司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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遺留分(その十九の一)

第1044条(代襲相続及び相続分の規定の準用)
 第887条第2項及び第3項、第900条、第901条、第903条並びに第904条の規定は、遺留分について準用する。

887条は、代襲相続権利の規定です。この規定が準用されるため、代襲相続権者も遺留分を有することになります。

900条は、法定相続分に関する規定です。
この規定の準用により、これを基準にして1028条で定まった遺留分を各相続人間で配分することになります。

901条は、代襲相続分の規定です。
この規定の準用により、代襲相続人の遺留分を算定する基準が定まります。



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遺留分(その十八の二)

相続人となるべき者が数人いる場合に、そのうちの一人が遺留分の放棄をしても、他の各共同相続人の遺留分については影響を与えません。

すなわち、他の共同相続人の遺留分は増加しません。被相続人の自由に処分できる財産の額が増加するだけです。
被相続人が死亡し、相続が開始した後の遺留分放棄については、自己の財産を自由に処分しうるのは当然であり、相続開始前のように、特に被相続人の意思が介入する余地がないため
、学説は有効になしうるとしています。

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もっとも、この場合でも家庭裁判所の許可を要すると解しています。


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遺留分(その十八の一)

第1043条(遺留分の放棄)
 相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
2 共同相続人の1人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。

相続の開始前に、相続人となるべき者が、遺留分を放棄しようとする場合には、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力が生じます。

家庭裁判所の許可が必要とされているのは、例えば、親が特定の子に遺留分を放棄することを強制するような事態を避け、家庭裁判所に後見的な役割を持たせて、それを制御させようとする趣旨です。

なお、遺留分放棄の許可についての明確な基準は設けられていません。

遺留分放棄の許可の申立人は、遺留分を有する相続人であり、申立先は被相続人の住所地の家庭裁判所となります。申立てに必要な費用は収入印紙800円と連絡用の郵便切手です。
申立てに必要な書類は、申立書1通、申立人の戸籍謄本1通、被相続人の戸籍謄本1通等です。


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遺留分(その十七の二)

この時効の起算点については、争いが多く、たとえば相続人が不動産を相続したつもりで、それを第三者に売却したところが、他の者にこの不動産が遺贈されていたことを知った場合、相続人が遺言の成立を争えば、何時から消滅時効は進行を開始するかについて問題になったことがあります。

裁判所は、起算点とするには、遺言が真正に成立し、その内容が遺留分を侵害するものであることを認識した時であることを要するため、遺言書が偽造であると信じて、その成立を争っている場合には、まだ消滅時効は進行を開始しないとし、その後、相続人が受遺者に対して減殺請求をするに至った時点が、その起算点である、と判示しています(大判昭13・2・26)。

また、相続人が未成年者であり法定代理人が存在していなかった場合には、その不在期間は未成年者は権利を行使することができないか、または、著しく困難であるとみられるから、この期間に関しては、減殺請求権の消滅時効の期間は進行しないと、解している下級審の例もあります(青森地判昭45・3・31)。


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遺留分(その十七の一)

第1042条(減殺請求権の期間の制限)
 減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする。

遺留分減殺請求権は、相続の開始と、減殺なすべき贈与または遺贈があったこと知った時から、1年間行使しないと、時効により消滅します。

相続開始の時から10年を経過したときも、同様に消滅します。

遺留分に基づく減殺請求は、被相続人が生前に行った贈与をも含めて、その結果を覆すものですから、1年間という短期間にその権利を消滅させることによって、取引安全の要求との調整を図っているのです。

すなわち、減殺請求権は1年間行使せず放置することによって、消滅時効にかかり、その結果もはや遺留分に基づく権利を主張することはできなくなります。
民法は、この消滅時効の起算点について、減殺をなすべき贈与または遺贈があったことを知った時と定めています。

相続人は、贈与または遺贈があった事実を知るだけではなく、これらの贈与または遺贈が遺留分を侵害するという事実を知った時から起算されることになります。


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遺留分(その十六)

第1041条(遺留分権利者に対する価額による弁償)
 受贈者及び受遺者は、減殺を受けるべき限度において、贈与又は遺贈の目的の価額を遺留分権利者に弁償して返還の義務を免れることができる。
2 前項の規定は、前条第1項ただし書の場合について準用する。

受贈者および受遺者は、減殺請求を受けた場合には、その目的物を返還する代わりに、減殺を受ける限度内で、贈与または遺贈の目的物の価額を遺留分権利者に弁償して返還の義務を免れることができます。

遺留分に基づく減殺請求については、特定の財産の取り戻しを認めていますが、本条により、減殺の相手方は、金銭で特定財産の価格を支払えば、目的物自体の返還を免れる旨を規定しています。

これは、遺留分の本来の意味が、相続財産に対する一定の割合を意味し、特定の財産ではないことを表わしています。

なお、減殺請求を受けた相手方は、目的物の価格を支払う旨の意思表示をしただけでは駄目で、実際に支払わなければ、目的物を返還しなければなりません(最判昭54・7・10)。


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遺留分(その十五の二)


受贈者が贈与された財産に権利を設定した場合にも、本条1項は準用されます。

すなわち、受贈者が、たとえば目的物である不動産の上に抵当権を設定した場合、原則として抵当権がついたままで受贈者に返還させ、抵当権が認められたため不動産の価格が低下した分だけを金銭で返還させることにしているのです。

しかし、受贈者・第三者が遺留分の侵害を知っていたときは、抵当権をも減殺して消滅させることができます。

第三者が悪意の場合には、遺留分権利者の保護の面が、取引安全の要求を凌駕することになるのです。

なお、本条は遺贈に関して触れていませんが、遺贈の目的物が第三者に譲渡されたり、その上の権利が認定される場合にも、類推適用されるべきです。



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遺留分(その十五の一)


第1040条(受贈者が贈与の目的を譲渡した場合等)
 減殺を受けるべき受贈者が贈与の目的を他人に譲り渡したときは、遺留分権利者にその価額を弁償しなければならない。ただし、譲受人が譲渡の時において遺留分権利者に損害を加えることを知っていたときは、遺留分権利者は、これに対しても減殺を請求することができる。
2 前項の規定は、受贈者が贈与の目的につき権利を設定した場合について準用する。


減殺を受けるべき相手方である受贈者が、贈与された財産を他人に譲渡しているときは、遺留分権利者に対して、受贈者はその財産の価額を弁償しなければなりません。

ただし、譲渡した財産を買戻して返還する必要はありません。

もっとも、譲受人が譲渡の際に、遺留分権利者に損害を加えることを知っていたときは、遺留分権利者は、譲受人に対しても減殺請求をすることができます。

本条1項本文は、贈与された物がすでに遺留分侵害を知らない善意の第三者に譲渡された場合には、その第三者に対して減殺請求して目的物を取り戻したり、価額による返還を請求することはできないとしています。

これは、取引安全との調整をはかる趣旨の規定です。


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遺留分(その十四の二)

不相当な対価による有償行為の場合を具体的に考えてみると、たとえば、被相続人が1000万円の不動産をAに贈与し、次いで、1000万円相当の不動産をBに200万円で売却したとします。

他に遺産がないものとすると、遺留分算定の基礎となる財産は、Bから受領した対価分200万円と、1年内の贈与としてAへの贈与1000万円を加えて、さらにBへの売却を贈与とみなして800万円を加えます。

つまり、時価と不相当な価格との差額が実質的贈与とみなされるわけです。

したがって、基礎となる財産は、2000万円となります。

この場合、相続人が子一人だとすると、遺留分は2分の1、すなわち1000万円となります。

しかし、Bからの対価200万円を相続していますから、遺留分侵害額は800万円ということになります。

Bへの実質的贈与は800万円ですから、これを減殺して、この不動産を取り戻し、受領した対価200万円をBに返済することになります。


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遺留分(その十四の一)

第1039条 (不相当な対価による有償行為)
不相当な対価をもってした有価行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない。

時価に比して、不相当な価格で被相続人がその財産を譲渡したような場合や不当に低い対価で債務を免除した場合には、当事者が遺留分を害することを知っていたときに限って、これを贈与とみなします。

したがって、贈与と同じく、遺留分算定の基礎となり、減殺請求の対象となります。

もっとも、減殺してその財産を取り戻したときには、被相続人が受け取った対価は返還しなければなりません


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遺留分(その十三の二)

本条は、負担付き贈与について定めていますが、負担付き遺贈の場合では結果が異なってきます。

前記の事例をそのまま遺贈に用いると、Bに200万円の遺贈がなされ、その際に150万円の債務引受が含まれていた場合には、遺留分減殺により遺贈額が減少すると、その減額に応じて、負担の割合も減少します(1003条)。

ここで、前の事例に従って減殺額を70万円とすると、Bの遺贈額は200分の70の割合で減少しますが、Bの負担額も同じ割合で減少することになります。

したがって、Bは52万5千円だけ債務を免れることになります。

そのため、その分だけはAの贈与から減殺されることになります。

つまり、Bに負担付き遺贈がなされた場合には、遺贈額200万円から70万円を減殺されて、残額は130万円となりますが、一方、債務の方も150万円のうち52万5千円免除されますから、残りは97万5千円となりますから、結局、差し引き32万5千円が手元に残る結果になります。

これは、贈与の場合に比較して、合理的ではないとの批判があります。

さらに、負担付き遺贈については、その負担額が減少することにより、その分が他の贈与に波及することは、贈与よりも遺贈を先ず減殺すべしとする民法の建前に違反することになります。


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遺留分(その十三の一)

第1038条(負担付贈与の減殺請求)
 負担付贈与は、その目的の価額から負担の価額を控除したものについて、その減殺を請求することができる。

負担付き贈与においては、その目的の価額から負担の価額を差し引いた額を、減殺請求をすることができます。

たとえば、被相続人が死亡前1年内に、Aに200万円を贈与し、Bにも200万円を贈与しましたが、Bはその際に150万円の債務を引き受けたものとします。

減殺額が70万円だとしますと、ここでAへの贈与が、Bの贈与より先になされた場合には、まずBの贈与から減殺されます。

その際には、その価額200万円から負担の価額150万円を控除した50万円だけが減殺されます。

残りの20万円はAの贈与から減殺されることになります。
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遺留分(その十二)

第1037条 (受贈者の無資力による損失の負担)
減殺を受けるべき受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。

減殺を受けるべき受贈者が無資力であったため、遺留分権利者がその満足を受けることができなかった場合でも、その損失は遺留分権利者が負担すべきものであり、さらに他の贈与を減殺することは許されていません。

減殺請求の範囲は客観的に定まったものであり、それを超えて遺留分権利者が保護されるわけではありません。

したがって、本来減殺の対象とならない贈与を毀損することは許されません。



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遺留分(その十一の二)

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このように受贈者が返還すべきことが確定した時以降の果実の返還義務を課することが公平に合致するとされていますが、本条は贈与についてのみ規定し、遺贈に関しては何も触れていません。

これは減殺請求のときまでに、遺贈が実行されることは稀であり、目的物が引き渡されていないことが多いためだと思われます。

しかし、遺贈の履行後に減殺請求がなされることもあり得るわけですから、この場合にも、本条は類推適用されるべきであるとするのが、多数説の立場です。




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遺留分(その十一の一)

第1036条(受贈者による果実の返還)
 受贈者は、その返還すべき財産のほか、減殺の請求があった日以後の果実を返還しなければならない。

減殺請求を受けた受贈者は、その財産の返還をするほかに、減殺請求のあった日以後の果実をも返還しなければなりません。

ここでいう果実とは、たとえば被相続人から引き渡しを受けた家屋に受贈者が自ら居住している場合には、その家賃相当の価額であり、金銭を受け取っている場合には、その法定利息等のことです。

受贈者は、有効な贈与を受けて、当然これらの果実も収得できるものだと考えていましたから、たまたま減殺請求の対象となったからといって、被相続人から引き渡しを受けた時までさかのぼって、これを返還させるのは酷だといえます。

そこで、受贈者が返還すべきことが確定した時以降のものについてのみ、返還義務を課しているのです。



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遺留分(その十)

第1035条 (贈与の減殺の順序)

贈与の減殺は、後の贈与から順次前の贈与に対してする。


本条は、減殺の順序について、数個の贈与がある場合について定めています。

贈与相互間でも、新しいものから古いものへと及ぶとする原則が適用されます。

被相続人は、遺贈の場合と異なり、この原則と異なる順序を指定することはできません。

贈与は、生前に遺言者の意思表示によって契約したものであり、その効力は既に確定的に生じていますから、遺言のように撤回は許されません(1022条)。


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遺留分(その九)

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第1034条 (遺贈の減殺の割合)
遺贈は、その目的の価額の割合に応じて減殺する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

本条は、減殺の順序について、数個の遺贈がある場合について定めています。

遺贈については、遺言の効力の発生が常に遺言者の死亡の時からですから、例え遺贈が数個ある場合でも、時間的には区別はありません。

したがって、それらの遺贈は全て同列に扱われますので、遺贈の価額の割合に応じて、按分することが合理的であるとされたのです。

もっとも、遺言者がこれと異なった内容の遺言をしている場合には、それに従います。



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遺留分(その八)

第1033条 (贈与と遺贈の減殺の順序)
贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、減殺することができない。

本条は、減殺の順序を遺贈、贈与の順で行うことを定めています。

つまり、贈与の減殺は、先ず遺贈を減殺した後で、不足額がある場合に限って行われるのです。

被相続人の財産処分行為は、常に贈与が先で遺贈が後となります。

本条は、減殺の順序を、新しいものから古いものへと及ぼしていこうとする趣旨から規定されているのです。


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遺留分(その七)

第1032条(条件付権利等の贈与又は遺贈の一部の減殺)
 
条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利を贈与又は遺贈の目的とした場合において、その贈与又は遺贈の一部を減殺すべきときは、遺留分権利者は、第1029条第2項の規定によって定めた価格に従い、直ちにその残部の価額を受贈者又は受遺者に給付しなければならない。

本条は、条件付き権利、または存続期間の不確定な権利が贈与または遺贈されたとき、その一部についてだけ減殺する方法について定めています。

このような場合には、いずれも条件の成就、存続期間の確定を待たずに、その評価を決めます(1029条2項)。

しかし、この一部しか減殺できないような場合には、このような権利を分割して、いたずらに権利関係を複雑にしてしまうことは合理的ではないため、その全部を減殺して差額を金銭で受贈者または受遺者返却するという方法がとられています。


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遺留分(その六の三)

遺留分減殺請求権の性質に関しては、争いがあります。

すなわち、遺留分権利者が遺留分減殺請求を行うと、遺贈や贈与された物の権利が、当然に遺留分権利者へ復帰するとする形成権説と、遺贈や贈与の効力とはかかわりなく、直接法律の規定により、遺留分権利者が相手方に対して財産引渡請求権を持つに至るとする請求権説とが対立しています。

判例や通説は形成権説をとっています。

遺留分減殺請求の相手方は、受遺者や受贈者です。

遺言執行者も、相続財産の管理人ですから、包括遺贈の場合だけでなく、特定遺贈の場合でも、遺留分権利者は遺言執行者を相手方として、減殺の意思表示ができるものと解されています。


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遺留分(その六の二)

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遺留分の減殺は、遺留分を保全するに必要な限度、いいかえれば相続財産額が遺留分に充るまですることができます。

遺贈された物、または贈与された物が数個あり、その中の何個かだけを減殺しうるとき、その選択権は遺留分権利者にあるとする下級審判決があります(東京控判大10・6・29)。

しかし、その反対に、遺留分権利者には選択権はなく、減殺の効果は全部の物に及び、それぞれの物について遺留分割合だけの共有持分権を取得するとみる判例もあります(徳島地判昭46・6・29)。



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遺留分(その六の一)


第1031条 (遺贈又は贈与の減殺請求)
遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び前条に規定する贈与の減殺を請求することができる。

遺留分を有する相続人は、その相続した財産額では遺留分の額に満たない場合には、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈と贈与の減殺を請求することができます。

つまり、遺贈と贈与の効力を否定して、財産を取り戻すことを遺留分の減殺といいます。
減殺請求者は、遺留分を持つ相続人とその承継人となります。

ここでいう承継人とは、その相続人の相続人や相続人から相続分を譲り受けた者です。

なお、遺留分権利者であるである相続人の債権者や被相続人の債権者は、相続人の有する遺留分減殺請求権を相続人に代位して行使して、財産を取り戻した上で、それを差押えることが認められています。


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遺留分(その五の二)

悪意の認定は、贈与の時期、被相続人の蓄財能力の程度等によって、その結果を異にすることになります。

なお、悪意の立証責任は、遺留分を主張して減殺請求権を行使する者の側にあります(大判大10・11・29)。

また、特別受益者の受けた利益は、被相続人が特定の相続人に相続の前渡しの意味で贈与しているものですから、遺留分の計算の際には、贈与の時期や当事者の善意・悪意を問うことなく、遺留分算定の基礎となる財産に算入します。

以上の方法により贈与が遺留分算定の基礎となる財産に算入される場合には、もしこれらの贈与の目的物が受贈者の行為により滅失したり、またはその価値に増減があった場合でも、相続開始時になお原状のまま存在するものとして、その価格を計算します。




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遺留分(その五の一)

 第1030条 贈与は、相続開始前の1年間にしたものに限り、前条の規定によってその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、1年前の日より前にしたものについても、同様とする。

本条は遺留分算定の基礎となる贈与の範囲について定めています。

すなわち、相続開始以前1年内の贈与を一律に算入すべきものと定め、それ以前の贈与は、遺留分を侵すことを知っていた場合に限って算入するものとしています。

この1年という計算は、贈与がなされた時を基準とします。

したがって、贈与の効果の発生がある条件にかかっている場合で、その効果の発生が相続開始前1年以内でも、贈与の時が1年以前であれば算入されることはありません。


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遺留分(その四の三)

条件付き権利や存続期間の不確定な権利の価格は、条件の成就の可能性とか、その存続期間の見通しとかによって左右されます。

したがって、その判断は困難ですから、公平を期するために、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価格を定めることとしています。

この手続きに関しては、家事審判法9条1項甲類27号および家事審判規則99条に規定があります。

控除すべき債務とは、被相続人が負担していた民法上の債務に限られません。

税金、罰金等の公法上の債務も含まれます。

なお、相続税や葬式費用は、相続財産の負担となるべき費用ですから、相続財産から控除すべきではないとされています。


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遺留分(その四の二)

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被相続人の債務の扱いについては、相続人に最小限度留保すべき財産と言う意味での遺留分の制度においては、債務を差し引いた積極財産だけが遺留分算定の基礎となるのは、当然のことです。

相続開始時の被相続人の財産を確定するにあたっては、系譜、祭具、墳墓等の祭祀に係る財産は除外されます。
これらは本来、相続の対象とはされていませんから(民897条)、遺留分算定においても計算から外されます。

また、被相続人が有していた一身専属的権利も、当然のことながら除外されます。

財産の評価方法は、一般的にその物の交換価値によってなされます。

したがって、債権においても、常にその額面額どおりに評価することはありません。
債務者の資力、担保の有無等を考慮して、初めて債権の取引価格は定まります。



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遺留分(その四の一)

第1029条(遺留分の算定)
 遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。
2 条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価格を定める。

本条では、遺留分算定の基準となる財産について定めています。
すなわち、 遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた合計額から債務の全額を差し引いて、計算します。
被相続人の財産とは、第一に相続開始時に被相続人が現に有していた財産のことです。
したがって、被相続人が生前に贈与した財産は本来ならば被相続人の財産の中には入らない筈です。

しかし、民法は本条の中で、これを入れることにしています。
この理由は、もし被相続人が生前に全財産を他人に贈与してしてしまった場合には、遺留分算定の基準となる財産額はゼロになってしまいます。
そのため、遺留分は存在しないことになります。
実は、このような事態を防ぐために遺留分の制度があるわけです。

また、被相続人が相続人となるべき者の中のある者に相続財産の前渡しの意味で生前贈与をしたような場合には、これを算定に入れておいた上で、遺留分を定めることが相続人間の公平をはかることだと考えられます。
更に、そのことが被相続人の意思にも合致することになると思われるからです。



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遺留分(その三の四)


⑦ 相続人が、配偶者と直系尊属(父母)ただけであった場合
遺留分は、配偶者と父母の全部を合わせて、被相続人の財産の分2の1です。
これを配分するには、それぞれの相続分に応じて、その3分の2を配偶者に、残りの3分の1を直系尊属に与えます。
したがって、遺留分は結局、配偶者に3分の1、父母はそれぞれ平等に配分しますから、12分の1ずつとなります。

⑧ 相続人が配偶者と兄弟姉妹である場合
兄弟姉妹には遺留分は認められていませんから、配偶者が2分の1の遺留分を持つことになります。

⑨ 配偶者と子が三人で、子のうち一人が嫡出でない子である場合
遺留分は合わせて、被相続人の財産の2分の1です。
まず配偶者の遺留分は2分の1の2分の1ですから、被相続人の相続の4分の1となり、子相互間での配分は、嫡出でない子は、嫡出の子の半分の割合となりますから、それぞれ2:2;1のとなります。
したがって、嫡出子はそれぞれ10分の1、嫡出でない子は20分の1の割合になります。




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遺留分(その三の三)

④ 相続人が配偶者、子二人、孫一人の場合

相続人が配偶者と直系卑属だけの場合ですから、遺留分は合わせて2分の1、その配分の方法は、配偶者が2分の1の2分の1となり結局4分の1となります。

また、子二人と孫一人については、孫は既に死亡した親のものを代襲相続していますから、三人で2分の1の2分の1を平等の割合いに配分することとなり、結局それぞれ12分の1ずつということになります。

⑤ 相続人が配偶者だけの場合

遺留分は被相続人財産の2分の1です。

⑥ 相続人が直系尊属である父母だけの場合

遺留分は合わせて3分の1ですから、それを平等に配分して、それぞれ6分の1ということになります。


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遺留分(その三の二)

遺留分権利者が持つ遺留分の割合は、次のように決定します。
① 子(直系卑属)が二人だけいる場合
子A、B二人の遺留分は、合わせて被相続人の財産の2分の1です。
したがって、子A、B各人の遺留分は、これを相続分に応じて按分することになりますから、これを二分して、4分の1ずつとなります。

② 子(直系卑属)二人と、配偶者がいる場合
遺留分は、三人合わせて被相続人の財産の2分の1です。
これを各人相続分に応じて配分しますから、配偶者は被相続人の財産の2分の1の2分の1、つまり4分の1となります。

子の場合は、2分の1の2分の1を、さらに二人で平等に分けますから、結局のところ、それぞれの遺留分は8分の1ということになります。


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