司法書士法人・土地家屋調査士法人我孫子総合事務所(横浜)測量・相続・遺言

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相続の承認及び放棄(その十二)

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第926条(限定承認者による管理)
 限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
2  第645条、第646条、第650条第1項及び第2項並びに第918条第2項及び第3項の規定は、前項の場合について準用する。


相続人は、相続が開始するとともに相続財産を管理する義務が生じます。
この義務は、相続人が単純承認をすれば消滅してしまいますが、限定承認をした場合には、管理義務はさらに継続します。
これは、限定承認が相続財産を分離して清算する制度ですから当然の結果です。
 第645条、第646条、第650条第1項及び第2項の各規定は、受任者の義務に関するものです。
限定承認した場合、相続財産は実質的には、相続債権者や受遺者のために管理され清算されるものですから、この管理者に対しては受任者の義務に関する規定が準用されているわけです。
また、家庭裁判所が遺産管理人を選任する手続については、第918条第2項および第3項の規定が準用されます。



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相続の承認及び放棄(その十一)

第925条(限定承認をしたときの権利義務)
 相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。

本条は、 相続人が限定承認をしたときは、その者が被相続人に対して有していた権利義務は、消滅しなかったものとして取り扱われることを定めていますが、これは混同の規定を排除して、清算手続きを行うとしたものです。
そもそも、限定承認は、相続財産を相続人の固有財産と分離して清算する制度ですから、混同によって権利義務が消滅することを認めることはできません。
 その結果、被相続人が相続人に対して有していた債権は相続財産の一部とされ、反対に相続人が被相続人に対して有していた債権は相続債務の一部として取り扱われることになります。


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相続の承認及び放棄(その十)

第924条(限定承認の方式)
 相続人は、限定承認をしようとするときは、第915条第1項の期間内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。

相続人は、限定承認をしようとするときは、915条1項所定の熟慮期間内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をすることを申し出なければなりません。
財産目録は、いうまでもなく相続財産の内容を明らかにするものですから、相続財産に含まれるものは、全て記載しなければなりません。
もし、悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったときは、単純承認をしたものとみなされます(921条3号)。
限定承認の申し出は、被相続人の住所地または相続開始地の家庭裁判所へ書面をもってしなければなりません。
申出は、家庭裁判所が審判によって受理した時点で効力が発生します。
申出が受理されなかったときは、即時抗告ができます(家審規115条2項)。
なお、申出書の記載事項については、家審規114条2項に規定があります。



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相続の承認及び放棄(その九)

第923条(共同相続人の限定承認)
 相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。

相続人が数人あるときは、限定承認は全員が共同しなければできません。
そのうちの一部の者だけが限定承認をすることを認めてしまうと、相続財産の清算が殆ど不可能になるからです。
したがって、被相続人の債務に責任を負いたくない相続人は、相続放棄をするほかはないことになります。



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相続の承認及び放棄(その八)

第922条(限定承認)
 相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。

相続人が、遺産相続する場合に、その相続財産を責任の限度において相続すること限定相続と呼んでいます。
つまり、相続財産をもって、相続した負債を弁済した後、もし余りが出ればそれを相続できるという制度のことです。
相続人は、自己の固有財産まで持ち出して被相続人の負債や遺贈を支払う責任を負わない、ということになります。
ただし、被相続人の負債の保証人の責任は、限定承認があっても縮まることはありません(東京控判昭12・9・25)。
また、相続債権者は、限定承認があった場合でも、相続人に対して負債の全額について請求することができます。ただ、強制執行に関しては相続財産のある限度までしかできません(大判昭7・6・2)。


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