、民法は、限定承認者に、限定承認をした後5日以内に、それらの者たちに限定承認が行なわれた旨および

一定の期間内にその請求の申出をするよう官報に公告しなければならないと定めています。

この場合には、その期間は、2か月を下ることは許されていません。

限定承認者にとっては、相続債権者や受遺者の存在は不明な場合が多いため、官報に掲載して公告するより、他に術はないことになります。


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相続の承認及び放棄(その十二の二)


第645条、第646条、第650条第1項・2項は、委任についての規定であり、受任者の義務を定めたものです。

限定承認をした場合には、相続財産を相続債権者および受遺者のために管理し,清算する必要がありますから、これを管理する限定承認者に受任者の義務についての規定を準用することにしているのです。

また、相続財産の管理に関して、家庭裁判所が遺産の管理人を選任する手続きについての、第918条第2項および第3項の規定も準用されることになります。


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相続の承認及び放棄(その十二の一)

第926条 (限定承認者による管理)
限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
2 第645条、第646条、第650条第1項及び第2項並びに第918条第2項及び第3項の規定は、前項の場合について準用する。

限定承認をした者は、自己の固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければなりません。

相続人は、相続開始と同時に相続財産を管理する義務を負います。

もっとも、単純承認した場合には、その管理義務は消滅してしまいますが、限定承認の場合には、なお相続財産管理義務は継続することになります。

これは、限定承認が相続財産を固有財産と分離して清算を行う制度であることから、当然の規定といえます。

もし、限定承認者が、その管理義務に違反したときは、相続債権者、受遺者はに対して損害賠償の責任を負うことになります。


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相続の承認及び放棄(その十一)

第925条(限定承認をしたときの権利義務)
 相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。

限定承認は本来、相続財産と相続人の固有財産とを分離して清算する制度ですから、混同により、相続人が、その被相続人に対して有した権利義務消滅することを認めることはできません。

そのため、被相続人が相続人に対して有していた債権は相続財産の一部として含まれることになり、相続人が被相続人に対して有していた債権は、相続債務としてと取り扱われることになります。



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相続の承認及び放棄(その十)

第924条 (限定承認の方式)
相続人は、限定承認をしようとするときは、第915条第1項の期間内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。

財産目録は、相続財産の内容を明確にすることを目的として作成されます。

したがって、相続財産に含まれるものは,細大漏らさず記載しなければなりません。

もし、故意にその記載を怠った場合には、単純承認したものとみなされます。

限定承認の申し出は、被相続人の住所地または相続開始地の家庭裁判所に書面をもってなされなければなりません。

申述書記載事項は、以下に掲げるものです。
一 申述者の氏名及び住所
二 被相続人の氏名及び最後の住所
三 被相続人との続柄
四 相続の開始があつたことを知った年月日
五 相続の限定承認をする旨

申述書には、以上の事項を記載し、申述者または代理人がこれに署名押印しなければならないことになっています(家審規114条2項)。

この申出は、家庭裁判所が受理すると効力を生じます。

申出が受理されない場合には、即時抗告が許されています(家審規115条2項)。



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相続の承認及び放棄(その九)


第923条 (共同相続人の限定承認)
相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。


相続人が数人あるときに、その一部の者に限定承認を認めてしまうと、相続財産の清算は非常に困難になります。
そのため、一部の者の限定承認は認めないことにしているのです。

したがって、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができるものとしています。
その結果、被相続人の債務を負担したくない相続人は、相続放棄を選ぶ以外に途はありません。

もっとも、一人を残した他の全員の共同相続人が、こぞって相続放棄をした場合には、残った相続人は限定承認をすることが許されると解されています。



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相続の承認及び放棄(その八の三)

相続財産から生じた利益配当請求権や賃料その他が相続財産の一部であることは、論を俟ちません(大判大3・3・25)。

被相続人から相続開始前に不動産を譲受けた者が、相続が開始するまでにその不動産の登記を受けていなかったときは、その不動産はなお相続財産となります(大判昭9・1・
30)。

限定承認をした後でも、相続人は相続財産を賃貸したり処分することはできます。
その場合には、賃料や代金は当然に相続財産の一部となりますから、相続債権者に対する弁済に充当することになります。



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相続の承認及び放棄(その八の二)

「相続によって得た財産」について問題となるものの一つに、生命保険金請求権があります。

判例は、被相続人を被保険者とし、相続人を保険金受取人とした生命保険金請求権について、受取人の氏名を指示した場合に、それがたまたま相続人であっても、保険金請求権は相続によって得た財産とはならないとしています(大判昭11・5・13)。

もっとも、相続税法上は、被相続人が生前すでに払い込んだ保険料の総額を「みなし相続財産」として取り扱っています。



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相続の承認及び放棄(その八の一)

第922条 (限定承認)
相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。

相続人は、被相続人が負担していた債務や遺贈は、相続によって得た財産の限度内でしか弁済しないという条件を付して、相続の承認をすることができます。

これを限定承認と呼んでいます。

限定承認は、相続財産と相続人の固有財産を別の財産として管理し、相続財産中の負債に対しては、相続財産だけが責任を負う趣旨のものです。



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相続の承認及び放棄(その七の三)

相続人が限定承認をした後でも、相続財産を隠匿したり、私に消費したり、または悪意で財産目録に記載しなかったりする不誠実な行為をしたときは、限定承認の利益を剥奪するのが理にかなっています。

したがって、その相続人は単純相続をしたものとみなされます。

また、放棄した後でも、その放棄によって相続人なる者が相続の承認をする前に、相続人が前記のような不誠実な行為をしたときは、同じく単純承認をしたものとしてあつかわれます。

このように、本条3号は一種の民事的制裁の意味を含んでいます。



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相続の承認及び放棄(その七の二)


民法は本来、一定期間内に限定承認または放棄をしないときは、単純承認したとみなすという規定はおいていません。

ただ一定期間内に、単純承認、限定承認または放棄しなければならないと定めているだけです。

そのため、相続人が考慮期間内に限定承認も放棄もしなかったときは、つまり何もしなかった場合には、単純承認をしたものとみなすことにしているのです。

これが本条2号の趣旨ですが、実際には、この規定によって単純承認となる場合が圧倒的に多いと思われます。


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相続の承認及び放棄(その七の一)

第921条 (法定単純承認)
次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
1.相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第602条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
2.相続人が第915条第1項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
3.相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。


本条は、相続人の意思とは無関係に、単純承認の効果を生じさせる規定です。そのため、法定単純承認と呼ばれています。

相続人は本来、単純承認をとない限り、相続財産の処分はできないはずです。

したがって、相続人が承認・放棄の態度を明らかにする前に、相続財産の処分行為をしたときは、普通に考えると、単純承認の意思があるものとみられます。

しかも、相続財産の処分によって、相続人の固有財産と相続財産の混合が生じるおそれもあります。

そこで、本条1号は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、その相続人は、単純承認をしたものとみなすことにしています。

もっとも、保存行為や602条に定める短期の賃貸行為は除かれます。


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相続の承認及び放棄(その六)

第920条(単純承認の効力)
 相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。

相続人は、単純承認した場合には、被相続人の権利義務を無制限に承継します。

相続の単純承認は、相続人が単純承認の意思表示を積極的に行った場合だけでなく、915条に定められた期間内に限定承認も放棄もしなかった場合や次条で定める法定単純承認の場合も含まれるのは、いうまでもないことです。

なお、無限にというのは、無条件、無制限にという意味です。

これは限定承認の場合の「相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務および遺贈を弁済する」責任を負うのに対比されるものです。

したがって、相続財産が債務超過の場合には、相続人は自己の固有財産で債務の支払いを行わなければなりません。

単純承認には、何らの手続きも必要ありません。


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相続の承認及び放棄(その五の三)

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取消権は、追認をすることができる時から6箇月間行使しないときは、時効によって消滅します。相続の承認または放棄の時から10年を経過したときも、同様です。

取消権の消滅時効が一般の場合の5年(126条)から、大幅に短縮されているのは、その影響の大きさから、相続関係の早期の確定をはかるためです。

なお、取り消しをしたうえで、改めて承認・放棄をする期間については、判例は、取り消したのち遅れることなく承認または放棄をすればよいとして、3か月の期間の経過による単純承認のみなし規定を排除しています(大判大10・8・3)。

限定承認・放棄は家庭裁判所に対する申し出によっておこないますから、その取消も家庭裁判所に対する申し出が要求されています。



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相続の承認及び放棄(その五の二)

前述した民法第1編務総則の規定によって,取り消せる場合とは、具体的には、未成年者が法定代理人の同意を得ないでしたもの(4条)、成年被後見人がしたもの(9条)、被保佐人が保佐人の同意を得ないでしたもの(12条1項6号)、被補助人が補助人の同意が必要であるのにかかわらず、それを得ないでしたもの(16条1項、12条1項6号)、詐欺あるいは強迫によってさせられたもの(96条)等があります。

また、前編親族の規定によって取り消されるのは、後見監督人がある場合に、後見人が後見監督人の同意を得ないで、被後見人を代理して承認・放棄をしたとき、および、後見監督人がある場合に、後見人が後見監督人の同意を得ないで、未成年者に同意を与えたときは、未成年者がその不完全な同意によって承認・放棄したときです。


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相続の承認及び放棄(その五の一)


第919条(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)
 相続の承認及び放棄は、第915条第1項の期間内でも、撤回することができない。
2 前項の規定は、第1編(総則)及び前編(親族)の規定により相続の承認又は放棄の取消しをすることを妨げない。
3 前項の取消権は、追認をすることができる時から6箇月間行使しないときは、時効によって消滅する。相続の承認又は放棄の時から10年を経過したときも、同様とする。
4 第2項の規定により限定承認又は相続の放棄の取消しをしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

相続の承認・放棄は他人に利害関係を及ぼしますから、相続人がいったんこれを行った場合には、たとえ熟慮期間中であっても、それで相続関係は確定するものとして、撤回は許されません。

もっとも、その承認・放棄が、民法第1編相続の規定により、取り消せる場合とか、前編親族の規定に取り消せる場合は、その承認・放棄を取り消すことができます。



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相続の承認及び放棄(その四の三)

家庭裁判所は、利害関係人または検察官の請求により、いつでも相続財産の保存に必要な処分をすることができます。

相続財産の保存に必要な処分とは、具体的には管理人を選任すること、財産の封印をすることなどが考えられます。

また、事情によっては財産を換金して保管するような場合もありえます。

民法27条から29条までの規定は、家庭裁判所が管理人を選任した場合に準用されますから、管理人は不在者の管理人と同じ権限を有することになります。

なお、家審法16条により、管理人には民法646条、647条、650条の委任の規定の準用があります。


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相続の承認及び放棄(その四の二)

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相続人が数人あるときは、共有の規定に従って、遺産の管理をします。
管理義務を怠って遺産を減少させたときは、管理について利益をもつ者に対して、損害賠償の責任を負担することになります。

限定承認をしたときは、相続債権者に対して、放棄をしたときには、それによって相続人になった者に対して責任を負うことになります。

承認または放棄しても、管理義務からまったく逃れることはできません。

すなわち、限定承認をしたときは、同一の注意義務をもって管理し続けなければなりません(926条)。

放棄をした場合には、それによって相続人となった者が管理を始めることができるまで、管理を続けなければなりません(940条)。



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相続の承認及び放棄(その四の一)

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第918条(続財産の管理)
 相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。
2 家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。
3 第27条から第29条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が相続財産の管理人を選任した場合について準用する。


本条は、相続人の遺産管理義務についての規定です。
相続人は、自己の固有財産と同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならないとされています。
ここでいう、「固有財産におけるのと同一の注意」とは、659条で規定する「自己の財産におけると同一の注意」と同じ意味であるとされています。
このように、相続人の遺産管理義務を通常の「善良な管理者の注意義務」より軽減しているのは、本来、相続財産は当然に相続人に承継されるものですから、その財産の管理について、善管注意義務を要求することは、基本的に無理があると考えられたからです。


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相続の承認及び放棄(その三)

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第917条 相続人が未成年者又は成年被後見人であるときは、第915条第1項の期間は、その法定代理人が未成年者または成年被後見人のために相続の開始があったことを知った時から起算する。

相続人が未成年者または成年被後見人であるときは、それらの者が相続人となったことを親権者や後見人等の法定代理人が知った時から熟慮期間が始まります。

相続開始時に、これらの者に法定代理人がいないときは、法定代理人が定められた後に、その法定代理人が、相続が開始したことを知った時から起算することになります。

この間に未成年者や成年被後見人が能力者となった場合には、その者について3か月を計算しなければなりません。


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相続の承認及び放棄(その二)

第916条 相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条第1項の期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から起算する。

相続人が相続の承認も放棄をしないで死亡したときは、前条にいう熟慮期間は、その者の相続人が、自分のために相続が開始したことを知った時から、起算することになります。

具体的にいうと、父が死亡し子が相続したが、その子が相続の承認または放棄をしないで死亡したときは、孫が子の相続人となったような場合です。

なお、限定承認、放棄は、家庭裁判所が受理したことによって、その効力が生じますから、申出書提出後、受理の審判前に死亡したときは、本条が適用されるものと思われます。

本条は、熟慮期間の特例であり、期間を徒過して死亡した被相続人の地位をそのまま受け継ぐことは、熟慮期間が短すぎて、相続人にとって不利益になるいう理由から定められた規定です。



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相続の承認及び放棄(その一の八)

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相続人が数人あるときは、熟慮期間の起算点が異なる場合があり得ます。
その場合には、3か月の期間は、それぞれに計算することになります。

熟慮期間は、利害関係人または検察官の請求によって、家庭裁判所が伸長することができますが、ここでいう相続についての利害関係人とは、相続人は当然ですが、その他被相続人の債権者等を指します。

3か月の期間を伸長してもらえる場合としては、相続財産の状態が複雑で、3か月の期間内では、承認するか放棄するかの判断を下す資料の整理ができないような場合が考えられます。

あるいは、共同相続人の一部が遠隔地に居住するため、この期間内には協議が困難である場合なども想定されます。



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