司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on.

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遺言の方式・ 特別の方式(その六)

第981条 (署名又は押印が不能の場合)
第977条から第979条までの場合において、署名又は印を押すことのできない者があるときは、立会人又は証人は、その事由を付記しなければならない。

伝染病等で隔離された者の遺言、船舶中にある者の遺言、船舶遭難に際しての遺言の場合に、署名、押印することのできない者があるときは、立会人または証人が、その理由を遺言書に付記しておかなければなりません。
この3方式は、いずれも隔絶地にある者の遺言であるため、立会人または証人の選択の余地が限られていることを考慮しての便法的な措置です。


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遺言の方式・ 特別の方式(その五)

第980条(遺言関係者の署名及び押印)
 第977条及び第978条の場合には、遺言者、筆者、立会人及び証人は、各自遺言書に署名し、印を押さなければならない。

伝染病等により隔絶された者の遺言や船舶中に在る者の遺言の場合には、遺言者、筆者、立会人および証人は、各自遺言書に署名・押印しなければなりません。
これら方式の場合には、遺言者は死亡の危急に迫られているわけではありませんから、遺言者を初めとして、筆者、立会人および証人は、遺言書への署名・押印が要求されています。


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遺言の方式・ 特別の方式(その四)

第979条(船舶遭難者の遺言)
 船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者は、証人2人以上の立会いをもって口頭で遺言をすることができる。
2 口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、通訳人の通訳によりこれをしなければならない。
3 前2項の規定に従ってした遺言は、証人が、その趣旨を筆記して、これに署名し、印を押し、かつ、証人の1人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。
4 第976条第5項の規定は、前項の場合について準用する。

本条は、死亡の危急と船舶遭難が重複した場合の事例であるため、遺言の方式の厳格性がかなり緩和されています。
証人も2人以上の立会いということで足り、遺言をその場で筆記し読み聞かせをすることは困難であろうため、遺言者は口頭または通訳人の通訳で遺言をすればよいことになっています。
証人は、それを記憶しておいて、遭難状態が終了してから、その趣旨を筆記し、これに署名・押印します。そして、証人の1人または利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求して確認を得なければ、遺言は効力を生じません。
遺言者の署名・押印が必要ではないことは、いうまでもありせん。
また、遺言の確認に関しても、遺言の日から何日以内と言う制限はありません。
したがって、証人は危難を脱してから、また利害関係人の方は、遺言の存在を知った日から、速やかに家庭裁判所へ請求すれば、それでよいことになります。



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殺人の時効廃止、改正法成立・即日施行へ

 殺人の公訴時効を廃止し、傷害致死など殺人以外で人を死亡させた罪の時効期間を2倍に延長することを柱とする改正刑事訴訟法と刑法が、27日午後の衆院本会議で、与党と自民、公明両党などの賛成多数で成立しました。
 政府は27日中に、同改正法を公布、施行する方針です。
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遺言の方式・ 特別の方式(その三)

第978条(在船者の遺言)
 船舶中に在る者は、船長又は事務員1人及び証人2人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。


 船舶中に在る者は、船長または事務員1人および証人2人以上の立会いのもとで、遺言書を作ることができます。
ここでいう船舶とは、航海用の船舶に限られます。
河川航行の船舶等は普通方式によることが比較的容易であるため、本条に言う船舶にはあ含まれません。
もっとも、船舶である限り、航海中であるか港湾に停泊中であるかを問いません。
船舶中に在る者とは、船員や乗客のことを指し、単なる訪問者は含まれません。
事務員とは、船舶法3条にいう職員にあたり、航海士,機関士、通信長、通信士及び命令の定めるその他の海員を指します。


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遺言の方式・ 特別の方式(その二)

第977条(伝染病隔離者の遺言)
 伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所に在る者は、警察官1人及び証人1人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。

遺言者が伝染病に感染している場合はもちろん、伝染病患者ではない場合でも、外部から交通を遮断されている場所にいる者は、警察官1人および証人1人以上の立会いのもとで、遺言書を作ることができます。
この遺言方式の場合は、遺言者が遺言書を作成しなければなりませんが、自書は要求されていません。
また、遺言者、立会人、証人は各自遺言書に署名・押印しなければなりませんが、署名・押印することのできない者がいるときは、立会人、証人は,その事由を付記することによって省略することができます(981条)。
この方式による遺言には、裁判所の検認が必要です(1004条1項)。



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遺言の方式・ 特別の方式(その一)

第976条(死亡の危急に迫った者の遺言)
 疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をしようとするときは、証人3人以上の立会いをもって、その1人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合においては、その口授を受けた者が、これを筆記して、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、印を押さなければならない。
2 ロがきけない者が前項の規定によって遺言をする場合には、遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、同項の口授に代えなければならない。
3 第1項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。
4 前3項の規定によってした遺言は、遺言の日から20日以内に、証人の1人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。
5 家庭裁判所は、前項の遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができない。


本条は、疾病等のため臨終が迫った者についての簡略な遺言方式を定めています。
死亡危急者遺言とも呼ばれています。
すなわち、疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をしようとするときは、証人3人以上の立会のもとで、証人のうちの1人に遺言の趣旨を口授して、その者がこれを筆記します。
そして、筆記した証人が遺言者と他の証人とに、その内容を読み聞かせ、または閲覧させて、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名・押印しなければなりません。
本条は、平成11年、聴覚・言語機能に障害がある者も公正証書遺言方式が利用できるように民法改正がなされたことに伴って、聴覚・言語障害者も、この死亡危急者遺言を利用できるように改正されました。
要件としては、必ずしも客観的に死亡の危急が迫っていることを必要としません。
遺言者が自分の死に危急が迫っていると自覚してなさればよいとされています(大阪高裁昭34・12・24)。
平成11年の改正前は、遺言の趣旨を口述とその読み聞かせが求めれていましたが、改正により聴覚・言語障害者が通訳人の手話通訳等の通訳により申述することができるようになり、また読み聞かせと閲覧が選択できるようになりました。
遺言者が署名・押印を求められていないのは、危急の際に事実上不能であるため当然のことですが、証人は氏名を自署しなければならず、代筆は許されていません(大判昭7・1・13)。
また、遺言書に作成の日として記載された日付が正確でなくても、遺言は無効ではないとされています(最判昭47・3・17)。
遺言書の訂正・変更の方式は、自筆遺言証書と同様です。
もっとも、訂正変更の付記、署名、押印は筆記者だけでなく、証人全員が署名・押印しなければなりません。
この遺言は、遺言の日から20日以内に、証人の1人または利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じないものとされています。
すなわち、この臨終遺言は、20日以内に確認を受けなければ無効となります(仙台高裁昭35・6・13)。
証人3人が共謀して有利な遺言をさせるおそれがあるため、遺言書作成の日から20日以内に家庭裁判所に申し立てて、その遺言が遺言者の真意に出たものであるかどうかの確認を受けなければならないとしています。


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遺言の方式・ 普通の方式(その十)

第975条 (共同遺言の禁止)
遺言は、2人以上の者が同一の証書ですることができない。

1通の証書で2人以上の者が、遺言をすることは許されていません。
たとえば、2名の者が、その共有財産を他人に遺贈する遺言などが共同遺言です。
このような遺言は、その内容が相互に関連していて、切り離しができませんから、本来、単独の意思表示であるべき遺言の性質に反しています。
その上、各自が自由に取消ができないため、不都合を生じるため禁止されているのです。
したがって、2通の遺言が一通の封書に入れてあった場合等は共同遺言とはいえません。


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遺言の方式・ 普通の方式(その九)

第974条(証人及び立会人の欠格事由)
 次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
1.未成年者
2.推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
3.公証人の配偶者、4親等内の親族、書記及び使用人


遺言の証人または立会人となり得ない者は本条に掲げられた者に限られます。
目の見えない人は欠格者ではないという判例もあります(最判昭55・12・4)。
なお、遺言執行者も証人となれます。
旧法では、禁治産者、準禁治産者が掲げられていましたが、平成11年の改正により削除されました。
秘密証書遺言では、誰が受遺者であるか外部から不明のことがあり得ます。
そのため、自己が受遺者であることを知らずに証人となった場合は、その遺言は無効となります(大判6・6・10)。



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遺言の方式・ 普通の方式(その八)

第973条(成年被後見人の遺言)
 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師2人以上の立会いがなければならない。
2 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に附記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

成年被後見人は、事理の弁識の能力を欠く常況にある者ですが、その精神上の障害を脱して、事理の弁識の能力を回復している時には、遺言をすることができます。
このような状況のときは、意思能力を有しているのですから、当然に遺言能力も回復しているわけです。
しかし、事理の弁識の能力を欠く常況にあったときの遺言は無効です。
そこで、その遺言が本人の事理の弁識の能力が回復している時に作成されたものであることを証明するため,医師2人以上の立ち会いが必要とされています。
 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に附記して、これに署名・押印しなければなりません。
もっとも、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名・押印しなければならないとされています。


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遺言の方式・ 普通の方式(その七)


第972条(秘密証書遺言の方式の特則)
 口がきけない者が秘密証書によって遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を通訳人の通訳により申述し、又は封紙に自書して、第970条第1項第3号の申述に代えなければならない。
2 前項の場合において、遺言者が通訳人の通訳により申述したときは、公証人は、その旨を封紙に記載しなければならない。
3 第1項の場合において、遺言者が封紙に自書したときは、公証人は、その旨を封紙に記載して、第970条第1項第4号に規定する申述の記載に代えなければならない。

平成11年の改正により、秘密遺言証書についても聴覚・言語機能障害者が利用できるようになりました。
また、自書の他に、通訳人の通訳による方式も選択できるように改正されました。
 口がきけない者が、秘密証書によって遺言をする場合に、遺言者が、公証人と証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を通訳人の通訳により申述したときは、公証人に、その旨を封紙に記載しなければならないという記録義務を課しています。
また、遺言者が封紙に自書するという方法を選択した場合には、公証人はその旨を封紙に記載し、970条1項4号に規定する申述の記載に代えなければならないものとされています。
なお、言語を発し得ない状態は一時的なものであってもよく、遺言書作成後に回復しても。その遺言の効力になんら変わりはありません。


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遺言の方式・ 普通の方式(その六)

第971条(方式に欠ける秘密証書遺言の効力)
 秘密証書による遺言は、前条に定める方式に欠けるものがあっても、第968条に定める方式を具備しているときは、自筆証書による遺言としてその効力を有する。

秘密証書遺言としては無効な場合でも、遺言書が自筆証書遺言としての方式を備えているときは、自筆証書遺言としての効力を認めることになっています。
その理由は、遺言者は遺言書の効力の発生を望んでいると考えられるので、法もその意思を実現するように計らっているのです。一種の救済規定といえます。
たとえば、秘密証書遺言が成立した後で、遺言者が故意に封を破ってしまえば、その時点で秘密証書遺言としては無効になりますが、それが自筆証書遺言としての方式を備えているときは、自筆証書遺言として効力を生じるわけです。
これは、秘密証書遺言の証書に押印した印と封印とが異なっている場合でも同様で、秘密証書遺言としては無効でも、遺言書が968条に定める方式を具備しているときは、自筆証書遺言として有効になります。


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遺言の方式・ 普通の方式(その五)

第970条(秘密証書遺言)
 秘密証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。
1.遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと。
2.遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること。
3.遺言者が、公証人1人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。
4.公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと。
2 第968条第2項の規定は、秘密証書による遺言について準用する。

秘密証書は、内容が秘密にできますが、公正証書遺言と同様に公証人に依頼しなければなりません。
遺言者は、証書に署名し、押印します。
証書は自書する必要はありませんから、他人の代筆でも印字でも差し支えありません。ただし、作成者が分からなければなりません。
もっとも、署名については絶対に自署が求められています。押印は他人がしてもよいとされています(大判昭6・7・10)。
加除変更の形式については自筆証書遺言の場合と同様です。
加除変更をするのは遺言者であり、代筆者ではありません。
遺言者が、その証書を封じ、証書に用いたのと同じ印章を使ってこれに封印します。
封印も遺言者が行います。
遺言者が、公証人1人及び証人2人以上の面前に封書を提出して、自己の遺言書である旨、自筆でない場合は、その筆者の氏名及び住所を申述します。
遺言者は、後日遺言内容について疑義が生じた場合に取り調べる便宜のため筆者の氏名・住所を申述することになっています。
公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封書に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、押印します。
秘密証書遺言は、以上の方式を備えていれば、たとえその内容が外部に漏れたとしても無効になることはありません。



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遺言の方式・ 普通の方式(その四)

第969条の2(公正証書遺言の方式の特則)
 口がきけない者が公正証書によって遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、前条第2号の口授に代えなければならない。この場合における同条第3号の規定の適用については、同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述又は自書」とする。
2 前条の遺言者又は証人が耳が聞こえない者である場合には、公証人は、同条第3号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により遺言者又は証人に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。
3 公証人は、前2項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に附記しなければならない。


本条は、「口がきけない者」、「耳が聞こえない者」が公正証書遺言をする場合の規定です。
「口がきけない者」は、遺言の趣旨を公証人に口頭で述べることができません。
したがって、遺言者は公証人又は証人の面前で、それに代えて手話通訳等の通訳人による通訳で申述するか、又は筆談等の自書による方法をとらなければなりません。
したがって、公証人は遺言者の口述を筆記することに代えて、「通訳人の通訳による申述又は自書」に基づいて筆記することになります。
遺言者又は証人が「耳が聞こえない者」であるときは、公証人は遺言者が口頭で述べたことを筆記した内容を読み聞かせることができませんから、それに代わって通訳人の通訳により筆記した内容を伝えることができます。
なお、公証人は、前2項に定める方式によって公正証書を作ったときは、その旨をその証書に附記しなければならないことになっています。
このような方式を採用した場合の記録化を公証人に義務付けています。



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遺言の方式・ 普通の方式(その三)

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第969条(公正証書遺言)
 公正証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。
1.証人2人以上の立会いがあること。
2.遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。
3.公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること。
4.遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すこと。ただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を附記して、署名に代えることができる。
5.公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を附記して、これに署名し、印をおすこと。


公正証書遺言とは、公証人によって公正証書を作成してもらい、公証人役場に保管されます。
証人2人以上の立会いが必要です。
証人は、遺言者が本人であるかどうか、遺言が適正に成立したかを証明します。
また、公証人の職務を監視することになります。
そのため、証人には一定の資格が要求されます。
① 未成年者、②推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族、③公証人の配偶者、4親等内の親族、書記及び使用人は証人になれません(974条)。
これらの2名以上の証人は、遺言の口授の最初から終わりまで立合う必要があります。遺言の一部が二人以上の証人の立会いなしに筆記された場合は、その遺言は無効です(大阪控大6・5・2)。
遺言者は、遺言の趣旨を公証人に口頭で述べることになりますが、公証人の質問に対して遺言者が挙動で頷き、単に肯定又は否定の挙動を示したに過ぎない場合(最判昭51・1・16)には、公証人に口頭で述べたとはいえません。
もっとも、公証人が他人から遺言の趣旨を聴いて、これを筆記しておき、次いで遺言者から口述を受けて書面の趣旨と合っているかどうかを確かめ、その後でこれを遺言者・証人に読み聞かせてもかまわないとされています(大判昭6・7・27)。
また、公証人があらかじめ遺言者の作成した遺言趣旨を記載した書面を受け取り、これに基づいて筆記を作っておいて、その後遺言者に会って。遺言の趣旨は前に交付した書面のとおりだという陳述だけを聞き、その筆記を原本として読み聞かせてもよいとされています(大判昭9・7・10)。
公証人は遺言者の口述を筆記し、これを遺言者および証人に読み聞かせます。
もっとも、聴覚・言語障害者がする場合に備えて、閲覧の方法によることもできます。
筆記は、遺言者の口述を一字一句漏らさずに記録する必要はなく、公証人が自分で聴取したものを書記をして執筆させてもよいとされています(大判大11・7・14)。
遺言者と証人は、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名・押印します。
ただし、遺言者が無筆、重病等で署名することができない場合は、公証人が署名ができない事由を附記して、署名に代えることができます。
最後に、公証人は、その証書は本条に掲げる方式に従って作ったものである旨を附記して、これに署名・押印します。


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遺言の方式・ 普通の方式(その二)

第968条(自筆証書遺言)
 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。


遺言者は、自分で全文を書かなければなりません。
したがって、代人が代筆したもの、タイプライターや点字機、ワープロ等によって作成されたもの、録音テ―プによるものは無効となります。
判例によりますと、他人の添え手による補助を受けて書かれた自筆遺言証書は原則として無効としています。
ただし、例外として遺言者が遺言作成時に自書能力を有し、かつ、補助が遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、遺言者の手の動きが遺言者の望みにまかされて単に筆記を容易にするための支えを借りたにとどまるなど添え手をした他人の意思が運筆に介入した形跡がないことが筆跡の上で判定できることを必要とするという判例があります(最判昭62・10・8)。
遺言者は、遺言書作成の日付を記載しなければなりません。日付は遺言成立の時期を明らかにし、かつ、二つ以上の遺言の前後を判断する基準となります。
日付のない遺言は無効です。
日付は本文ではなく、封筒に自書されていれば有効とされます。
年月だけで日の記載のないものは無効です(最判昭52・11・29)。
しかし、日付は遺言を作成した日が確定できればよいのですから、必ずしも暦日である必要はありません。
「第何回の誕生日」というように年月日が正確に知ることができれば有効です。
もっとも、「昭和41年7月吉日」のような場合には、日の記載がなされているとはいえませんから、無効です(最判昭54・5・31)。
氏名の自署も要しますが、遺言の内容から本人が書いたものであることがわかるときは、氏だけか名だけ記載されているものでも有効です(大判昭12・2・22)。
遺言者は押印しなければなりませんが、遺言者の手が不自由なため他の者が手を添えて押印した場合はもちろんですが、遺言者の病床の傍らにいる者が遺言者の依頼を受けで遺言者の面前で押印したときは、遺言者自身がしたものとみなされます(大判昭6・7・10)。
印は実印である必要はなく、認印、拇印でもかまいません(最判平元・2・16他)。
遺言内容の加除変更は、厳格な要式が定められています。
変更箇所の上欄に「何字訂正」とか「何字加入」と記載し、あるいは「本遺言書の何行目中「何」を「何」と訂正した」等と記載し、これに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じないものとされています。
この方式に従っていない場合には、変更・削除等の効力が生じないばかりでなく、遺言全体が無効になる場合もあります。
もっとも、訂正個所の印影が署名の下の印影と異なっていても、訂正印があり、これが署名者の印鑑であることが認められるならば、印鑑の相違は遺言書の効力を左右しません(最判昭36・6・22)。
一通の遺言書が数葉からなる場合に、契印、編綴がなくても、それが一通の遺言書であることがわかれば、その日付、署名、押印は一葉にされているならば、その遺言は有効とされます(最判昭37・5・29)。


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遺言の方式・ 普通の方式(その一)

第967条(普通の方式による遺言の種類)
 遺言は、自筆証書、公正証書又は秘密証書によってしなければならない。ただし、特別の方式によることを許す場合は、この限りでない。

遺言は原則として、自筆証書、公正証書または秘密証書のいずれかによってしなければなりません。
しかし、例外として、特別の方式によることが許される場合があります。
遺言は要式行為ですから、通常の生活を営んでいる遺言者は、その希望に応じて利用できる3種類の方式が定められています。
これを普通要式と呼んでいますが、この方式には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言があります。


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遺言(その七)

第966条被後見人の遺言の制限)
 被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。
2 前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、適用しない。


未成年者あるいは成年被後見人が、その後見人が任務を終了したのち、未だ後見中の財産管理の計算を済ませていない間に、後見人やその配偶者もしくは直系卑属に利益を与えるような遺言をしても、それは無効です。
ただし、この規定は、直系血族、配偶者または兄弟姉妹が後見人である場合には、適用されません。
たとえば、未成年者は15歳に達していれば自由に遺言ができますが、もともと未成年者は未成年後見人の保護を受けてはじめて有効な法律行為をなしうるに過ぎません。
そのため、遺言事項によっては、本当に未成年者の自由な意思で遺言されたのかどうか疑わしい場合もあります。
そこで、未成年者後見人が不当な影響を与えることを防ぎ、しかも、後見人の財産管理を明確にするため、後見人やその配偶者もしくは直系卑属に利益を与えるような遺言を無効としているのです。
しかし、後見人が未成年者の直系血族、配偶者または兄弟姉妹である場合には、これらの者が未成年者に不利益を図るような事例は稀であり、これらの者が遺贈を受けたり推定相続人である場合に、これらの者に有利な相続分の指定がなされることまでも制限をすべきではないため、その遺言を有効としているのです。


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遺言(その六)

第965条(相続人に関する規定の準用)
 第886条及び第891条の規定は、受遺者について準用する。

遺言者が死亡した時に胎児であれば、相続の場合と同様に、遺贈に関しても既に生まれたものとみなされます(886条)。
また、891条(相続人の欠格)によって相続権をはく奪されるような行為をした者は、遺贈を受ける資格がありません。
この既に生まれたものとみなされる胎児の場合でも、一般には、胎児は胎児の間は権利能力がなく、したがって受遺能力もなく、生きて生まれたときに、生まれた時期が遺言の効力の発生時にさかのぼると解されています。
相続に関する遺言書を秘匿する等の相続人としての資格をはく奪されるような甚だしく不当な行為をした者は、遺贈を受ける能力もないものとされています。



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遺言(その五)

第964条(包括遺贈及び特定遺贈)
 遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。

遺言者は、包括名義または特定名義で、自己の財産の全部または一部を処分することができます。
しかし、その遺贈は、相続人の遺留分を侵害するものであってはなりません。
遺言によって、財産を処分することを遺贈といいますが、これは遺言事項の一つです。
特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言の解釈について、特定遺贈か、遺産分割方法の指定かについて解釈が分かれていましたが、平成3年、同10年の最高裁判決により、特定の遺産を特定の相続人に相続させる旨の遺言は、遺言書の記載から、その趣旨が遺贈であることが明らかであるか、または遺贈と解すべき格段な事情がない限り、当該遺産を当該相続人に単独で取得させる遺産分割の方法が指定されたとみるべきであり、その効力については、当該遺言おいて相続による承継を当該相続人の意思表示にかからせたなどの特段の事情のない限り、なんらの行為を要せずして、当該遺産は被相続人の死亡の時に直ちに相続により承継される、と判示しました。


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遺言(その四)

第963条 
遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない

遺言者は、遺言をする際に、遺言能力を備えていなければなりません。
遺言が意思表示として成立するのは遺言をするときですから、この時点で遺言者は遺言能力がなければならないことになります。
したがって、遺言をする時に、意思能力があれば、その後にそれを失っても遺言は効力を失わないことになります。



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遺言(その三)

第962条 第5条、第9条、第13条及び第17条の規定は、遺言については、適用しない。

遺言には、未成年者の能力(5条)、成年被後見人の能力(9条)、被保佐人の能力(13条)および被補助人の能力(17条)の規定は適用されません。
すなわち、未成年者は15歳に達していれば、法定代理人の同意がなくても有効な遺言をすることができます。
また、成年被後見人は事理を弁識する能力が回復している時は、成年後見人の同意を要しないで、自由に遺言をすることができます。
また、被保佐人がした遺言も、保佐人の同意がなくても、常に取消すことはできません。
被補助人のした遺言についても、補助人の同意を要しません。


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遺言(その二)

第961条(遺言能力)
 15歳に達した者は、遺言をすることができる。

遺言は、人の最終の意思表示ですから、民法もできるだけそれを認めるようにしています。
すなわち、普通の意思能力行為より低くして、15歳になれば、誰からも干渉されることなく自由に遺言をすることができるものとしています。
遺言が効力を発するときには、遺言者は生存していないのですから、遺言者自身を保護する必要はありません。
したがって、遺言者は未成年者であっても構わないことになります。
民法は一応、人は15歳になれば他人に影響されることなく自由に遺言ができる意思能力を備えるとみているのです。



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遺言(その一)

第960条(遺言の方式)
 遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。

遺言は、遺言者の死亡とともに、一定の法的効果を発生せしめることを目的とした要式行為です。相手方の承諾を必要としません。
つまり、遺言は、遺言者の意思に法的効果を与えようとする制度です。
遺言者の自由な意思を的確に死後に伝えるため、民法は厳格な方式を定めて、それによらない遺言の効力を認めないことにしています。


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成年後見登記の登記事項証明書(その二)

 平成17年1月31日(月)から、全国の法務局・地方法務局の本局(戸籍課)の窓口で,「成年後見登記ファイルに登記されていることの登記事項証明書」と「成年後見登記ファイルに登記されていないことの証明書」の交付が行われています。
証明書の交付を請求できるのは,
  1 証明を受ける本人
  2 証明を受ける本人の配偶者または四親等内の親族の方
なお、代理人から請求する場合には、上記の請求者から委任を受けた方が手続をするには,委任状が必要です。
請求の際に必要なものとしては、
  本人請求の場合
   ① 本人の確認ができるもの(運転免許証,健康保険証,パスポート
    等)
   ② 本人の認印

  親族請求の場合
   ① 証明を受ける人との関係が確認できる証明書類
    (戸籍謄抄本,続柄の記載のある住民票等)
   ② 窓口に来た人の本人確認ができるもの
    (運転免許証,健康保険証,パスポート等)
   ③ 窓口に来た人の認印

  代理請求の場合
   ① 請求者からの委任状
   ② 委任を受けた人の本人確認ができるもの
    (運転免許証,健康保険証,パスポート等)
   ③ 委任を受けた人の認印

証明手数料は,登記印紙で納付します。

  登記事項証明書          1通 800円 
  登記されていないことの証明書   1通 400円

   ただし,証明書が10枚を超えるときには,5枚ごとに200円ずつ
   加算されます。



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成年後見登記の登記事項証明書(その一)

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成年後見登記制度は,成年後見人などの権限や任意後見契約の内容などを後見登記等ファイルに登記し,それについての証明書を発行することで、登記情報を開示する制度です。
証明書には、登記事項証明書と登記されていないことの証明書があります。
登記事項証明書とは,後見登記等ファイルに記録されていることを証明するもので,成年被後見人,成年後見人等の住所・氏名,成年後見人等の権限の範囲,任意後見契約の内容などを証明します。


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任意後見契約(その二十四)

即効型の任意後見契約

本人に既に能力の低下傾向がみられる場合に、締結する任意後見契約の類型です。
したがって、任意後見契約締結時から、間を置かずに任意後見を開始することになります。
任意後見は、かなり軽度な判断力の低下の場合でも開始できます。
したがって、軽度の知的障害、精神障害のある人が、任意後見を利用しようとする場合は、この類型を利用することになります
もちろん、本人に任意後見契約を締結できるだけの判断能力が残っていることが必要なのはいうまでもないことです。
そのためには、医者等の診断書を要する場合も考えられます。


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任意後見契約(その二十三)

移行型の任意後見契約
本来的には、将来の判断能力低下に備えるものですが、未だ判断能力が健全なうちから、必要に応じて財産管理等の援助を始めていく形態の契約です。
身体的な衰え等の理由により、財産管理に不安を覚えている人にとって、有利な内容の契約です。
この方式においては、任意後見契約とともに財産管理契約という名の委任契約を同時に結んでおいて、先ず、委任契約に基づいて財産管理を任せて、判断能力が不十分になった時点で、任意後見契約を発効させ、業務を後見へと移行していく方式です。
この二つの契約は一個の公正証書で締結できます。
なお、財産管理契約は通常の委任契約ですから、任意後見契約が発効しても、当然に終了することはありません

したがって、任意後見契約の発効と同時に財産管理契約が終了する旨の特約条項を入れておけば便利です。

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任意後見契約(その二十二)

将来型の任意後見契約

将来の判断力の低下に備えて、判断能力のあるうちに、前もって任意後見契約を締結しておく形態です。
財産管理契約等は結ぶことなく、見守り契約だけで、定期的な連絡を取り合いながら、将来的な契約の発効を待つという形態の契約です。
最も本来的な、任意後見契約といえます。
本人の判断で、信頼できる後見人を必要な人数だけ確保しておけるので、最も理想的な任意後見契約だといえます。



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任意後見契約(その二十一)

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任意後見契約の3類型

任意後見は、当事者が交わす契約の内容により、3つの形態に分かれます。
その1つは、将来に備えて契約する将来型と呼ばれるもので、2つ目はまだ判断力が正常な時期から少しずつ後見人を利用し、最終的に必要になった時から本格的に後見を始めるという移行型、最後は契約締結と同時に後見が始まるという即効型です。


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